京極瞬介が恐ろしい勢いで成瀬純一を侵食していく。
このまま純一は食い尽くされてしまうのだろうか。
もう「成瀬純一」は戻ってこないのだろうか・・・
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 純一(神木隆之介)は職場で突然、他の工場への移動を命じられた。
度重なる先輩とのケンカ、執拗に提出した改善提案書が上司の気に障ったようです。
自分が書いた改善提案書がゴミ箱に捨ててあるのを見た純一は食ってかかったさ。
「この職場にとって不要な人間は掃いて捨てるほどいる。
ほとんどクズだ!アンタは最低だよ!

 まるで人が変わったような純一の態度に上司も唖然とするのみ。
仕事を終えても怒りが収まらない純一は、恵(二階堂ふみ)が迎えに来てくれても無視。ピアノバーに入ると、その音色に聞きほれております。
今までとはまるっきり違う店、違う反応に驚きつつも恵はそばに居たんだけど・・・

 にぎやかなお兄ちゃんたちが入ってきて騒ぎだした途端、キレた純一はそいつらにケンカを売り、瓶で殴った後、お酒をふりかけ、そばにあったライターで火をつけようと迫るのでした。
「火葬だ」
怯えた相手が逃げても、どこまでも追いかける。

 純一の頭の中には『燃やせ!燃やせ!オマエはネズミ一匹殺せないのか?!』という声が響き、罠にかかったネズミを炎の中に放り込む映像が・・・
恵が助けを呼んだ倉田(村上淳)が止めなければ、完全に殺していたでしょう。

 怒りの感情が強いエネルギーとなって純一を支配している。
今まで見たことがない姿に恵もどうしていいかわからない。
わかるのは、これは純一じゃないってことだけ。


変身 (講談社文庫)
「やっぱり純は脳移植されたんだと思うんです。そのせいで・・・
倉田さん、純の事件のこと、いろいろ調べてるんですよね?
もし、脳移植されてたとしたら、純の頭にはいったい誰の脳が
移植されてるんでしょうか?倉田さん、知りませんか?」恵
「・・・・・・そんなこと知ってどうすんの?」倉田
「知りたいんです。だって純、どんどん変わってっちゃう・・・純はどうなっちゃうの?」
「・・・・・・・・・あの日、純一君の前に交通事故を起こした男が運ばれた。
関谷時雄という人物だ」

 さすがに、いきなり京極だよとは言えず・・
てか倉田もどっちなのか決めかねているから、害のなさそうな関谷の名前を教えたんだろうね。


 純一が救った女の子の父親・弁護士の嵯峨の尽力で純一は留置所から出ることができましたが、純一の疑惑と恐怖心は膨れ上がるばかり。

「僕の中に誰かがいる・・・こわいんだよ・・僕が僕じゃなくなるみたいで・・・
頭の中で凶暴な人間が住みついてるんだ」


 恵から関谷のことを聞いた純一は彼の父親に会いに行くことにしました。
でも、父親に話を聞くと、ボランティア活動に熱心だったという時雄は温厚でケンカをしたこともなく、むしろ手術前の純一と似たタイプの人間だった。

 父親を目の前にしても写真を見ても何の感覚も湧き上がらない。やっぱり移植された脳の持ち主ではないのかもしれない。
それとも、父親の知らない別の顔があったのか・・・
でも、ドナー登録をしていたのは本当で戻って来た遺体は内臓がなくなっており、脳の手術痕もあったらしい。

 腑に落ちない思いで歩いていると、自然と京極瞬介のことが思い浮かび、移植された脳は京極瞬介のものではないかという疑惑が打ち消せない。
純一は堂元の元へ行き、真実を教えるまでは定期検診を受けないと伝えました。

「さっき関谷時雄の父親に会ってきました。だけど何も感じなかった。
この頭の中で何が起きてるんですか?!
あなたは何を隠してるんですか?!」

「・・・・・だから・・前にも言ったとおり」堂元(伊武雅刀)
「それは真実じゃない!」純一
「真実だ」若生(東根作寿英)
違うだろ!・・・・・
とにかく本当のことを話してくれない限り、僕は検診は受けません。
あなたは僕のデータが欲しいんでしょ?!
だったら、すべてを話してください!


 その後、倉田も脳移植のことで道元を直撃したんだけど、全く相手にされなかった。

 倉田は脳移植するなら、生きているうちに脳を取り出さなきゃならないって言ってましたが・・・
てことは最初は関谷さんの脳を移植するつもりで開頭したけど、死んでいて使えなかったんじゃ?で、内臓だけ頂いた。
もう脳移植することは決まっていたから、次に来たまた息のある京極の脳を使った・・・んじゃないのぉ?


