『あの時、そこにいた全員が誰かのことを考えた。
それぞれに大切な人がいて、その人のことを思った。
自分以外の誰かのために。
そう、すべてはNのために』


 おもしろかったぞ。
私、榮倉さんって好きじゃないんだけどなんか印象変わったよね?
角が取れたというか・・・初めてしっくりくる栄倉さんを見たような気がする。
コレは、もしかしたら化けるかも・・・
でもな〜TBSのこの時間帯は一回目が良くても油断できないんだよな〜(´-ω-`)
HPはこちら

 2014年、殺人事件の罪で服役していた西崎真人(小出恵介)が出所した。
迎えたのは元警察官の高野茂(三浦友和)。
彼は犯人は別におり、その発端は15年前に瀬戸内海にある青景島で起きたある事件(一回目では詳細は不明)にあると思っていた。
高野は事件直後に西崎が弁護士に言った言葉が気になっていた。
『すべてはNのために。俺達がやったのはそういうことだ』

 「セレブ夫婦殺害事件」とは・・・
10年前、高層マンションの48階の一室に住んでいた野口貴弘(徳井義実)とその妻・奈央子(小西真奈美)が殺害された。
逮捕された西崎は、自分と奈央子さんの交際を知り逆上した野口が彼女を刺し、それに逆上した自分が野口を殴り殺した供述した。
現場には西崎の他に杉下希美(榮倉奈々)、成瀬慎司(窪田正孝)、安藤望(賀来賢人)の三人が
偶然居合わせていた。
杉下希美と成瀬慎司は同郷で高野が勤務していた青景島出身だった。
 
 一回目は高野が西崎に話を聞く現在と15年前の青景島が描かれました。

 杉下希美の人生は高校二年生の秋、急変した。
島でも有数の裕福な家庭で何不自由なく暮らしてきた希美と弟の洋介(葉山奨之)、母親の早苗(山本未來)は愛人と共に帰宅した父・晋(光石研)に追い出されたのだ。

 自分達の荷物は外に出され、見たこともない女(宮本由妃)(柴本幸)が父と暮らすと告げた。
「ここ、あなたの部屋?
ごめんね。今日から私の部屋なんだって。追い出すみたいで申し訳ないな」由妃
「何ですか、これ・・・・
誰だか知りませんけど、ここは私達の家なんです。勝手なこと言ってないで出てってください」希美
「出て行くのはお前達よ。今日から俺はこいつと暮らすけん。
今日から俺が稼いだ金は俺が好きなように使い、俺が食いたいものを食い、
一緒にいたいやつと住みたい家に暮らす。
俺は17年間ずーっと自分の欲望を抑えてきた。
養子として この家に入って傾きかけた会社を立て直し、お前ら家族のために死ぬ気で働いた。
うちの家系の男はみんな短命や。
50まで生きたやつはおらん。
親父は48。じいさんは43で死んだ。50まで俺も残り あと3年。
今まであくせく働いてきた分、残りの3年好きに生きたってええやろ」晋

「どうして・・・病気が見つかったん?」希美
極めて健康よ。健康診断の結果もオールA!」晋
「じゃあ・・・何で?」
「祭りの季節が来るたんびに考えた。
俺の人生、祭りの準備と後片づけだけやって。肝心の祭りがない。
労働と責任だけあって、楽しみがない。
俺の楽しみが一つもや・・・
具のないサンドイッチのような人生送るんは、これ以上どうしたって耐えられん。
俺にとって何が必要で何が不要か、不要なものは捨てる。そう決めたけんの」
「捨てるって・・・私達を?」
「おうよ。今日から俺は好きに生きるけん。
お前達もお前達で好きに生き」

 妻や子供達のことを一番に考えてくれる優しかった父は豹変し、笑顔で冷酷に言い放った。


Nのために (双葉文庫)
 ほのぼの系のドラマや映画の常連、光石研さんの取り付く島のない笑顔が怖かった。
真面目に良き父や夫を演じ続けてきた晋の闇が突然その顔を入れ替えてしまったのでしょうか。

 呆然としている母と弟と共に父が用意したという家に向かったが、人里離れた場所にあるボロ屋で、今まで住んでいた真っ白でモダンな洋館とは比べようもなかった。

「パパにはパパの考えがあるのよ。
真面目でまっすぐな人やもん。何か理由があるのよ」早苗
「あの女の人と浮気しとったんよね。知っとったん?」希美
「パパはすぐに「ごめん」って言って迎えに来てくれる。それまで待っとってあげよう」
「こんなのおかしいよ。相談しよ。警察とかに」
「パパに迷惑がかかることはせんといて。
迎えに来てくれたら、笑って許してあげましょう。ねっ」

