正直、それほどおもしろいと感じた訳ではないんだけど、気になるドラマではある。
私は森田芳光の『家族ゲーム』はリアルタイムで見て衝撃を受けていたので、それを翔さん主演でドラマ化すると知り、かなり驚いた。いろんな意味で。
でも、翔さんは、松田優作さんとはまったくキャラも雰囲気も違うので、新しいドラマとして見られたと思ふ・・・・

 新しい吉本荒野は翔さんのために設定された、熱さを捨てきれない、クールになろうとしても心の中にあるものが溢れてしまう男だ。
現在の彼を作り上げたのは過去に経験した壮絶な体験らしい。
それを想起させるアイテムとしてヴィレヴァンで売ってるような血のついたマスコットを持ち歩いている。

 オープニングから吉本荒野(櫻井翔)の特異性が描かれる。
彼のHPで謳っていた「東大合格率100%」というキャッチフレーズに飛びつき、中三の次男茂之(浦上晟周)の家庭教師を依頼してきた沼田家に面接をしに来ているというのに、一言もしゃべらない。
父親の沼田一茂(板尾創路)も母親の沼田佳代子(鈴木保奈美)も普通に困惑。
吉本が「お母さんがたんすの下敷きになり重傷を負った」と嘘の電話をかけて塾から呼び寄せた長男・慎一(高校二年生)(神木隆之介)が現れ、初めて口を開く。

 その後、部屋に引きこもっている茂之が降りてきて(顔に手作りのPCふうかぶりもの)やっと「茂之が吉本の教育を受ける価値があるかどうかを見極める家族面談」開始。

 まず、父親自慢の長男慎一の紹介がありましたョ〜
「県でトップの成邦館高校に通っており、成績優秀で学年で10位以内に入ってる。
陸上競技でも全国大会へ行っちゃう。大したもんだよ。とんびが鷹を生んだってやつだ」一茂
「へ〜意外ですね。君の方が問題児だと思ってたから」吉本

 一方、茂之の紹介は「長男とはえらい違うクズ」のみ。
家庭教師は吉本で6人目。
父親として希望するのは兄と同じ成邦館高校進学だけど、現在学年でビリから5番目だから諦めている。
しかも、2週間ほど学校へ行ってなくて部屋に引きこもっている状態。
原因は両親は知らないけど茂之からいじめと報告あり。
最後に本人の意志確認があったんだけど、相変わらずコンピューター声で適当に済まそうとする茂之に吉本からビンタの洗礼が。

 唖然とする両親たちの前でガッツリ目を見つめて確認。
「君は成績を上げたいと思うかい?」吉本
「・・・・・・・・(うなづく)」茂之
「え〜本日から沼田茂之君を受け持つことになりました家庭教師の吉本荒野です。
よろしくお願いします( ̄∇ ̄+) キラキラキラ〜♪」吉本
家族ゲーム (集英社文庫)

 そんな感じで契約成立。
取りあえずの課題は茂之を学校へ行かせること。
一茂の方から1週間以内に成功したら10万のボーナスを出す(ダメだったら、即刻クビ)と提示があり、「5日で十分です」
契約成立。

 でも、1日目は茂之の部屋で一緒にゲームをしたり、室内の様子を撮りまくったり、PCの中身をのぞいたりのみ。
そこで得た情報は、アイドルの前島亜美のファンで写真集を持っていたけど紛失。
SNSでつぶやいているけど、友達は同級生のソノちゃん一人だけ。

 翌日から、吉本による隠密の沼田家調査が始まった。
父一茂は一流家電メーカーの人事部に勤務しており、現在はリストラ候補社員にその旨を告げる役割をしている。
(その相手の同期社員役として映画で茂之の役を演じた宮川一朗太がゲスト出演。時の流れの早さと残酷さを視聴者に感じさせた)

 妻の佳代子は自分では何も決められず常に夫の指示を仰いでいる。
言いたいことが言えないタイプで近所の奥様達との付き合いにもストレスを感じている様子。
家族のために料理を作ることで存在意義を得ようとしているようだが、夫も長男も外食がちで有難がっていない。

 慎一は父親が言っていた通りの優等生。
両親と同じく家族に興味なしのクールガイ。彼女がいるけど、それほど好きとも思えないふう。
家族面談の日、母親の怪我を知って走って帰って来たと言っていたが、吉本の調査で嘘と判明。

 結論。
「沼田家は誰もが羨む理想の家族だ。
一部上場の会社に勤めるお父さんに、美人で気が利くお母さん、そして文武両道で優等生の長男。
問題は次男の茂之君だけ。
これが家族の見解であり、近所の評判だ。
けど、ホントは違う。この家は欠陥だらけだ。わくわくするねぇ・・・」吉本