 倉田と会い、京極の生い立ちと音楽家志望でピアノを習っていたことを聞いた純一は確かめるために京極が住んでいた家へ行ってみました。
そこで京極の双子の妹・京極亮子(本田翼)に会った途端、頭痛がひどくなり、また赤いおもちゃのピアノが壊れる映像が・・・

『僕は・・・僕は・・・・僕は・・!!・・・・俺は!』
自分自身の顔が京極瞬介のものと重なる。
「うわああああーーーーーーーーーーー!!」

 やっぱり脳は京極瞬介のものだね。状況もキャラもぴったりだもの。
妹も双子だけに純一に何か特別な感覚を抱いたみたいだし。
しかし右脳だけ移植されたはずなのに、どうしてこんなに京極の部分が強くなるんだ?
右脳は感覚を司ると言われているけど、もし京極の脳が生きている時に取りだされたんだとしたら、
死ぬ直前に感じた強い怒りや憎しみも残っていたからか?
ネガティブな感情のパワーってすごいからな〜
京極は純一の体を使って、果たせなかった父親殺しをする気でしょうか。


 恵の思いも声も、もう純一には届かない。

「妹に会ってわかったよ。僕の頭の中には」純一
「もういいじゃない。純はこうやって生きているんだから。
私は誰の脳だってもういい。
前みたいに戻りたいの。二人で仲良く・・・
こんな私でも絵のモデルになってって言ってくれた純が好きだった。
お金なんてなくても、私の絵さえ描けたら幸せって言ってくれた純が大好きだった。
ずっと今のままでいようねって言ってくれたじゃない?! 」恵
「・・・・・・・誰の脳でもいいのはお前だけだろ。
お前は体さえあれば心なんてどうでもいいって思ってんだろ?!」
「そんなこと言ってない!」
言ってるだろ!お前なんかに俺の気持ちがわかるかよ」
「・・・・・・」
「ずっと今のままでいられる訳ないだろっ!!」
「・・・・・・」
「帰ってくれ。俺の前から消えてくれ!早く消えろよっ!!

 う〜ん・・・(-公- ll)
今現在変化しており、それが自分でコントロールできない状態の純一にしてみたら、
以前の自分を求める恵に苛立つのもわかるが・・・
拒絶している純一は純一でなく京極なわけで・・・・
でも思考も行動も純一なわけだから・・・
これは純一と言っていいのか???( ̄ー ̄?)??

 そもそも、その人をその人だと断定できるものって何だろうという根本的な疑問が・・・
人間は変化していく生きものだから、これも純一が変化していく過程と思うべきなのか?
でも、自発的に起こったものではなく人工的に引き起こされた変化だからな〜
本来の純一はどこへ行っちゃったの?


 恵も混乱するさね。
それでも恵の中には愛し合った確かな思いが残っているから、純一の中にもあるその記憶と思いを呼び覚ますしかないんじゃ・・・でも、どうすれば・・・


 思い惑う恵の元に橘(臼田あさ美)が現れ、こげなことを・・・
「純一君はあなたと別れた方がいいわ。
手術前の彼を一番よく知っているのは恵さん、あなたよね。
だからあなたはどうしたって、彼を以前の彼と比べてしまう。
彼よりもあなたが、元の彼に戻って欲しいって思っている。
でも、それが彼にとって一番辛いことだってわからない?
私は昔の彼のことは何も知らない。
でも、手術後の彼のことは誰よりもよく知っている。
これからの彼に必要なのはどっちか、わかるよね?」

 ( ゚д゚) うっさいよ!余計なお世話だわい!
堂元に命じられたのかしら〜?
自分達の都合のいいように純一をコントロールしようとしてからに。
そうはさせるもんですかっての!


 でも、今は距離を置くことの方が純一のためになると思ったのか、恵は実家に戻る事にしたようです。
そのことを純一に伝えましたが、反応は冷たい。

 純一も苦しんでいました。
消えていく自分自身を確認するようにスケッチブックに気持ちを書き記しております。

『成瀬純一 
今こうしている間にも少しつづ成瀬純一が消えていくようだ。
僕の頭には間違いなく京極瞬介の脳が移植されている。
以前は拠り所だった恵の発言のすべてが嘘くさく、その存在すらフィルターの向こうに居るように思えてしかたがない。訪れる感情の変化に僕自身戸惑っているのは確かだ』


『純はもう、昔の純ではないのでしょうか。
今の純は私の知っている純ではないのでしょうか。
純は純でなくなってしまうのでしょうか』恵


『僕はいつまで僕でいられるのだろう。
これから先、僕はどうなってしまうのだろう』


『人に心があるのなら、それはどこにあるのでしょうか』 

 一度隠れてしまった心は二度と戻ってこないのでしょうか。
その心はどこへ消えてしまったのでしょうか。

 第1話 覚醒
 第2話 予兆
 第4話 共鳴効果
 第5話(最終話) 成瀬純一

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