マタハラ弁護団東海

マタハラに悩む全ての女性のために、東海地方の女性弁護士が集結したのが、マタハラ弁護団東海です。 無料相談、セミナー、勉強会への講師派遣など、随時開催しています。

妊娠・出産・育休を理由にした不利益な取り扱いを「マタニティ・ハラスメント」と言い、これらは違法とされています。
マタハラ弁護団東海では、このようなマタハラのご相談を随時お受けしています。また、勉強会への講師派遣も行っております。お気軽にお問い合わせ下さい。
弁護団事務局:弁護士法人名古屋南部法律事務所
住所:名古屋市中区正木4-8-13金山フクマルビル
電話:052-682-3211
担当弁護士:岡村・田巻


 こんにちは。マタハラ弁護団東海・野田です。
 本日はWAN(ウィメンズアクションネットワーク)主催のイベントのご案内です。

 今年9月に朝日新聞愛知版で特集されていた「女たちの葛藤」、読まれた方も多いのではないでしょうか。
 この特集に登場した方々のライブトーク、
「新聞のチカラー女たちの葛藤~はじまりは、新聞!葛藤から活動へ」が開催されますよ!

 日時:2017年12月14日(木)18時30分~20時30分
 場所:愛知県立大学サテライトキャンパス(ウインクあいち15階)

 コメンテーターは上野千鶴子氏、小若理恵氏(朝日新聞記者)
 パネリストとして、特集に登場した大竹かおり氏、森智香子氏、松尾千尋氏
 コーディネーターは渋谷典子氏です。
 
 参加費:1000円(WAN会員は無料)

 女性たちが抱える葛藤について社会的な視点で捉え、今後の課題を明らかにしていきます。
 そして葛藤から活動へ。どのように展開していくのかについて考えるイベントです。
 是非ご参加下さい。


 
 

 こんにちは。マタハラ弁護団東海・渥美です。
 刑法改正付帯決議その1の続きです。

 最近のニュースをみると、例えば伊藤詩織さんが告発した準強姦罪(当時の罪名)については2016年7月東京地検は不起訴処分としたということですが、第5項の「起訴・不起訴等の処分を行うにあたっては、被害者の心情に配慮するともに必要に応じ、処分の理由等について丁寧な説明に努めること」とあるにもかかわらず、実際に丁寧な説明をうけたのかどうだったのか、疑問になりました。

 また今年11月28日には10代の女子大学生に酒を飲ませて性的暴行を加えたとして集団強姦(当時の罪名)をして送検されていた慶応大学の男子学生6人が、横浜地検は不起訴処分にしたとの報道がありました。
 この事件についても不起訴処分になった理由については明らかにされていません。

  また今年10月の座間市9人殺害事件ではマスコミは被害女性全員の年齢や氏名を顔写真付きで公表しました。
 被害女性は殺人だけではなく性暴力も受けていたとの可能性もあったことから、第3項の「性犯罪に係る刑事事件の捜査及び公判の過程においては被害者のプライバシー、生活の平穏その他の権利利益に十分配慮し」とされている規定が無視され、被害者家族の心情に対する配慮が欠けていたのではないかとの疑問もでてきます。

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  せっかく重要な事柄が衆議院と参議院によって付帯決議されたのですから、その実施状況についても、国会は国民に対して丁寧に公表するべきではないかと思います。
 そうでないと、せっかく刑法改正されても、女性に対する扱いはあまり変わらないという残念な状況になると思います。

 皆さんもなにか疑問に感じることがあれば、この弁護団にご相談下さい。


 こんにちは。マタハラ弁護団東海・渥美です。

 暴力についての刑法条文が2017年6月16日に改正されましたね。
 このことは多くのマスコミなどで報道されているので、ご存知のことと思います。

 ところで、衆議院と参議院で改正案が可決されたときに付帯事項が決議されましたが、特に参議院での付帯決議は9項目もあります。
 ちなみに参議院での2017年6月16日の付帯決議が次のようなものでした。少し長文ですが、ご覧下さい。

