トリ猫家族

TVドラマや映画のあらすじや感想、ときどき同居猫のことなど・・。

「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」

「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」 第9話(最終回) 私は刑事か、怪物なのか

「私は、刑事だから」
夢の中の比奈子はナイフを捨て、永久に手錠をかけた。
比奈子の心に種を蒔いてくれた母・香織の愛情、
東海林の言葉、そして中島の思い、
刑事としての自分を支えてくれた厚田や石神、同僚たちの信頼、
それが比奈子をこちら側に留める助けとなった。
でも選んだのは比奈子自身。

 それは殺人者になるかもしれないという破滅の淵にいながら
決して逃げることなく自分と向き合い、
本当の自分自身を求め続けた比奈子だからこそ。
これは猟奇殺人を題材に取りながら、藤堂比奈子という人間の成長を稀有な視点で描いてくれたドラマでもある。

 確定した未来なんてない。
これからも比奈子は殺人者になるかもしれない自分自身と向き合う時が来るかもしれない。
でも、その度に彼女は自分自身で未来を選択するだろう。
呪いの代わりに自分の中に根付いた刑事としての誇りを大切にしながら。
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 さて、振り返ってみましょうかのう・・・
片岡(高橋努)を切りつけ、東海林(横山裕)を拉致した永久(芦名星)は
比奈子(波瑠)にこんな言葉を残した。
「選択肢を与えてあげる。
一人で来て人質を取り戻すか、警察の連中と一緒に来て人質を死なせるか。
24時間以内に決めて」


 そして永久からの隠れメッセージを見つけた中島(林遣都)は
厚田(渡部篤郎)へこげなメールを送った。

『動物殺傷、人体埋め込み事件の犯人は非常に婉曲にですが
藤堂さんに対してアピールを行っています。
脱走した佐藤都夜だけでなく別の第三者が藤堂さんを
狙っている可能性があるということです。
十二分に警戒してください』


 さらに片岡殺傷時の監視カメラ映像で永久が比奈子に話しかけている
のを確認した厚田は比奈子に彼女のことを尋ねた。
比奈子は会話の内容は言わずに『8歳の時、親元を離れ「永遠の翼」という養護施設で育ったこと。常習的に動物殺傷を行っていたこと』を伝えた。

「それから・・・嫌いだと言っていました。何もかも。全部。
自分はこの世界の全部を憎んでいると」


 シリアルキラーが育つにも理由がある。
人は育てられた相手や環境から人とのコミュニケーション方法を学ぶ。
両親からの虐待、その後の施設での性的虐待を受けてきた永久は
人と人は暴力で繋がっていると教えられた。
痛みと苦痛、怒りと憎しみは澱のように溜まり、
そしてそのエネルギーを自分をこの世界から消す自殺ではなく
回りの人間を消す殺人という方法で表現した。 


 調査すると、ここ数年、永久と関わりのあった人間が次々と行方不明になっていた。
両親、施設の運営者夫婦と幹部数名、
そして佐藤都夜に送られた手紙の送り主である5名の男性も消えていた。
(その後、DNA鑑定で連続動物殺傷人体埋め込み事件の被害者と一致)
厚田たちはまだ知らないが、もちろん情報屋の藤川(不破万作)、
佐藤都夜も自分に従わない、ノリが合わないという理由で焼死させていた。

 早いとこ東海林を見つけないと、殺されてしまう。
必死の捜査が続く中、安全のため内勤を命じられていた比奈子も捜査に加わらせて欲しいと厚田に訴えた。
「東海林先輩は私の代わりに拉致されたかもしれないんです。
それに・・・・私はまだ刑事です

 比奈子の中で、初めて刑事魂が目覚めたようですぞ。

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「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」 第8話 美しき殺人鬼が脱走・・・悪夢の扉開く

「あなた・・・!」
「比奈子ぉ・・・久しぶり!

