う〜む・・・
毎回「解剖その後」のいろんなパターンを見せて
くれるから飽きない。
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 青森からUDIに運び込まれた女性のご遺体。
目撃者もあり警察は自殺と判断したが同居していた鈴木さん(泉澤祐希)
は近々入籍するはずだった彼女の自殺はありえないと信じていた。

 駆け落ち同然に東京から青森に逃れ暮らしていた二人のことを
ご両親は認めておらず、さらに鈴木さんが帰宅しなかったため
娘は絶望して自殺したと思いこんでいた。
解剖して死因を究明したい鈴木さんの希望はもちろん聞いて
もらえず、やむなくご遺体を盗んでUDIに運び込んだのだった。
果歩さんの苗字もたまたま鈴木だったため、書類を見た神倉所長(松重豊)は
夫婦と思いこんで、解剖を許可したんだよね。

 今朝『ボクらの時代』で阿川佐和子さんが、自分や家族に何かあって
法的な手続きを迫られた時、戸籍上無関係だった手続きさせてもらえない
から結婚したみたいなことを言っていて、
あらためて戸籍と家族関係について考えさせられたわ〜
いろんな場合があるから判断難しいところだけどさ。

 葬儀場の木林(竜星涼)の通報で遺体窃盗を知った神倉は仰天。
すぐに解剖中止。
一瞬『死体損壊罪』を疑われたミコトだったが騙された被害者ということで
おとがめなし。
拘置所に入れられた鈴木さんも事情を考慮し釈放された。

 警察の指示によりご遺体は閉じられたのだが・・・
にゃんと中堂は取りだした肺を保存していた。
個別に調べる気満々の中堂に厳しく説明を求めるミコト。

「考えてみたことがあるか?
永遠に答えの出ない問いを繰り返す人生。
今、結論を出さなければ、もう二度とこの人物がどうして
死んだのかを知ることはできない。
今、調べなければ・・・調べなければ・・・
永遠に答えの出ない問いに一生向き合い続けなきゃならない。
そういう奴を一人でも減らすのが
法医学の仕事なんじゃないのか?」

 その『問い』はミコト自身にも覚えのあること。
その痛みも苦しみもわかっている。
で、珍しく二人の協力体制がスムーズに働き、
他のメンバーも巻きこみ死因を究明していくのだが・・
中堂はもちろんミコトよりも上手(うわて)だった。

 残された者たちの複雑な思い。
真実を知りたい者、知りたくない者、知ってのち行動を起す者、
自分の中に抱え込み問いかけ続ける者・・・
加害者がいても亡くなっていたら永遠に真実はわからない。
推測するのみ。

 そして共に生きてきた者の数だけ真実への向き合い方がある。
思いの深さや関係によって悼み方は変わってくる。
今回見終わって悼み方=愛し方のように思えてしまったよ。

 鈴木と中堂(井浦新)の行動は
殺された恋人へのそれぞれの思いに殉じた結果のように思う。
殺人を肯定する訳ではないが犯人への怒りや憎しみ、
敵討的な思いもあるだろうけど、
鈴木さんにとっては犯人を殺すことが果歩さんを愛するのと同じように
自然(当然のこと)な行動だったのかもしれない。

 ミコト(石原さとみ)たちの止める声が耳に入ったけど
あの時の彼にとってはやりぬくことがすべてだった。
残忍さよりも愛情の悲しい終着点を見たように思う。

 いや〜オープニングで泉澤君を見た時、あ、三男だ!と思ったのだけれど
すぐに「ひよっこ」の影は消えたよ。
ラストの迷いを振り切り、
馬乗りになって止めを刺そうとするその姿に
不思議と純粋なものが見えて圧倒されたよ。

 思ったけど、もし鈴木君が犯人を殺そうとしなかったら
中堂はそうなるように誘導しただろうか・・・
まぁ、結果を伝える時も誘導は感じたから、そう持っていっただろうね。
鈴木と自分を重ねた中堂にとってはあれが優しさなんだろうな。

 そして鈴木の行動と結果を目の当たりにして、自分自身の未来も
シュミレーションできたであろう中堂。
彼もやはり同じ道を選ぶのか、それともミコトや仲間たちが止められるのか。

 そして鈴木の記事を書いた謝礼を受け取らなかった六郎(窪田正孝)。
彼もまた関係者として真実に向き合おうとしたんだが〜

 も〜アンタは記者になりたいの?それとも医者として生きていきたいの?
はっきりしないととんでもない大きな穴に落ちてしまいそうで
おばちゃん心配よ。
どちらにしろ『週刊ジャーナル』は、あまりいいお仲間とは言えないから
早急に手を切ることを勧めるが・・・
 運ばれてきた恋人の他殺体を法医学者として
何も言わず解剖したことで誤認逮捕されてしまった中堂。
その犯人はまだ捕まっていない。

 恋人の『麹谷雪子』さんの口の中には犯人によって
『赤い金魚のような印』がつけられていた。
UDIには不自然死した遺体の情報全国から集まる。
同じ印を持つ遺体を見つけ犯人に近づくために中堂はUDIにいる。

 鈴木がどんな思いで解剖を依頼しに来たのか中堂にはわかっていた。
自殺ではないと確信していたので事故か他殺。
死を知った時に彼女に送ったペンダントを犯人がしているのを
見ていたから他殺を確認し、自分にGOサインを出すため。

「殺すやつは殺される覚悟をするべきだ」

 鈴木に真実を伝えた中堂は彼が犯人を殺害するのをわかっていた。
彼が殺しているであろう時間を空を見上げながら過ごしていた中堂の
どこか救われたような清らかな表情・・・
鈴木さんが殺人者になることも犯人が死ぬであろうことも関係ない。
美しくて残酷な横顔。

 中堂にも恋人を殺した犯人への深い憎しみはあって
愛しい恋人を思う時に必ず犯人への怒りが沸き上がり苦しんだと思う。
でも鈴木を見送った後のあの瞬間、
中堂は彼女への愛情だけに満たされていたのかもしれない。

 人として考えると間違っている。
でも中堂に関しては(新様だしぃ〜ゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ)
倫理観と愛情は一致しないのだろうと思ふ。
(コレ、あくまで中堂の場合ね。
世間に溢れるストーカーとかDVとかのアレは考えてませんよ)

 犯人は一命をとりとめ鈴木は殺人者にならずにはすんだ。
でも中堂は殺人者になるために今もUDIにいる。

 第1話 名前のない毒 
 第2話 死にたがりの手紙 

usagi