増田俊也の執筆生活|公式ブログ|Toshinari MASUDA

小説家です。「シャトゥーン ヒグマの森」(宝島社)でこのミステリーがすごい!大賞優秀賞。「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」(新潮社)で大宅賞&新潮ドキュメント賞。他著に青春小説「七帝柔道記」(角川書店)、ノンフィクション集『VTJ前夜の中井祐樹』(イースト・プレス)など。

『北海タイムス物語』の感想。

『北海タイムス物語』(新潮文庫)の読者の感想に、当時の北海タイムスの記者たちを知る方のものがありましたので紹介します。

紹介されているようにリクルート事件を暴いたのも北海タイムスから朝日新聞に移った移籍組が取材の中心にいました。ほかの社にもたくさんの人が移りましたがみな新聞人としてのプライドを持つ先輩たちでした。


サラリーよりプライド…累積債務を抱え長期低落の名門新聞社に「腰かけ就職」した若者の数か月…疾風怒濤のなかで彼はどう変わったか

 終身雇用が日本の企業社会の美徳のひとつとされていた時代、中途入社やキャリア採用は、あまり一般的ではなかった。例外は新聞業界で、地方の小さな新聞社での働きを買われて、より大きな新聞社に移籍して行くケースがいくらでもあった。例えば、大物政治家が次々と未公開株で甘い汁を吸い、大スキャンダルになったリクルート事件は朝日新聞のスクープだが、北海タイムスからの移籍組が取材の中心にいたことは業界で有名な逸話だ。


 平成10年に自己破産した北海タイムスは、日本の3大ブロック紙のひとつとされる北海道新聞(道新)に対抗した第二県紙だった。昭和30年代半ばに朝毎読など東京紙が相次いで北海道進出を果たしてからは、消耗戦で疲弊し、累積債務を増やしていった。経費切り詰めが常態化し、給与水準も昭和50年代にはすでに無残な線まで後退していたが、社員らは、百年の歴史を刻む名門新聞社のプライドを一層高く掲げることで経営危機に耐えようとした。『北海タイムス物語』を書いた増田俊也は、大学中退後の2年間、実際に同社に在籍した体験を、劇画の原作を思わせるユーモラスで熱い青春小説に紡ぎなおした。

 司法試験をあきらめ記者志望に転じた東京の大学生、野々村巡洋は、20を超す全国の新聞社を受験して、北海タイムスのみに合格した。北海タイムスへの就職は大手紙再挑戦のための助走のつもり。長居は無用と割り切っている。短期間であっても社会部記者としてばりばり経験を積もうと決め込んでいたが、配属先は予想もしなかった整理部。見出しをつけ、フォントを決め、紙面をレイアウトする内勤で、会社から一歩も出られない。

 おまけに、ろくに企業研究もしていないので、給与の安さ、労働時間の長さを初めて知り愕然とする。しかも整理部は徒弟制度で、ついた師匠はミスター・タイムスの異名をとる寡黙な仕事師。腰かけ気分をたちまち見破られ、まともに口もきいてもらえない。挙句に、せっかく東京から遊びに来てくれた恋人、日菜子とは、出迎え先の新千歳空港でささいなことから喧嘩別れする始末。

 仕事もプライベートも全くうまくいかない中で、意に染まない新聞社対抗朝野球やケチな飲み会などに強引に連れまわされる。学生時代の貯金も底をつき、サラ金にも手を出した。社会部記者に配属された同期男女は溌剌として見え、何人かは瞬く間に同業他社から引き抜きの声がかかったと聞かされ、居ても立っても居られない…。

 自分が横目に見ていた当時のタイムス記者の気質は真面目そのもの。夜討ち朝駆けにも手を抜かず、皆腕が立つので、取材先から一目置かれていたはずだ。バブル以来の売り手市場といわれる今の就職戦線だが、少子高齢化の傾向に変化はない。新聞社の門を叩く若者のなかには、銀行やメーカーを併願する者が珍しくないという。先行きの不安から、よりよいサラリー、よりよい雇用条件が、職種選択より優先なのだろう。

『北海タイムス物語』のなかにたくさん登場する「新聞人でいられるなら、どんな貧乏にも耐えてやる」といった気概の持ち主が、すでに絶滅危惧種になのはわかっている。わかっているのに、読みながら何度か不覚にも涙腺が緩んだ。いい読書になった。