「政府及び最高裁判所は、本法の施行に当たり、次の事項について格段の配慮をするべきである。
① 性犯罪は、被害者の心身に長年にわたり多大な苦痛を与え続けるばかりか、その人格や尊厳を著しく侵害する悪質重大な犯罪であって、厳正な対処が必要であるところ、近年の性犯罪の実情等に鑑み、事案の実態に即した対処をするための法整備を行うという本法の適正な運用を図るため、本法の趣旨、本法成立に至る経緯、本法の規定内容等について、関係機関等に周知徹底すること。

② 刑法第176条及び第177条における「暴行又は脅迫」並びに刑法第178条における「抗拒不能」の認定について、被害者と相手方との関係性や被害者の心理をより一層適切に踏まえてなされる必要があるとの指摘がなされていることに鑑み、これらに関連する心理学的・精神医学的知見等について調査研究を推進するとともに、これらの知見を踏まえ、司法警察職員、検察官及び裁判官に対して、性犯罪に直面した被害者の心理等についての研修を行うこと。

③ 性犯罪に係る刑事事件の捜査及び公判の過程においては、被害者のプライバシー、生活の平穏その他の権利利益に十分配慮し、偏見に基づく不当な取扱いを受けることがないようするとともに、二次被害の防止に努めること。また、被害の実態を十分に踏まえた適切な証拠保全を図ること。

④ 強制性交等罪が被害者の性別を問わないものとなったことを踏まえ、被害の相談、捜査、公判のあらゆる過程において、被害者となり得る男性や性的マイノリティに対して偏見に基づく不当な取扱いをしないことを、関係機関等に対する研修等を通じて徹底させるよう努めること。

⑤ 起訴・不起訴等の処分を行うに当たっては、被害者の心情に配慮するとともに、必要に応じ、処分の理由等について丁寧な説明に努めること。

⑥ 性犯罪が重大かつ深刻な被害を生じさせる上、性犯罪被害者がその被害の性質上支援を求めることが困難であり、その被害が潜在化しやすいという性犯罪被害の特性を踏まえ、第三次犯罪被害者等基本計画等に従い、性犯罪等被害に関する調査を実施し、性犯罪等被害の実態把握に努めるとともに、被害者の負担の軽減や被害の潜在化の防止等のため、ワンストップ支援センターの整備を推進すること。

⑦ 刑事訴訟法等の一部を改正する法律(平成28年法律第54号)附則第9条第3項の規定により起訴状等における被害者の氏名の秘匿に係る措置についての検討を行うに当たっては、性犯罪に係る刑事事件の捜査及び公判の実情や、被害者の再被害のおそれに配慮すべきであるとの指摘をも踏まえること。

⑧ 児童が被害者である性犯罪については、その被害が特に深刻化しやすいことなどを踏まえ、被害児童の心情や特性を理解し、二次被害の防止に配慮しつつ、被害児童から得られる供述の証明力を確保する聴取技法の普及や、検察庁、警察、児童相談所等の関係機関における協議により、関係機関の代表者が聴取を行うことなど、被害児童へ配慮した取組みをより一層推進していくこと。

⑨ 性犯罪者は、再び類似の事件を起こす傾向が強いことに鑑み、性犯罪者に対する多角的な調査研究や関係機関と連携した施策の実施など、効果的な再犯防止対策を講ずるよう努めること。」

  まず重要だと思ったのは、この付帯決議は「政府及び最高裁判所」宛てになっているということです。性暴力については、行政だけでなく、なによりも司法が従来の扱い方についてしっかり反省して、犯罪の意味を認識しなければならないということでしょう。

 ちなみに第1項については衆議院の付帯決議では「関係期間及び裁判所の職員等に対して周知すること」となっています。各裁判所の職員に対して周知徹底はなされたのでしょうか。
 第2項についても「司法警察職員、検察官及び裁判官に対して性犯罪に直面した被害者の心理などについてこれらの知見を踏まえた研修を行うこと」とされていますが、裁判官に対する研修はどのような内容がどのような方法にて実施されたのでしょうか。

 その2につづく。

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