2009年08月11日
慢性頭痛(東洋医学)
概説
痛みの種類も多彩で、重痛い、締めつけられる、ずきずきする、などと訴えます。痛みの部位も、片頭痛のように片側の場合であったり、全体が痛んだり、こめかみや目の奥など部位が限定されたり、あるいは部位が移動する場合もあります。頭痛以外に、肩こりや首筋のこり、 悪心(むかつき)や嘔吐(おうと)、めまいを伴うことがあります。
症状
またよくみられるタイプの頭痛に、胃腸虚弱によるものがあります。胃腸虚弱がなぜ頭痛にと思われるかもしれません。漢方医学では、胃腸の働きが悪くなると体の中に水がたまりやすくなり、その水が頭にたまると頭痛が起こり、めまいや吐きけが起こると考えています。頭痛以外にどのような症状が組み合わさっているかで、処方が選択されます。
漢方医学の治療がすぐれている点は、西洋薬の鎮痛剤によって生じやすい胃腸障害や腎障害を起こしにくく、むしろ全身の状態を改善することが多いことがあげられます。また呉茱萸湯(ごしゅゆとう)など一部の漢方薬では、非常に即効的に効果を現し、しばらく服用することにより、以後、漢方薬を服用しなくても一定期間頭痛が起こらなくなったり、なかにはまったく起こらなくなる方もいます。漢方治療によりこの煩わしい頭痛から解放される方は決してめずらしくありません。