 堂々の登場。芦名星さん、なかなかの存在感でしたぞ。
比奈子に向けた笑顔が絶対的な狂気を伝えていた。
比奈子が呪縛に囚われるのもうなづける強い吸引力を持つ闇。
初めて比奈子が小さく見えた。
比奈子は抗うことができるのでしょうか。

 てか、カラコン付けてるだけで怖い〜〜(´Д`ノ)ノ
でも期待が高まります。
芦名さん、ニュータイプのシリアルキラーを魅せてくれるのかしら〜
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 今回は最終回へのステップ。
いろんな事件が交錯しております。
情報屋の藤川(不破万作)の殺人事件には進展なし。
(片岡(高橋努)は容疑者として東海林をマークしとる)
仮病を使って病院に搬送された拘留中の佐藤都夜(佐々木希)は刑務官、他一名を殺害しながら逃亡中。どうやら芦名さんに呼び出されていたみたいなんで、多分彼女も殺されていると思われ・・・

 そして新たに発生した史上最悪と思われる猟奇連続殺人事件。
殺した動物の体内に人間の体の一部を埋め込むという・・・
始まりは一ヶ月前、比奈子の実家があった長野県の宝元町で起きた。
5匹のカエルのお腹が裂かれて人間の毛髪が埋め込まれていた。
3匹のスズメの体内に成人男性の歯が3人分・・・
4匹のハムスターの体内から成人男性4人分の右耳。
一羽のハトの中に人間の切り取られた鼻ひとつ。
成人男性5人分の指が入ったカラス5匹・・・
一匹の猫の遺体から5人分の眼球、
そして東京都小菅で犬の体内から人間の手首が・・・

 動物の体内にあった人間のパーツは同じ人間からそれぞれ取ったと思われ、
5人の男性が犠牲になっているはずだった。
そして犯人は長野から短期間で東京へと南下してきている。

 さて、東海林(横山裕)に正体を見抜かれた件ですワ・・・
原島(モロ師岡)との会話を録音したものを比奈子(波瑠)の前で再生した東海林は
『殺し合い』という言葉を許さなかった。

「お前はこれまでもずっとそうだったんだろう。
大友の時も。冷凍事件の時も。あのイカレた女に捕まった時も。
単独で動いてたのは犯人を殺すつもりだったってことだろ?!」

「正当防衛です。・・・身の危険を感じて」比奈子
「あらかじめナイフ隠しもっていてそんな言い訳通用するかよ?!」
「・・・・主任に報告するんですか?」
「お前がこのまま刑事続けるって言うんならな」
「何が違うんですか?
東海林さんは5年前妹さんを殺した犯人を単独で追いかけました。
殺すつもりで。
先輩のしたことと、私のしたこと、何か違いがありますか?」

「・・・・本気でわかんねぇんだな・・・」
「家族を殺された復讐だったら、殺人犯に対する怒りが根底にあったら、
許されるんですか?」
「許されねぇよ。
自分を正当化する気はねぇって。俺は間違ってた。わかってる、そんなのは」
「・・・・・・・」
「それでも殺人犯は許せねぇし、興味本位で殺人犯追っかけているお前と一緒にされたくねぇ。上に報告すりゃ、どのみち懲戒処分だ。
そうなる前に自分で警察辞めろよ」


 感情が見えないこと、比奈子が殺しに向かって行く理由が理解できないことが東海林を不安にさせるんじゃなかろうか。
そのいら立ちが比奈子糾弾へと向かう。
でも比奈子が指摘したように、東海林だって刑事でありながら犯人を殺したいという私情で向き合ったはず。表面的には二人の行動は同じ。
でも認めたくないというのは『なぜ人は人を殺してはいけないのか』という疑問にも通じる説明しがたい(あるいは説明する必要のない)、どうしてもスルーできない感情が自然と湧き上がるからなのかもしれない。


 比奈子は刑事を辞める決意をして中島(林遣都)に会いに行った。
その日、比奈子は演技をするための「ON」を入れずにアパートを出た。

 比奈子は刑事でいることで殺人者を学習する機会も得たが、殺人者となる大きなストッパーにもなっていたはず。
だから永久はそのストッパーを失くそうと企んだんだね。


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「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」 第7話 毒物死へ誘うAID・・・比奈子の殺意