 父が愛人を作り、妻と子供達を追い出したという噂はあっと言う間に島中に広がり、学校では誰も希美に近づかなくなった。
今まで親しく付き合ってくれていた大人たちも距離を取り冷たい目を向けるようになった。


 料亭「さざなみ」の主人・周平(モロ師岡)が高野に「島民のいろんな情報が耳に入っても知らんふりするのがルール」と言っていたけど、知らんふりするのと拒絶するのは違うと思うが・・・
仲の良かった友達まで離れていくとは・・・まるで村八分のようになっとる。

 父は希美たちの授業料は出すが、それ以外の生活費は毎月10万振り込むと決めた。
母子三人で10万はかなり厳しいと思うが、晋は全く温情を示さなかった。
経済的問題も苦しかったが、それよりも希美を苦しめたのは、現実を受け入れようとせず、病に堕ちていく母の姿だった。

 高級化粧品を掛けで入手しようとして断られても現状が理解できない。
店でゴネた事は母親が万引きしたという噂になり、またしても広まった。
その後、早苗は振り込まれた生活費を全部化粧品のために使ってしまった。
希美が店に返品しようとするのも許さなかった。

やめて!ママが醜くなってもええの?
晋さんに嫌われてもええの?
ママが嫌われたら希美ちゃんも洋ちゃんもうちに戻れなくなるんよ」早苗
「戻れるも何も、私達追い出されたんよ。
お父さんは、あの女と二人で暮らしていくつもりなんよ」希美
「あの女は家政婦みたいなものなんよ。
晋さんは「帰っておいで」って言ってくれる。
その時に醜い顔でいるわけにはいかんやろ」

「私と洋介のことは考えんの?
私はお父さんのしたこと絶対許せんし、 また一緒に暮らすなんて考えるのも嫌」
「ひどいこと言わんといて」
「あんな人、父親って思いたくない。女連れ込んで家族追い出して
そんなの人間のできることやない。あの女やって、それで平気な顔しとる。お似合いよ」
「晋さんは騙されとるの。気持ちの優しい人なんよ。
すぐに私の方がええって分かってくれる
分かってくれるから・・・・分かってくれるから・・・・」


 必死に化粧品を塗りたくる早苗が怖い・・・・
怯えたように見つめるしかない希美と洋介・・・

 手持ちのお金が全くない希美は洋介と一緒に新聞配達のバイトをしようとしたが、
それすらも早苗に阻止された。
「うちはお金に困っとるわけやありませんから。働かせたりせんでくださいね」早苗


 (дll) うぅ・・・・金がなきゃなにも買えないっつーのに・・・・
自分は今まで通り優雅な奥様風に装い、きれいなネックレスで飾る早苗・・・
お嬢様育ちとはいえ、子供達の飢えや経済状況を全く考えられないとは・・・
自分の気持ちが顧みられなかった晋の怒りが少しわかるような気が・・・

 しかたなく希美は父親に生活費を借りようとしたけど、出張中。
対応した由妃は毎週土下座して頼めば食べ物をめぐんでやると告げた。


 いや〜柴本幸さんが、こげな憎々しい役をやるとは・・・・
びっくりだけど、さすがにうまい。乾ききった冷酷さがたまらんワ。

 「本当に困ってるんだ〜」と同情する体を見せながら、引っ越しの日に自分のドレッサーを希美が壊した事を責め、謝罪を要求。
希美は一ヶ月の間、毎週土下座し「食べものを分けて下さい」と由妃に頼んだ。


 淡々とした顔で土下座して頼む希美の頭をぐいっと抑えつける姿には怒りが収まらなかったョ〜
父の晋からも、この由妃からも人間らしい温度が全く伝わってこない。
これで、この人たちは幸せなんだろうか。

 お腹を空かせている洋介のために耐えた希美。
あの女が創ったものなんて食べたくないけど、空腹に耐えらず口にする洋介。
しかもお母さんの料理より上手で美味しい。
「何でうまいん?何であの女 料理うまいんよ・・・」という言葉が切なかった。


 やっと10万が振り込まれ、スーパーで嬉しそうに食料を買い込む希美と洋介の姿には泣けてきたよ。
なのに、帰宅したら母親から新しいコートを買いたいと金を無心される。
その後も宝石屋を呼んで何十万もするものを買おうとするし・・・(-言-)・・・・・
夜中にお父さんのためにと言って天ぷらを揚げる姿からは狂気が・・・・

