編集部の汚れ仕事を引き受けている安井(安田顕)・・・
それもまた『バイブス』への愛。
もちろん犠牲精神だけじゃないだろう。
家庭人として編集者として悩んだ末に彼が選んだ仕事のスタイル。

 ずっと嫌味なスネ夫だと思ってきた安井が初めてカッコよく見えた。
憎まれようと蔑まれようと、決して雑誌をつぶさない。
そのためならヒールになって稼ぎ続ける。
いつものように冷めた表情で定刻に退社する安井の背中から
仕事人としての誇りと覚悟が伝わってきたよ。
ラストのアカウント削除の潔かったのぅ・・

 そして、そんな安井の思いをちゃんとわかって感謝する和田編集長もさすが。

「安井、いつもありがとな。
お前が確実に稼いでくれるおかげで他の作品で冒険できる。
勝負するところで勝負できてんだ」和田(松重豊)
「給料分の仕事を してるだけです」安井

 誰が正しくて誰が間違っているとかじゃない。
みんな葛藤しながら自分の信じる道を歩いて行こうとしている。
それぞれの覚悟にこちらの胸も熱くなっただよ。

 でも、いつか安井が本当にやりたい形で思いっきり
仕事ができる日が来てほしいよね。
HPはこちら


 それでは、振り返ってみますかのぅ・・・
今回は安井のSNSアカウント「編集者残酷物語」のつぶやきを
挟みながらいきますョ〜。

 先週、安井が東江さん(高月彩良)に「今まで描いた分、全部ボツ!」と
宣告した理由ですが・・・
実は『ガールの法則』の映画で主演する茅ケ崎ゆうなの事務所から
主人公のキャラを茅ケ崎ゆうなと同じツインテールにして欲しいと頼まれたからだった。

 何の説明もされず変更を命じられた東江は混乱しつつも、指示された差し迫る締切に間に合うよう必死に描き続けていた。
しかし疑問があっても正月休みで家族で海外へ行っている安井とは連絡が取れず、救いを求め心(黒木華)に電話をしてきた。
心配になった心はすぐに彼女の家を訪ねたさ〜
ほっとした東江は心の顔を見ると泣いてしまったわ〜


「最初は髪形だけを変えればいいと思ったんです。
時間はないけど寝ないでやれば間に合うかなって。
でも、髪形を変えると衣装も合わなくなって、
ルックスが変わるとしぐさも変わるし、
しぐさも変わると構図も変えないと画面のバランスがとれなくて・・・
全部直したいけど時間がないからできなくて・・・」
自分でも納得がいかない・・・(涙
原作がかわいそうで原作の先生にも申し訳なくて
私が描かない方がよかったかもしれません・・・」東江

 失礼ながら東江さんって絵がうまいだけで漫画家としてのセンスってないのかしら・・・・とか思っちゃってたんだけど(ゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ )ちゃんと考えてるではないですか〜
そうだよね。髪型だけ変えりゃいいってもんじゃないよね。
東江さんが苦しいのは急な変更でも納期でもなく、納得のいく仕事ができないこと。
そして無念に思いながらもそんな原稿を渡さざるを得ないことだったんだね。


「東江さん、とにかく今はベストを尽くしましょう。
東江さん、東江さんの絵は素敵です
華やかでかっこよくて『ガールの法則』にぴったりです。
締め切りまで あと3日、踏ん張りましょう。
漫画家になりたいっていう東江さんの夢目前なんですから」

「はい」

 ちょっと落ち着いたふうの東江に安堵する心でしたが
安井への怒りがふつふつと湧き上がり抑えられない!
仕事始めで出勤してきた安井に向かっていったさ。
編集部のみなさんは固唾を飲んで見守っております。


重版出来! 1 (ビッグコミックス)エコー
「安井さん、お休み中に旅行するのは自由ですけど
ひどいんじゃないですか?東江さんほっぽって」心
「何か問題?
原稿ちゃ〜んと届いてるよ。締め切りどおり」安井
「それは・・・東江さんが頑張って間に合わせたからで」
現時点で何か問題でも?」
「・・・・・・東江さん、潰す気ですか?」
「・・・・・・・( ̄д ̄)」
「東江さんは道具じゃありません」
「・・・・・・・・ふっ・・( ´,_ゝ`)」

 一瞬、緊張感が走ったけど、安井は何も言わずに背を向けて仕事を始めたぞ。

「・・・・・(("#-_-)o・・・・・ちょっと 外の空気吸ってきます!」

「おう、行け。たんまり吸え・・・・・・
瞳孔開いてたな」壬生(荒川良々)
「うん、開いてた」菊池(永岡佑)

