「殺すか?殺すか、このおっさん。
そのつもりで来たんだろうが。
こいつ(ナイフ)がねぇからできなかったんだろうが」
東海林
「・・・・・!」比奈子
「もう言い逃れできねぇぞ。代わりにこいつ入れといたからよ」
「録音してたんですか?」
「てめぇはもう、刑事じゃねぇ。刑事を名乗るなんて俺が許さねぇ」
「・・・・・・」

 ついに比奈子(波瑠)の真実の顔を捕まえた東海林(横山裕)。
そんな東海林に比奈子も隠すことなく向き合った。
この時のカシャって音がするように変化した比奈子の表情がいいんだよねぇ・・・
二人の間に漂う緊張感は野性の獣同士のよう。
殺すか殺されるか・・・
生きていくために比奈子は東海林を殺すのでしょうか・・・それとも・・
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 今回の事件は都内各所で起きた除草剤ビオローグによる5件の自殺。
犯人は交通巡査の原島(モロ師岡)。
23年前落下してきた自殺者のせいで息子を亡くした後、妻がビオローグで自殺したため自殺者を憎んでいた。
『AID』というサイトで自殺志願者を募り、ターゲットにビオローグを届けていた。
途中で気が変わった自殺者には強制的に飲ませた時もある模様。

 やっぱりモロさんが、ただのいい先輩な訳ないと思ったよ(-言-)(←いまだに『キッズ・リターン』のトラウマから逃れられない者)
こうなって逆にしっくりくるよ。

 でも自殺者のせいで子供を失ったら、私だってそうなると思うワ。
せめて奥さんが生きていて支え合いながら生きる道を選んでくれていたら
違っていただろうに。
自殺者は殺したい相手を殺せないから自分を殺すように思う。
だから原島は奥さんの意志を受け取ってしまったというか・・・
奥さんの死が殺人者への道に向かわせたのかもしれんねぇ・・・

 
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 検死をした石上(原田美枝子)によるとビオローグが体内に入るとあらゆる臓器を機能不全にするそうな。
『楽に死ねる薬』として『AID』から供給されたが苦しんで苦しんで死ぬらしい。
自殺に厳しい石上は楽に死ぬには天寿を全うするしかないと言っていました。

「殺人だって許せないけどね。
でも、せっかくの命を自分で捨てるなんて殺人と同じぐらい身勝手なことでしょ?」

 石上は解剖を担当した日はラボに泊まっているそうな。
「私のところに運ばれてくるのは、みんなひどい目に遭った仏さんでしょ。
その上解剖までされちゃうのよ。
辛い思いをした分、ほんのひと時でも寄り添ってあげないとね」
「自殺した人も・・・ですか?」比奈子
「まぁね。
殺人事件の被害者の無念も辛いけど、自殺者ってのはより一層寂しいものよ」

 嘘のない石上の言葉を脳内に記録する比奈子・・・
その様子を見ていたら彼女は警察官として殺人事件に向き合い、殺人者や被害者の遺体、その家族、警察関係者と関わることで命というものを学んでいるように思いました。

 比奈子が警察官になったのは殺人へのストッパーとして、そして殺人者達を観察するためだと思いますが、その選択は間違っていなかった。
自分の中に殺人者としての素質も見出したかもしれませんが、そうなれない自分の可能性も少しは見つけられたんじゃなかろうか。


  今回の比奈子の夢

 見たのは自殺者達の死に『AID』が関わっているのが判明し、
三木(斉藤慎二)がそのチャットに参加し管理人を探っていた時。
夢の場所は自殺しようとして果たせなかったきらり(比奈子がいつも行くメイドカフェ『萌オさまカフェ』のメイド)の部屋?
自殺者達の写真がテーブルの上に乗っている。
それを見ている比奈子に母親の香織(奥貫薫)が声をかける。

「ここでは誰も死んでいないわ」香織
「イメージを構築する情報が少ないの。今回は現場で遺体も見ていないし。
やっぱり自殺は自殺だから」比奈子
「中島先生は自分を殺人者だと言ったでしょう?
被害者はみんな自殺だったけど自分が手を下したって」
「先生は被害者達の殺意に便乗しただけ」
「なら、この犯人は自殺志願者が自分に向けた殺意に便乗したのね。
あなたも便乗したのよ。答えが欲しくて」