 さて、成瀬慎司は島一番の料亭「さざなみ」の一人息子。
かつては隆盛を誇った老舗も、今では経営状態の悪化で閑古鳥が鳴いている。
母の瑞穂(美保純)はこの状況にうんざりしており、ぐちばかり。
主人の周平は店のかつての栄光を懐かしむばかりで現実的な策を講じようともしない。
夫婦関係は冷え切っている。
そんな家の中で慎司はやるせなさを抱え無気力になっていた。


 希美と慎司は小学生の頃、同じ将棋クラブだったが成長すると共に話さなくなっていた。
でも、慎司は密かに希美のことを意識しており、希美の家のことを心配していた。
3年生になり同じクラスになった二人は将棋の話で盛り上がり、彼は希美の唯一の友となった。
悲惨な状況にも負けず、強い意志で自分らしく生きていこうとする希美の強さに憧れるようになったのかな。


 も〜さりげなく寄り添う窪田君が朝市のようだったわよ!
慎司も島での暮らしや家庭に対する鬱屈がたまり、希美と過ごす時間が安らぐ時間になったいく。
そして誰にも弱音を吐かなかった希美も彼の背中では泣くことができた。
静かに絆を育ててきた二人が、朝焼けの中自転車で走らせる場面は何ものにも汚されない自由が感じられ胸が締め付けられました。

 慎司は高台にあるバルコニー(ここってどこ?学校?)に希美を連れてきましたぞ。
朝日が昇ってきております。

「演説したくなったらいつでも来いや」慎司
「では、一つ聞いてください」希美
「今?」
「私、杉下希美は一人で正々堂々と生きていく。
誰にも頼らん。欲しいものは全部自分で手に入れる。
最後まで諦めず、上目指す!
力の限り戦略的に。
どんな手を使ってでも、全力で戦うことを誓います!」


「所信表明演説か」
「一つ野望がかなった」
「うん」
「ありがとう、成瀬君。胸がスッとした。一生忘れん」


「二人が事件現場に居合わせるのはこれが二度目なんです。
彼らは 私の古い知り合いです。行方を捜してます。
あの時、もう一人現場に居合わせた人がおりましたね」高野
「安藤望。そっちも同じアパートの住人だった。特につきあいはなかったけどね」西崎
「安藤さんもあなたも杉下さんも、たまたま その場に居合わせて非常に驚いたと話しとりますね」
「びっくりするだろ?人妻の家に行ったら、杉下と安藤がたまたま遊びに来てるんだから」
「さらにそこに 杉下さんの高校の同級生である成瀬君がたまたま現れた」
「バイトの配達とかでね。たまたまにもほどがあるよな〜」
「ほどがありますよね。
・・・・・殺してませんよね、西崎さん。
あなたの自供が裁判の決め手になりましたが、この事件の犯人はあなたやありませんよね」

「何で、そう思うの?」
「『すべてはNのために』『俺達がやったのはそういうことだ』
あなた、担当の弁護士にそう話しとります」
「言ったっけ?覚えてない」
「Nって何ですかね?」
「イニシャルだよ。野口奈央子のN。
俺のせいで旦那に殺されたあわれな人妻」
「『俺達』って何ですかね。あなたと誰でしょうか?」
「何が聞きたいの?」
「あなたが誰のために罪をかぶったのかです。
あの場に居合わした四人が誰のために何を隠したのか。
そんなことを知りたくて、私はあなたに会いに来ました。
おつきあい願えますか。西崎さん」
「高野さんだっけ?アンタ。
この女がいなきゃ、この世には何の意味もないと感じたことはある?」

 登場人物達のイニシャルがすべてN。高野は違うけど奥さんが夏恵(原日出子)でN。
「N」とは誰のことなのか。
一人ではなく、それぞれがそれぞれのNを守るために行動したというのか・・・
回想場面では希美の服に血が付いていたけど、またミスリードだろうからね〜
15年前の事件ちゅーのもまだわからんし・・・
高野もなんでこの事件を追いかけているのか・・・

 私好みのドラマチックな展開と野心的な女と彼女を支える男・・って韓ドラみたいだけどさ。
掴みはオッケーの一回目でした。
2回目に期待。

 第2話 放火事件の謎・・・許されない罪の共有
 第3話 反撃開始!舞台は東京へ!運命の出会い
 第4話 被害者Nと出会った日・・・すれ違う二人
 第5話 沖縄の夜 新たな恋から歯車が狂いだす
 第6話 許されぬ愛・・・罪人たちの悲しい告白 
 第7話 語られる事件の悲劇…歪んだ愛の代償
 第8話 エリート夫の嘘と罠・・・炎に消えた真実
 第9話 最終章〜前編〜今夜事件の幕が開く!  
 最終話 明かされる事件の真実・・・N達の未来

br_banner_risu