 実は心は年末の営業部と書店さんの忘年会に出席した時、河さん(濱田マリ)から
安井の異名・「ツブシの安井」を聞いてしまい、余計に心配になっちゃったのよね。

『漫画はビジネス。夢を託すものではない』 by 編集者残酷物語

 安井は6年前のことを思い出していた。
和田が副編集長をやっていた「コミックFLOW」で編集者をだった安井は休みも返上し、人気漫画家・加藤了先生(横田栄司)の仕事場に通っていた。
是非とも「コミックFLOW」で描いて欲しい!その思いでアシスタントの手伝いをしながら説得を続けていた。

『休みがなくなっても、私生活を犠牲にしても
それでも俺はあなたの作品がほしいんです。
あなたの才能にほれているんです』

 安井の編集者としての情熱に惚れた加藤先生は
「コミックFLOW」で描くことを決めた。

「一緒に漫画つくろう!」加藤
「ありがとうございます。ありがとうございます!」安井

 今とは全く違う、朗らかで熱い思いがそのまま顔に出ているような安井・・・


『仕事は夢を託すものではない』

 心は小泉(坂口健太郎)と飲んでいても安井問題が頭を離れない。
小泉情報によると安井の担当作は全部当たっており、ヒットを出し続けているんだって〜すごい打率だね〜

 でも心調査では、ほとんどの作家が『バイブス』からいなくなっている。
よそで描いてたり、同人誌に戻ったり、漫画家を止めてしまった人もいるそうな。
二人の脳裏に河から言われた言葉が蘇る・・・


「右も左も分かんないような新人さんだったら安井さんの好きなようにできる。
言うこと聞かせて、いいように使って、手柄は全部自分のもの。
利用価値がなくなったら、ポイ!」

「ポイ?」心・小泉
「そうやって潰されていくんだよ。ツブシの安井にさ。
後に残るのは累々たるしかばね」


 心には安井のやり方が全く理解できない。間違ってる!とすら思う。

 さて、それぞれデビューした東江と中田(永山絢斗)の作品が掲載されている『バイブス』が発売されました。
中田は主に「ヘタすぎる」という理由でネットを騒がせていた。

 で、本人も雑誌に掲載されたものを見て、初めて自分ってヘタなんだって気づいたらしい。
(回りで聞いていた編集者のみなさんは声には出さなかったけど
『ゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ、今気ごろかよ?』と呆然・・・)
心は画力を上げるために模写をするよういろんなジャンルの資料を渡しました。

 改めてプロと自分の差を思い知った中田はかなりショックを受けたようですが
彼のまんが道は始まったばかり。
心に三蔵山先生のところで日曜だけでなく毎日働きたいから頼んで欲しいと言ってきました。


「模写も全部やります。絵がうまくなりたいんです・・・うまくなりたいんです」中田
「はい!一緒に頑張りましょう!」
「頑張るのは僕です」
「そうなんですけど・・・そうですけど・・・ごめんなさい、感動して」
「・・・・・黒沢さんは変わった人ですね」

 こんなにも自分を思ってくれる人がいる。
自分の才能を信じてくれている人がいる、それは確実に中田のエネルギーになっていると思うぞ。


 一方の東江さんは、安井との業務連絡のみの打ち合わせに耐えられなくなってきていた。
今のやり方でいいのか、原作者は了解してくれているのか・・・・、
安井に訴えても不安は膨らむばかり。

「東江さん、あなた個人のこだわりなんてどうでもいいんです。
世間の評判は上々。それで十分でしょ。じゃあ失礼します」安井

 精神的に追い詰められた東江さんは体調も崩して行った。

 一か月後、中田は三蔵山先生の作業場にいた。
アシスタント仲間は編集者としての心のことを尋ねてきたぞ。

「中田君、実際どうなの?女の担当めんどくさいことあったりしない?」
「黒沢さんは女というか・・・・神様です。
僕を見つけてくれた・・・女神です」中田

 それを聞いていた沼田(ムロツヨシ)の顔が曇っていく・・・
三蔵山先生も彼の才能を認めていた・・・
中田には女神に見出される確かな才能がある・・
誰にも見出されない自分は、やはり才能がないのか・・・


 さて、編集者としてのあるべき姿を模索中の心は三蔵山先生(小日向文世)に
以前言っていた「編集者に頼ってダメになった漫画家をたくさん見てきた」という
言葉の意味を尋ねた。

「楽なんですよ。
編集者に言われたとおりに描くっていうのは。
そうやって人に委ねてばかりいると
自分では何にも考えられなくなる」三蔵山
「・・・道具になってしまう?」心
「言い方は悪いですがそれで一生やっていけるのなら、いいのかもしれませんが
何のために漫画を描くのか、それに尽きると思います」
「何のために?」
「黒沢さんはどうですか?何のために仕事をしていますか?」
「・・・・・・・」