紹介されていたページ
https://www.honzuki.jp/book/247802/review/173864/


『北海タイムス物語』が新潮文庫になりました。

『七帝柔道記』(角川書店)の続編的作品、『北海タイムス物語』(新潮社)が文庫化されました。

『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』(新潮社)が1600枚、『七帝柔道記』が原稿用紙1000枚という長いものだったので『北海タイムス物語』は短くしたかったのですが、ちっとも短くならず。文庫本でも636ページという大部、1000円超えとなってしまいました。すみません。

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新聞社の仕事がどんなものなのか、リアルな現場を知ることができます。単行本発売時に日本経済新聞から受けたインタビュー記事もぜひ読んでください▶▶

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北海道大学ラグビー部出身のプロカメラマン、木村聡君の最新刊が出ました。

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Amazonを徘徊していたら木村聡君の最新刊が出ていました。

「七帝柔道記」(小説は角川書店、漫画は小学館)に出てきたラグビー部の木村聡君です。ラグビー部は引退が冬なので、僕が北海タイムスで働いているころ社に電話してきて「今、みねちゃんで飲んでるんだけど、おまえどうやって入社したんだよ。俺はカメラマンになりたい」と言った。それで仕事終わってからみねちゃんで飲みました。みねちゃんも含めて3人で作戦を練った。カネサビルの外ではしんしんと雪が降っていて、2月の頭だから、もう身長を超える雪が積もってました。

それで翌日、人事部にやってきて写真部長と会って「写真撮ったのあったら見せてみろ」と言われ、明日持ってきますと言って寮に戻って、ただの野良犬が歩いている写真を「写ルンです」でたくさん撮って持っていったら写真部で大受けして「面白いやつだ」ということで写真部長が「欲しい」と人事部に言ってくれたと、そんなことだったと思います。写真部長は有名な人で北海道内はもちろん内地でも知られた方でした。

入社してからはまさに猪のような活躍ぶりで事件現場の写真を立入禁止テープを飛び越えて警察官のタックルをことごとくかわして撮ってくるものだから社長賞を連発してました。 もう30年前のことになります。雪がまだ深かった時代の話です。

漫画版『七帝柔道記』の最終巻6巻、発売。

小学館の「ビッグコミックオリジナル増刊号」で連載中だった漫画版の『七帝柔道記』の最終巻第6巻が発売されました。

表紙を今回は刷りで見ていなかったので、はじめて見て驚きました。

北大柔道部の全部員だけではなく、後ろに全OBがディテール細かく顔まで描かれています。一丸さん、ありがとうございました。

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作家の町屋良平さんと対談しました。

先月、名古屋でRIZINが開催されたおり、芥川賞作家の町屋良平さんと対談させていただきました。

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町屋さんは言葉についてこだわりをもっており、小説を読んでいるとそれがわかりますが、対談のなかでも強くそれを感じました。 作家として非常に有意義な対談となりました。 ご存じの通り、町屋さんはかつてボクシングをやっており、柔道とボクシングの対比などの話も出ました。

9月24日発売の「ゴング格闘技」誌に掲載されます。

町屋さん、今回はありがとうございました。僕の体調がよくなかったため、今回は名古屋での対談となりましたが、今度は頑張って東京へ行きます。美味しいものを食べながらまたゆっくりお話しましょう。

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『スター・トレック』のなかの柔道シーンについて。


テレビシリーズ《スター・トレック》の宇宙船エンタープライズ号のなかでカーク船長が柔道をやるシーンがあります。おそらく長い星間航行のなかで体力を維持するためのスポーツに採用されているのでしょう。

まずは座学から。

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そして受け身を覚えなさい、と。

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受け身の説明です。

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後方受け身。

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前方回転です。

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受け身はもう覚えてしまったのでしょうか?(笑) すぐに乱取りです。

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浮き腰でしょうか。

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ノー、アウスレーゼ。

輪島と貴ノ花のテレビCM「アウスレーゼ」。覚えている人いますか?