 ふとテーブルのPCの画面を見ると『どちらを選ぶ?』の文字が。
手前にはナイフと七味が置いてある。
ゆっくりと歩き出す比奈子。

「比奈子、中島先生には全部話したんでしょ?」香織
「ええ」比奈子
「ならきっと答えを出してくれる。あなたは・・・」
「私が自分で出さなきゃいけないの。
それに・・・あの人だって人殺しだったもの」

 テーブルに向かった比奈子はナイフを手に取ろうとするところで目覚めた。


 今までは七味だったのにナイフを取るようになってしまった・・・
そして温かく寄り添うように笑顔だった香織が無表情になっている。
これは今まで意識しながらも隠してきた殺人への欲望が
露わになってきているということか?
でも露わになることで蘇る記憶があるのかもしれない。
むき出しの殺意と向き合った時、比奈子が何を思うのか知りたい。


 まだ報道もされていないのに『AID』がビオローグで死んだ者の数を正確に知っていたことから、比奈子は『AID』が警察関係者だと気づく。
そんな時に送られてきた中島のプロファイリングで犯人は原島だと確信。

『まず特筆すべきは『AID』の自殺者への底知れない怒りと憎しみです。
これは一過性のものではなくAIDの内面で長い時間をかけて成立したものです。
恐らくAIDは過去に自殺者によって何等かのダメージを被り、
大切なものを奪われています。

また、文章の端々にAID本人がカウンセリングを受けた経験があることが
読み取れます。
そして最も重要な点はAIDにとってビオローグを送ることは
揺るぎない死の宣告であるということです。
被害者の一人、神奈川の事案では争った形跡があるとのことですが
メールの文面を見る限り、AIDが直接手を下した可能性が高い。
すなわちビオローグを送られながら命を絶つに至らなかった6番目の女性は
AIDに狙われる危険性があるということです』


 きらり(松本穂香)の部屋に向かった比奈子は銃を付きつけビオローグを飲むよう脅している原島と対決する。自分は殺人者ではなく死ぬつもりだった奴に毒をやっただけと言う原島に比奈子は言い放った。

「殺したんですよ。
自殺志願者達が自分自身に向けた殺意に便乗して、
あなたは憎しみと怒りを込めて彼らに毒を飲ませた。
息子を奪い、妻を自殺に追い込んだ自殺者が許せなくて」

「私は・・・許そうと思ったんだ・・・
やつらを許そうと思ったんだ!!
息子の死を受け入れるのに・・・10年かかった!
妻は、一人だけ身勝手に逝ってしまった!
私は自分を救うために許そうと思ったんだ!
自殺を望む者を止め、命の尊さを知らせるために
あのサイトを開設したんだよおーーー!!


だが実際はどうだ?!
くだらないことで死を選びやがって!
自分の命だから好きにしていいだとお?!
ふざけんなああーー!!


だから・・・私が罰してやったんだよ・・・
安易な死を望むバカどもに!
自殺がいかに理不尽で、苦痛で、
愚かなことか教えてやったんだよ!!
それの何が悪い・・?」

「サイトの最初の言葉、『捨てるならその命、私にください』・・・
あれって自殺するなら私に殺させろって意味ですよね。
やっぱり・・人殺しの顔していますよ。あなたは」比奈子

 説得するつもりはなく『殺し合い』をするつもりだった比奈子は
ナイフが無くなっていたせいかすぐに原島にのされ
(いつもすぐ負けてしまうぞ・・ゞ( ̄∇ ̄;)
ちょっと弱っちいんぢゃ・・・)
ビオローグを飲まされそうになるが、
そこに東海林が登場。

 比奈子の鞄からナイフを奪い、代わりにボイスレコーダー(会話も聞いてたのか?)を入れておいたらしい。
今回は警察関係者だからかボコボコにせず逮捕。
でも、さすがに原島が犯人だったのはショックだったようです。

 さて、一番気になる比奈子と中島(林遣都)との会話だす。
最初は情報屋の藤川(不破万作)の遺体が見つかる直前のもの。

「あのナイフは父を殺すためのものでした」
「父親を・・・ご両親は離婚されてましたよね」
「私が小学生の時に。理由は父の浮気と母へのDVでした。
でも最後のきっかけを作ったのは私です」