 少なくとも安井のような編集者にはなりたくない・・・。
「安井さんって・・何のために仕事をしているんでしょう」

『締め切りをきちんと守り、それなりのクオリティーを保つ。
漫画家に望むことは、それだけだ。漫画は商品であるのだから』


 さて、和田編集長は売上げを伸ばすために全編集員に実名でSNSを活用するよう命じました。
さらに過去の名作の電子書籍化も進めることにした。

「売り上げダウンを少しでも取り戻さにゃ・・・
「コミックFLOW」の二の舞いにはさせない」和田
「いまだに分かりません。
正しい編集者とは何なのか・・・・」五百旗頭(オダギリジョー)

 そんな中、『ガールの法則』単行本のカバー見本を見た心は怒り心頭。
表紙が東江の絵ではなく茅ケ崎ゆうなになっていたのさ〜

「どうして東江さんの絵が使われてないんですか?
表紙は漫画の顔ですよね?!
しかも、これは東江さんにとって大事な初めての単行本です。
東江さんの将来をもっと考えてあげてください!
これじゃあ 誰の作品なんだか・・・」


「1つ、東江には知名度がない。
東江の絵を見せたところで何の訴求にもならない。
2つ、茅ヶ崎ゆうなの写真を使うことで事務所も協力する。
現にサイン会でも売ってくれると言ってる。
3つ、この表紙なら書店の芸能コーナーでも展示され
多くの人の目に留まる。
総合的に考えれば、どっちが売れるかは一目瞭然。
これ以上の説明いるか?」安井

「でもっ・・・これは・・・漫画です。
東江さんが描いた、必死で描いた作品です!」

「・・・・・・・・・・・・・(-゛-)・・・・お先で〜す」
「あッ・・・」

 6時ジャスト。退社の時間でした〜
怒りでめまいがする心・・・


「大丈夫?」菊池
「安井さんって・・・・安井さんって・・・何なんですか? 何なんでしょう?!

 そんな心に五百旗頭と菊池は以前の安井のことを話してくれました。

「昔は作家さんに安ちゃんって呼ばれてたんだよ」菊池
「安ちゃん?」
「ホント熱心な編集者だった。今でいうと・・・」五百旗頭
「黒沢さん」菊池
「黒沢が一番近いか」五百旗頭
「( ゚ロ゚)・・・ 」心

「「コミックFLOW」って知ってる?
副編集長が和田さんで僕と安井さんは当時 「FLOW」の編集者だった。
安井さんは加藤了先生の担当でガッツリ組んで漫画をつくってた」菊池
「その雑誌・・・今ないってことは・・・」心
「売り上げが伸びなくてね。廃刊になった」菊池
「いい漫画たくさん載せてたんだけどな・・・」五百旗頭

『漫画家が必死で描く。編集者がそれに応える。
本気でぶつかり高め合い、生み出される作品の数々。
だが、どれだけ素晴らしいものをつくっても会社が評価するのは数字。
数字だけなのだ』


 赤字を理由に役員会議で「コミックFLOW」廃刊が決まった。
ショックを受けた編集者たちは編集長に抗議し、廃刊を止めるために昼夜を忘れ必死で動き始めた。

『あるはずだ。廃刊を止める手立てが何か。
編集部員を減らす。
発行ペースを週刊から月2回に変える。
その代わり主要連載のページは多めにとり、
単行本の刊行ペースは落とさず維持し、売り上げ増を図る。
役員が納得するシミュレーションを出せば廃刊の決定を覆せる。
決定が覆るまで廃刊の話は外には漏らせない。絶対に極秘だ』

 だが、噂は徐々に業界に広まり廃刊情報を『エンペラー』の副編集長から知らされた加藤先生は激怒。
すぐに謝罪しに行き土下座した安井だったが先生は許さなかった。

「もういい・・・分かった。廃刊は決定。
俺の連載を「バイブス」で続ける件も了解した。
ただし、もう君のことは信用できない。俺の担当を外れてもらう。
廃刊のことをなぜ黙ってた。
どうしてよそから聞かなきゃならない」加藤
「廃刊を阻止しようと動いてたんです。それで報告・・」安井
「それはあんた達の事情だろ!
俺には責任があるんだよ。アシスタント養って、家族抱えて、
仕事の采配を1つでも間違えば全員を路頭に迷わすことになる。
分かってんのか?会社に守られて給料もらって
何のリスクも取らずに仕事してるサラリーマンのあんたとは違うんだよ」


