『心の傷を癒すということ』 第1話 神戸、青春の街『心の傷を癒すということ』 第3話 見えない命綱

2020年01月27日

『心の傷を癒すということ』 第2話 僕たちの仕事

 第2話は新聞記者・谷村(趙ο臓鵬鸛曚ら始まる。
HPはこちら


『震災の直後、私は一人の精神科医と
        忘れられない仕事をした』


 地震発生後、勤務先の病院に向かった和隆(柄本佑)は
廊下にもあふれている患者たち、さらに次々と運ばれてくる
負傷者たちの姿に衝撃を受けた。

 そして精神科の入院患者たちのケアをしながらも
医師としての無力さを感じ、その辛さを永野(近藤正臣)に訴えた。

『申し訳なくてたまらんのです。
建物の下敷きになっている人たちを助けにも行かんと
こうやってただ座っているのが・・苦しいんです』

 和隆の自宅はなんとか倒壊を免れ
終子と子供にも怪我は無かった。
和隆は二人を大阪の実家に避難させた。

 湯浅クリニックは焼失したが湯浅(濱田岳)は無事で
避難所で働いていた。

『お前・・・大変やったな・・』和隆
『ええ。生きてるだけで、ええ』湯浅

 避難所は混乱していた。
被災した人々も地震のショックから抜け出せなかった。
そして和隆自身も地震の衝撃に戸惑う被災者の一人だった。

 そんな時馴染みの記者・谷村から被災地の状況、
精神科医として見たことを内側から書いて欲しいと
頼まれるがとても書く気にはなれなかった。

『無理やと思います。
僕自身、今は頭も混乱していますから。
それに文章を書くよりも医者として働くべきやと思ってます。
現場を放棄したくはないですし・・・
何より被災地のことを文章にするのは・・・
不謹慎のように思えて・・・・・・・・・・・・・
理由がいっぱいあるのは、ないのと同じか・・・』

 和隆は谷村の依頼を受けた。
そして避難所のひとつ、朝日小学校で保健室を設置し
被災者たちの『心のケア』にあたることにした。

『「心のケア」ってどんなことするんです?』校長
『僕にもまだ、はっきりとはわかりません。
精神科医にとっても初めての事態でノウハウがないんです。
ただ・・人間は身体と同じように心も傷つきます。
この震災でたくさんの人の心が傷ついているのは確かです』

 試行錯誤だった。
対応した校長も避難所を維持することに疲れきっていた。
誰もがみな被災者だった。

精神科医・安克昌さんが遺したもの: 大震災、心の傷、家族との最後の日々心の傷を癒すということ (角川ソフィア文庫)


 心の傷は見えない。それがやっかいだ。
生きることに精一杯の人々は自分自身を顧みる余裕はなかった。
避難所には傷を様々な態度で示す人がいたが
傷に気づかず、表現できない人もいた。

 大切な人を失い呆然とする人、
自分が助かったことに罪の意識を感じる人、
助けを求める声が耳から離れず苦しむ人、
避難所生活の不満を看護師にぶつける人、
地震のショックがずっと続いている人、
余震に怯えて眠れない人、
心の中に生まれた恐怖と不安を怒りに変えて家族や他人に向けてしまう人・・
地震を受け止めきれず地震ごっこをしてしまう子供たち、
混乱はおさまらずくすぶり様々な形で重くのしかったのだろう。

 さらに精神科の医師に対する偏見もあり
拒否する人もいる。
医師だとはわかっていても、どう頼っていいのかわからない。


 全国からボランティアの医師が集まってきていた。
みんな自分にできることは何か、探りながら必死に震災と向き合おうとしていた。

 震災で心がギュッと固く絞られ固まっていた。
どうしたらその緊張を解くことができるのか。
全然別のことを話しているうちに、ふっ・・と本心を語りだす人もいる。
話せてほっとした人も、話すことで一瞬でも楽になれたことに驚いていた。


