一行は、やっと山小屋に到着。
8合目ぐらいかね〜?
そこでは、ガイドの野澤亮一(井浦新)の幼馴染である佐藤真(永瀬正敏)が待っていた。
今回は亮一と真の物語。
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 山小屋の中には真が撮った写真が飾られていました。
かつて、真は世界中を放浪しながら写真を撮る生活をしていた。
夕食時、その写真をじっと見ていた青山(伊佐山ひろ子)がつぶやきました。
「何かこわーい」   いやいや・・ ゞ( ̄∇ ̄;)アンタの言い方の方がよっぽど怖いワ。

 真と亮一は大島出身で、にゃんと、亮一は「山伏」なんだそうな・・
ネットで調べてみたら「山伏」というのは「山岳崇拝」と「仏教」が結びついたもので
山を歩いて修行する出家・在家を問わない宗教らしい。
普段は他の仕事をしながら修行をしている人も多いんだと。
亮一も生活のため、普段は山のガイドをしながら修行をしている。

 皆が寝静まった夜中、日都子(坂井真紀)は亮一に尋ねました。
「『山には死者も歩いている』・・・そう言ってましたよね」
「『星と嵐』という言葉があります。
星が出ている時はいい。
でも、山では嵐になれば死と隣合わせです。
・・・・・出発は2時です。豆田さんも、もう眠った方がいい」亮一
「・・・・・・・・あの・・・野澤さんは何故、山伏になろうと思ったんですか?」日都子
「・・・・弔い・・・でしょうか・・・
昔死んだ友達を・・・弔うためかもしれません・・・」
その答えを、少し離れた場所で真も静かに聞いていました。

かなたの子 (文春文庫)

 何年前になるのか・・・
亮一の元に真から都内で開催される写真展の案内が来た。
それは大島出身で東京へ出てきている他の同級生にも届いており、写真展の後、同窓会が行われることになった。

 写真展のタイトルは「象の火葬」。
「久しぶり・・・」真
「真・・・・・写真展、おめでとう」亮一
「・・・・・・・めでたくはないよ・・・」
「・・・・・・・・」

 同窓会には真を除いた10人ほどが集まった。
近況報告と昔話に花が咲いた後、小学生の時に亡くなった友人・大吾の話題になると、亮一、正典(池内万作)、利恵(原田真由)は目を伏せた。
皆、大吾が亡くなった理由が思いだせず、誰かが言いだしたガレージで遊んでいて鉄板の下敷きになったという話に同意して終わった。

 その後、他のみんなを2次会に送った後、3人は真が待つバーへと向かった。
重苦しい沈黙の後、放浪生活を続けている真を「普通の生活から逃げている」とからかうように言う正典。
利恵も責めるように同意。
かばう亮一、黙り込む真。
4人の間には、どこかそらぞらしい空気が漂っている。

「もうやめようぜ。な!話そらすの」亮一
「お前、昔っから、どっかで自分が上だと思ってるよなぁ・・」正典
「やめなよ!もう、いくつだと思ってるの?!・・・もうヤダよ、こんなの・・・」利恵
「なぁ・・・俺達って、そんな仲良かったっけ・・・?」亮一
「仲良かったから、こんな時間まで飲んでんだろう?」正典
「・・・・大吾んちの前のガレージに、俺達居たしな・・・」亮一
「何で、そこで大吾が出てくるの?!」利恵
「(真に)ナニ黙って傍観してんだよ?!」正典
「そんなつもりはないよ・・・」真
「何か話があんだろ?!さっさと言えよ」正典
「もういいよお!いいじゃん・・・ここに来たんだから・・・!」利恵
「ここに来たから何なんだよ?!」正典
「だから・・・ここに来たんだから・・・」利恵
「あの日から、真っ暗にしてゆっくり眠れたことあったか?」亮一
真・亮一・正典・利恵、この4人は25年間、秘密を共有してきたのだった。

 あの夏の日、真が宝物を発見した。
それはかなり大きなスーツケースで子供心をわくわくさせるものだった。
大吾も入れた5人は彼の家の前のガレージでそのスーツケースを開き、
まず亮一が入ってみた。
「何かヤバイ!宇宙みたい!」