 父親のコレクションしていた時計を残らず分解した時、激怒した父親に比奈子は言った。
「お父さんの代わり。本当はお父さんを壊したかったけど」

「別に本気でそう思っていた訳じゃないんです。
目的は時計を分解すること自体で私は父のことなんてどうでもよかった。
母をないがしろにしていた父に対して後付の理由を言ってみただけでした。
母と二人で暮らして、高校生の頃にナイフを手に入れて
殺すのを父に決めたのも同じ理由です」比奈子
「・・・・・」中島
「人を殺すならやっぱり何か理由が必要な気がしたので」
「実際に行動を?」
「将来は警察官にと決めていました。
だから完璧な計画を立てて、警察学校を卒業してから決行しようと思っていたんです。でも、できなかった。
その日に母が亡くなったからです。
突然に心臓発作でした。
母は私が警察官になったことを心から喜んでいるようでした。
だからこそ、ただの偶然だとわかっていても、私は・・・
母に自分の行いを止められたような気がするんです」
「その後、お父さんのことは・・」
「・・・・最初からべつにどうでもいい人だったので」
「藤堂さん、もしかしてあなたは・・・」

 核心に迫ると呼び出しがかかるのよね〜( ̄∇ ̄;)
中島は何を言おうとしたのかしら・・・
「虐待を受けていたのですか」?
「お父さんの居場所を知っているのでは」?

 二人の会話はまさにカウンセリング。
ただ普通と違うのは患者の方が淡々と話し、
受ける医師の方が比奈子の代わりに感じているかのように
悲痛な表情になっていたこと。

 そして香織の死は本当に偶然なんだろうか。
母親だから比奈子がナイフを持ち歩いていたのも知っていたと思う。
そして父親を殺そうとしていたことも知っていたんじゃ・・・
何等かの方法で心臓発作を起こし娘を止めた・・・
なんてことないか?


 2回目は事件のプロファイリングを中島に頼みに行った時。

 比奈子が逮捕時に自殺しようとした中島に今でも自殺したい思いを抱いているのか聞いたら、「生きている間にクリアにしたいことがある」から、今はないと答えた。
それはもちろん比奈子のこと。
中島は比奈子が持っているナイフは誰かにもらったのだと見抜いていた。

「あなたは父親のことはどうでもいいと言いました。
それに、あなたは殺人や殺人者に興味は抱いていても、
自分で殺人を犯すことを望んでた訳じゃない。
ナイフを手にしたというそれだけで小学生の頃に別れた父親を
殺害しようと考えるのは不自然です。
あなたにナイフを渡して・・・
それを勧めた誰かがいたんじゃないですか?」中島

「その人とは故郷の長野で出会ったんです。
最初に会った時からその人は私がこういう人間だということに気づいていて、
それで・・・ナイフを渡してきたんです。
『自分らしく殺せばいい』って・・・」

 「その人」が最終的に比奈子が闘うべき人間・・?
男なのか女なのかもわからない。
殺人者になるかもしれないと思ってきた比奈子に、殺人者の切符を渡した人物。
それを使うかどうかは比奈子次第。
そんな比奈子のことをずっと見て来たのか?
なぜ今になって積極的に関わり、東海林をも引き入れようとするのか。


 その東海林は関わりのあった藤川が殺されたことで捜査から外され内勤に励むことに。
(藤川殺しの犯人は今回は見つからず)
そんな東海林に現場から持ち去られた藤川の携帯から連絡が入る。
そいつは多分藤川に東海林を脅すよう命じた奴で今は東海林を監視している模様。
こいつが藤川を殺したのか?
比奈子がナイフを持っていることも知っていたってことは、そいつが比奈子にナイフを渡した人物なのか?

 中島先生、なんかイラッとしていたけど「その人」にジェラシー?
予告で「一緒に地獄に落ちてもかまわない」って
比奈子に言ってたけどお〜!.....ヾ( 〃∇〃)ツ キャーーーッ♪
どうなっちゃうのかしらあ〜〜?!


 第1話 新人刑事が殺人者への探求心で難事件を暴く 型破り捜査班&最高に危ないヒロイン誕生
 第2話 謎の凍結遺体…犯人への危険な興味
 第3話 洋館美女連続殺人・・・奪われた完全美
 第4話 女刑事VS女殺人鬼・・・自死操作の陰謀
 第5話 猟奇自殺事件の謎・・・裁かれる罪人
 第6話 リッチマン殺人事件・・・比奈子の過去
 第8話 美しき殺人鬼が脱走・・・悪夢の扉開く
 第9話(最終回) 私は刑事か、怪物なのか

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