この2人にはさまざま噂と因縁があります。

でも、このCM、いいですよね。輪島がとっぽい人だというのはよく聞きますが、貴ノ花の良さも引き出されています。2人とも若くして亡くなりました。

輪島を見ていると高校時代の友人某君を思い出します。そっくりなんです。



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岩釣兼生先生のことを話した夜に泣いてしまったこと。

雑誌で対談があり、さまざまな話題が出た。

「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」の話になったときに岩釣先生の話題になった。忘れていたわけではないけれど、日常のあれこれにわずらわされてしばらく考えていなかった岩釣先生との思い出が蘇り、夜中、ひとりになったら涙が出てきた。

岩釣サンボで大外刈り のコピー

思い出はたくさんあります。

この写真はソヴィエトで開かれたサンボ選手権でのもの。まだ共産主義国家の時代です。ずっと尾行されていた(おそらくKGB)と楽しそうに話していました。

男くさい方でした。

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ヒグマの巨大な爪について。

動物園に行くと動物の大きさに驚く。

虎とかライオンは飼育下で300kgはざらだし、ヒグマは500kgとかになります。野生のものでもコディアックベアは800kgある個体もいます。

実際のヒグマの写真を見ると大きさがわかります。 

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爪が凄いです。

ヒグマにやられると、傷が平行に走るので縫い合わせるのが難しく、大変な傷跡が残ります。

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「七帝柔道記」の漫画版の連載が完結、作画の一丸先生から暑中見舞い。

北海道大学柔道部を舞台にした『七帝柔道記』(角川書店)を漫画化したビックコミックオリジナルでの長期連載が終わりました。

漫画家の一丸さん(いちまるさん、女性)から手書きの暑中見舞いをいただきましたが、同期のうち、なぜか飛雄馬だけいないことに気づきました。。。(笑) 理由はわかりません(笑)。飛雄馬はいま、イワナの研究者をしています。

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全国の川でウナギが激減していることについて。

日本のウナギが激減しています。
実情と問題点についてはハフィントンポストの以下の記事を読んでください。
https://www.huffingtonpost.jp/2018/01/18/unagi-kiki_a_23336580/

たしかに僕らが子供のころは土用の丑の日も含め、各家庭がなんらかの動きをしていましたが、もっとさまざまなものが控えめでした。

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外食産業とコンビニが大量に押しつけるような行事になってしまってから数の単位が変わってしまって大変なことになっています。

いま、食と衣服の現場が歪んでしまっています。それをひとりひとりが意識して生活していかなければいけません。

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千代の富士の破壊的取組を面白がる好角家が、なぜ白鵬の取組は許せないのか。

白鵬の取組がまたしても物議をかもしれいる。

妙義龍を相手にフロントネックロックのような痛め技をしかけ、ひねるように投げたあと、右手で妙義龍の頭部を邪魔だとばかりにぐいと押した。この所作にさまざまな人が嫌悪感を表明している。



一方、千代の富士が現役時代、寺尾にかけた突き落としは、いまだに好角家たちの伝説となり、酒席などで話題にのぼる。これなどは、どう考えても白鵬vs妙義龍より怒りのこもった取り口だが、千代の富士を責める意見を聞いたことがない。 



どこが違うのか。何度も見返してみると、それは「やったあと」の風情のように思える。日大アメフト部の問題から始まってスポーツがさまざま議論されているが、千代の富士と白鵬はどこが違うのかを考えると見えてくるものがあると思う。

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漫画版「七帝柔道記」が最終回を迎えました。

いま発売中の「ビッグコミックオリジナル増刊号」で漫画版「七帝柔道記」が最終回を迎えました。長い間ありがとうございました。

7月6日、7日に福岡で開催される七帝戦に、漫画家の一丸さんが応援に来てくださるそうです。一丸さんは今回のこの応援で七帝戦を全国ひとまわりになるそうです。ありがたいことです。 シャイな方なので会場でみかけたら声をかけてみてください。

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ルパン三世のフィギュアたち。

モンキーパンチ先生を偲んでフィギュアを購入しました。

それぞれ身長30センチくらいある大きなものです。目線がどれも生きてます。

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増田俊也ツイッター

▶増田俊也(ますだとしなり) 小説家。1965年生。北海道大学中退。2006年「シャトゥーン ヒグマの森」(宝島社)で「このミステリーがすごい!」大賞優秀賞。2012年「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」(新潮社)で大宅賞と新潮ドキュメント賞。他著に北海道大学を舞台にした自伝的青春小説「七帝柔道記」(角川書店)、「北海タイムス物語」(新潮社)など。「週刊大衆」誌上で原田久仁信先生(「プロレススーパースター列伝」「男の星座」などの漫画家)と組み、木村政彦先生の生涯を描く漫画「KIMURA(キムラ)」を長期連載、全13巻で完結しました。ビッグコミックオリジナルで漫画版「七帝柔道記」の連載も完結。こちらは全6巻です。























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七帝柔道記帝マンガ2

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