 2日目、前日のいい子ぶりはどこへやら、部屋に閉じこもった茂之は吉本を拒絶。
そんな茂之に吉本は勝負を持ちかける。
「今度の金曜までに部屋を出てくれば僕の勝ち。君には学校に行ってもらう。
でも、君が部屋から出て来なければ、君の勝ち。その時は君の言うことをひとつ聞こう」

 で、さっそく業者を呼んで、茂之の部屋の窓に鉄のカーテンを取り付け、陽射しをシャットアウト。
扉も銀行の金庫並みの扉と鍵を設置。
パスワードを知っているのは吉本だけだから開けられるのも吉本だけ。
慌てた佳代子は一茂に電話して助けを求めるも、吉本から契約書の内容(口出しは一切無用。契約違反は1千万の罰金)を指摘された一茂は受け入れてしまう。
世間体を気にしする佳代子は何の手段も講じようとしない。

 孤立無援の茂之は徐々にイライラし始める。
佳代子が茂之のために作った食事も吉本がすべて食べてしまうので渡らず、室内にあるカップ麺で腹を満たす日々。
排泄物はゴミ箱の中へ。
自分で引きこもってるうちは良かったけど、閉じ込められると苦しいもんですわな

 その間にも、吉本は聞き込みをして茂之が学校へ行かなくなった理由を調べております。
そもそも、いじめられるようになったのは教室でウンチをもらしたから。
連日、いじめられ落ち込んでいる時に話しかけてくれたのがソノちゃんだった。
んが、実は茂之が大切にしていた前島亜美の写真集を盗んだのはソノちゃんだった。
さらに、ソノちゃんも自己保全のためいじめグループに加わり、茂之をいじめるようになった。
唯一の友達に裏切られたショックで不登校になっちまったという訳。

 ひでぇ話だよ。茂之の味方は学校にも家庭にもいない。
その事を家族全員が感じていながら気づかないフリをしている。

 さて、吉本は茂之を学校に行かせるため、クラス全員が茂之のいじめに同調していることを伝えた上で、ソノちゃんのIDとパスワードを使って(茂之が学校へ来なければ10万渡すという賭けに乗らせた)、メールで説得。
『もう一度、俺と友達になってくれないか』という言葉を信じて、部屋を出て、登校する。

 で、真実を知った茂之は絶望して帰宅。
10万をせしめた吉本に掴みかかるが、コテンパンにやられてしまう。
「何、目そらしてんだ?見ろよ!そらすな!(顔の横で床を叩き威圧)逃げるのか?そうやって?!
俺から!現実から!逃げるのかーーー!!」吉本

 止めに入った慎一にも・・・
「放せよ、優等生。
ホントはこんな恥さらしの弟どうでもいいととか思ってんだろ?言っちゃえよ。すっきりするぞ」
慎一呆然・・・・怯えるだけの佳代子。高笑いする吉本。

 逃げようとした茂之を掴んで吉本は告げましたぞ
「何なんだよ・・・さんざん弄んで何がしたいんだよぅ・・・・」茂之
「壊したいんだよ」吉本

 もみ合っているうちに、吉本の鞄から血のついたマスコットが転がり・・・
茂之はそれに気が付きました。
「いいか?こんな世界にも希望はある。確かにある。
でもな・・・現実はお前が思っているより、よっぽど残酷なんだ!だから…強くなれ!」
その目はまっすぐに茂之の心に向けられていました。

 吉本は来週1週間茂之が学校へ通えば、辞めると宣言。
茂之も「絶対一週間行ってみせます」と受けて立ったぞ。
そんな茂之に吉本は「俺さぁ、人を殺したことあんだよ」と教えるのでした。

 書いてたら、結構おもしろかったような気になってきたぞ(´∀`;)
吉本という男の謎。
沼田家の一人一人が抱えているのに直視しようとしない問題。
家族でありながら、家族として成立していない空間。
それは叩きのめしてぶっ壊してしまわなければ、再生の可能性はないのでしょう。

 チラッと、吉本の役を神木君がやってくれたら・・・なんて思ったりもしたけど、
賀来千香子が『ずっとあなたが好きだった』に出会ったように
米倉涼子が「けものみち」に出会ったように(例えが古いけどよ)、
櫻井翔という俳優にとって、このドラマが新生櫻井翔に繋がるドラマであればいいなぁと思っております。
どす黒くて生々しい翔さんを見せてくれ。

 という訳で、一応来週も見ます。

 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話
 第8話 第9話 第10話(最終話)

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今日は木曜日。「ラストシンデレラ」にはついていけそうもないので、「潜入探偵トカゲ」を見てみます。
どうじゃろうねぇ・・・