 あんなに一生懸命信頼関係を築いてきたのに・・・
あっと言う間に失ってしまった・・・
打ちのめされ帰宅した安井は奥さんから離婚を切り出された。
家庭を顧みず、仕事に打ち込んできた結果がこれだった・・・

「あなたの人生には仕事しかない。
私達が待つ家は必要ない。そうでしょう?」

 離婚届を前に乾いた声で笑う安井・・・
「会社に守られ・・・何のリスクも取らない・・・ははははは・・・」

 結局、廃刊を阻止することはできず、編集員たちは後処理に追われていた。
菊池は版権部に異動を命じられた。

「雑誌取り上げられて・・・編集の仕事も取り上げられて・・
八丹さんもようやくデビューが決まって・・・これからだったのに。
何でこんなことになっちゃったのかな・・・」菊池

 そこに廃刊を決めた役員がのうのうと登場しねぎらう体をとり
過去の栄光自慢始めちゃったもんだから安井は我慢できなかった。
殴りかかろうとする安井を同僚達が抑え込んで止めたさ。

ふざけんな〜!ふざけんじゃねえええーーー!
雑誌はあんたのもんじゃない!!
あんたの墓標なんかじゃない!
一からみんなで育ててきたんだ!
みんなで育てた家なんだ!
漫画家と編集者、みんなの家なんだよおお!
安井
「落ち着け」
「すいません、申し訳ないです」和田


「「バイブス」に移ってからの安井さんは、もう・・・
数字優先のスタイルになってた」五百旗頭
「僕はそうなった安井さんを責められない。
僕だって二度とあんな思いはしたくない」菊池
「ホントに色んな人の人生が変わってしまったわね」ミサト(野々すみ花)
「・・・・理想の編集者って何なんだろう」心

 安井の「みんなで育てた家なんだ!」という言葉に泣けた・・・
安井がどれほど心を込めてその家を作って来たか・・・
夢と希望がいっぱい詰まっていたその家は、会社の都合で破壊された。
安井の中にあった夢もその時砕け散った。


『「理想」だけで仕事ができる人は、この世にどれだけいるのだろう。
いい作品をつくることだけに向き合えるのなら、どれだけ幸せだろう』


 離婚を切り出した妻と安井はやり直したようです。
家族との時間を持つようにした安井家には平和が戻った。
そして編集者としての安井は一度死んで蘇った。
全く違うタイプの編集者として。
それが編集者として家庭人としての安井が選んだ道だった。


 その後、安井から次の仕事を依頼された東江は断った。

「安井さんと仕事をしている間ずっと考えてました。
自分は何のために描いて、どうして漫画家になりたかったのか。
私、漫画が好きなんです。嫌いになりたくないんです。
大好きな漫画で道具にされたくないんです。
今までありがとうございました」

「・・・・・・じゃあ、失礼しま〜す」安井

 その足で東江さんは心に会いに行った。

「黒沢さん、私、もう一度 自分の漫画を描きます。
ちゃんと大学卒業して、バイトしながらでも、時間はかかるかもしれないけど。
そしたら・・・もう一度見てもらえますか?」東江
「もちろんです。喜んで」
「私、黒沢さんの手を離したことを・・・ずっと後悔してました。
黒沢さん、あんな一生懸命私のこと考えてくれてたのにって・・」
「東江さん、離した手はもう一度つなげばいいんですよ」

 安井との仕事の時間があったからこそ出せた結論だったと思う。
あの時、心の手を放したからこそ、今、また掴みたいと思える。
苦しみながら、自分はどんな漫画家になりたいだろう・・
誰と仕事がしていきたいんだろうと問い続けることができた。
仕事人としての東江を目覚めさせてくれたのは安井だったのかもしれないね。

 まだ危なっかしいけど何かを掴むことができた東江の姿を前にし
安井の目が潤んでいたと思ったのは見間違いかしら・・・
仕事場で出会ういろんな人・・・
嫌な思いをしたことも、嬉しかったことも、すべてが自分を磨く糧になる。
清々しく前向きになれるいい回でした。
やっぱりいいドラマだにゃ〜


 第1話 夢を描いて感動を売れ! 涙と勇気がわきだす新人編集者奮闘記!
 第2話 これが僕の仕事だ! 幽霊社員の本気の営業 !
 第3話 天才 VS ド新人編集!先生の信頼を守りたい
 第4話 目指せ金の卵発掘! 新人ツブシに宣戦布告
 第5話 運を使いこなせ! なるかド下手新人デビュー
 第7話 天才 VS 凡人・・・マンガの神様に愛されたい!
 第8話 鬼編集長男泣き! 14歳の笑顔を取り戻せ!
 第9話 好きです 突然、愛の告白…成るか!?初連載!
 最終話 私は忘れない!心が震える瞬間を…

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