 大阪にいる終子も戦っていた。
神戸とは別世界のように、いつもの日常が続いている。
終子の中では震災が大きくぐさりと刺さっていて怯えが続いている。
でも、それをわかってくれる人はいない。
忙しい和隆とも話せない。
被災者を罰が当たったなどと言う心ない人にも傷つけられる。

 和隆は安全な場所に家族を避難させ安心したかったんだけど
終子は逆に一人で不安を抱えることになってしまった。
本当に人間の心は難しい・・・


『終子・・・一緒に帰ろか』
『・・・・うん』

 心が傷つくと自分の意志と離れ大切な人の手も見失ってしまう時がある。
この二人が今までのように向き合えてよかった。

 迷いが出るのが当たり前。
自分自身の存在も、その仕事にも。


 谷村も苦しんでいた。
地震の後、家族を失い嘆き悲しむ男性の写真を撮っている自分・・・
一瞬迷ったが、結局遠くからシャッターを押した。

 その後、その男性に握りしめた靴を見せるよう指示しながら
頭上から写しまくる記者がいた。
愕きと怒りを感じながらも、自分も同じだ・・と。

『僕がやっているのは、こんな仕事か。
僕の仕事に意味はないんじゃないか・・って
初めて思いました・・・』谷村

『・・・ありますよ。
谷村さんの仕事には、大きな意味があると、僕は思います。
こんなひどい地震もいつか忘れられそうになる。
そんな時、谷村さんの写真や記事が思い出させてくれるんやと思う。
信じられへんような地震があったこと。
たくさんの命が奪われたこと。
そのひとつひとつが、こんなに大事なものやったこと。
谷村さんとの仕事やから、僕は書いているんです』

 ただニュースだ!と思って写すのと
谷村のように痛みと共にシャッターを押して
撮ったものは違うと思う。
事実、私のように忘れていく者は
あの日の谷村と同じ気持ちで撮った写真に
目を覚まさせてもらっている。気づかせてもらっている。

 和隆の弾くピアノの音・・・
キックベースにこうじる子供たちの姿、
声援を送る大人たちの笑顔に癒されました。


『人の心の傷を癒すのは医者やない。
医者にできるのは回復しようとする人のそばに寄り添うことだけや』


 少しづつ、少しづつ立ち上がろうとしている人がいる。
でも心の動き方は人によって違う。
そのサインも千差万別。
静かにブレることなく人間に寄り添う和隆の姿に力をもらっています。


 第1話 神戸、青春の街

こたつ

matakita821 at 18:04│Comments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加 「心の傷を癒すということ」 

この記事へのコメント

1. Posted by 桔梗   2020年01月29日 21:19
こんにちはー。ご無沙汰してます。
このドラマ役者さんもいいし、改めて色んなこと思い出したり、考えさせられたり、、、。
今期は余り視聴意欲が沸かず、病院の直しかた、心の傷、深夜のコタキ兄弟、ペンション恋は桃色くらいかな。
深夜のやや脱力気味のドラマがいいわ〜。おじさんが足りてないのか?私!
朝ドラと大河とやすらぎの刻は別枠。
今年も宜しくです。風邪などお気をつけ下さい。
2. Posted by きこり→桔梗さん   2020年01月31日 11:17
桔梗さん、こんにちは〜!
お元気でしたかのぅ。
一月も今日で終わりだよ〜早いよね。
このドラマ、気楽には見られないんだけど、いいドラマだしキャスティングもしっくりくるよね。
四話で終わりなんて勿体ないような。
今季はどんどん脱落していってるよ( ̄▽ ̄;)
佐藤健君のドラマも録画たまっちゃったら面倒くさくなっちゃったし・・・
恋愛ものは、やっぱり興味が持てない(笑
コレもだけど今季病院もの多いよね〜
あとはテセウスだけど先週の録画まだ見てないし・・
韓ドラと読書してたら録画消化の時間があまりないというか・・
大河と朝ドラはもちろん見ているよ。
『スカーレット』なにやら考えさせられるというか
いつもの立身出世ものとは違って見終わった後もいろいろ考えちゃうわ。
今年もどうぞよろしくね〜!
お互いにいろんなウイルスから身を守ろう。

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