 その次に大吾が入り、蓋を閉めた。
鍵を閉めて、重たいスーツケースをみんなで運び、坂道を転がせた。
「大吾!ジェットコースターみたいだろ?!」

 大吾から返事はなかった。
慌ててスーツケースを開けようとしたけど、引っかかっていて開かない。
鍵の暗証番号は誰も憶えていなかった。
恐ろしいものを感じながら誰もどうすることもできず、スーツケースを見つめるだけ・・・


 コレって、密封状態になって窒息死しちゃったってことなのかな・・・

 その後、4人はスーツケースをガレージに置いて逃げ出した。
大吾の母親がスーツケースを見つけて、彼を助け出すはずだと思いこもうとした。
明日になったら、大吾に会えるはずだから、その時に謝ればいいと・・・


 その記憶が蘇り、利恵が秘密をバラしたものがいないか牽制し始めると、
ぞれぞれがずっと隠してきた闇がこぼれ始めました。
なかったことにして罪から逃れようとする者、一人に押し付けようとする者、自分を責める者、どうやって罪に向き合ったらいいかわからない者・・・

「あれから、もう25年だぞ。もう充分だろ!・・・・・・・・もう、赦してくれよ・・・」正典
「・・・・・何だよ、それ・・・誰が誰を赦せば、終わるんだよ・・・」亮一

 どういう状態で大吾が見つかったのか子供達に知らされることはなかった。
刑事が事情聴取に来たけど、亮一は何も応えなかった。


 これ、母親も亮一の態度に、何か大吾の死について知っていると感じたと思うんだが・・・
母親も知りたくないから不安感に蓋をしてしまったのかな〜

 葬儀に列席した4人に大吾の死が現実として迫ってきた。
棺の蓋を打ちつけている時、真が「やめろ!真っ暗にするなよ!」と叫んで外に飛び出した。
亮一は後を追ったけど、振り返った真の顔を見て立ち止まった。
罪の重さに戸惑い途方にくれている顔・・・


 あれからずっと真が苦しみながら生きてきたことを亮一は知っている。
亮一だって罪に向き合う事も忘れることもできず、ぼんやりとした不安と共に生きてきた。

「写真展・・あれ、大吾への弔いだろ・・」亮一
「・・・・日本から逃げ出して、世界中逃げ回ったけど、逃げ切れなかった・・・・あの暗闇から。
どうやっても逃げ切れないから、こっちから捕まることにしたんだよ・・・」真
「・・・・・・・・・・」
「じゃあな!」

 罪は自分自身の中にある。
だから逃げられる訳もない。
なかったことにしようとしても、自分自身が一番わかっている。

 真の言葉で25年たって罪と向きあえた亮一は、やっと大吾と会うことができた。
「ごめん・・・ごめんな・・・・
俺・・・俺な・・・・お前と一緒に遊びたかった・・・」

 亮一は罪を封印した時、一緒にいろんなものを閉じ込めてしまったんだね。
その後、亮一は過酷な山伏の修業に入りました(家庭はどうしたんだろう?)。
真はカメラのレンズで太陽を写し続け、右目を失明させ、自ら写真家への道を閉ざし、
富士山の山小屋の主人として生きていく道を選んだ。
そして、二人は山小屋で再会した。

「俺達が出て行ったら・・・ゆっくり話せよ」亮一
「・・・・・・・・」真

 一行が出て行った後の暗くて静かな山小屋の中・・・
そこに居るのは真と大吾だけ。
膝を抱えて座っている大吾をまっすぐに見つめる真・・・

 そこには、もはや恐れも悔恨もない。
だた自分の罪と、その罪と共に生きていく自分しかいない。
赦しすら求めていないその目は、穏やかで幸福そうですらありました。

 人は罪のかなたに何を見るのだろう・・・
人は罪を犯し、その罪の重さに怯え、逃れようともがき苦しむ。
そして赦されたいと願い、時には自らを罰し償おうとする。
もしかしたら、赦されたいという思いを捨てた時、初めて人は罪と向き合えるのかもしれない。
苦しみの果てにある不思議な平安・・・

 ラストの永瀬さんの顔が忘れられません。
このドラマの芯となるものを見せてくれたと思います。

 次回で終わりか〜
重たいけど、見ごたえのあるドラマです。
もっと多くの人に見て欲しいな〜
 
 第一話 巡る
 第二話 道理
 最終話 かなたの子

温泉