「殺すか?殺すか、このおっさん。
そのつもりで来たんだろうが。
こいつ(ナイフ)がねぇからできなかったんだろうが」
東海林
「・・・・・!」比奈子
「もう言い逃れできねぇぞ。代わりにこいつ入れといたからよ」
「録音してたんですか?」
「てめぇはもう、刑事じゃねぇ。刑事を名乗るなんて俺が許さねぇ」
「・・・・・・」

 ついに比奈子(波瑠)の真実の顔を捕まえた東海林(横山裕)。
そんな東海林に比奈子も隠すことなく向き合った。
この時のカシャって音がするように変化した比奈子の表情がいいんだよねぇ・・・
二人の間に漂う緊張感は野性の獣同士のよう。
殺すか殺されるか・・・
生きていくために比奈子は東海林を殺すのでしょうか・・・それとも・・
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 今回の事件は都内各所で起きた除草剤ビオローグによる5件の自殺。
犯人は交通巡査の原島(モロ師岡)。
23年前落下してきた自殺者のせいで息子を亡くした後、妻がビオローグで自殺したため自殺者を憎んでいた。
『AID』というサイトで自殺志願者を募り、ターゲットにビオローグを届けていた。
途中で気が変わった自殺者には強制的に飲ませた時もある模様。

 やっぱりモロさんが、ただのいい先輩な訳ないと思ったよ(-言-)(←いまだに『キッズ・リターン』のトラウマから逃れられない者)
こうなって逆にしっくりくるよ。

 でも自殺者のせいで子供を失ったら、私だってそうなると思うワ。
せめて奥さんが生きていて支え合いながら生きる道を選んでくれていたら
違っていただろうに。
自殺者は殺したい相手を殺せないから自分を殺すように思う。
だから原島は奥さんの意志を受け取ってしまったというか・・・
奥さんの死が殺人者への道に向かわせたのかもしれんねぇ・・・

 
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「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」 第6話 リッチマン殺人事件・・・比奈子の過去

「藤堂さんは、あのナイフをいつ?」中島
「・・・高校生の頃に」比奈子
「それは人を殺す目的で?」
「父をです。あのナイフは父を殺すためのものでした」

 「誰でも良かった」訳じゃない。
比奈子は父親を殺すためにナイフを用意した。
って、ことはそこに何等かの感情があったんじゃないのかねぇ・・


 私はやはり怪我や疾病以外で生まれながらに感情がない人間はいないように思う。
育つ環境によって失われたり隠れてしまうんじゃないのかなぁ・・
比奈子はなぜ父を殺そうとしたのか・・・
自分のような存在を認めようとしなかったからか?
それとも虐待のようなことがあったのか・・
どちらにしろ比奈子の本能が殺すべき相手だと判断した。
実行はできなかったようだが、そのせいで殺したいという思いがいつまでもくすぶり残っているんだろうか。
感情がない比奈子のスイッチは何なんだろう・・・

 比奈子の心の奥の扉を開けることができるのは中島だけ。
潜入の続きが楽しみだす。
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 さて、今回の異常犯罪はマスコミが『リッチマン殺人事件』と名付けたもの。
遺体は何等かの器具を使い口から大量の100円玉を入れられ、その重量で胃壁が裂けて亡くなっていた。
被害者は詐欺師の中年の男性と女性、ヤクザの会長の3名。

 いや〜今まで何件か猟奇殺人を見て来たけど、今回が一番
グロかったわーー( ̄∇ ̄;)
死ぬまですごく苦しそうだしさ・・被害者役の人達も辛かったでしょう・・・


 犯人はその3人のせいですべてを失った老人たち。
シェアハウスに住む仲間5人で共謀し行った。

 いや〜 東海林の交番勤務時代の先輩・原島(モロ師岡)が出て来たもんだから
絶対モロさんも咬んでるだろと思ったら、違ったワ〜
でも来週の事件ではわからないわよ〜( ̄▼ ̄)


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「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」 第5話 猟奇自殺事件の謎・・・裁かれる罪人

 やはり中島の方が早坂よりうわ手だった・・・
真実を知った比奈子(波瑠)の呆けたような表情が秀逸でした。
感情をなぞる生活をしてきた彼女が初めて味わった本物の衝撃だったのかもしれません。

 鑑識課の真紀(佐藤玲)と三木(斉藤慎二)が指摘したように
中島との交流で比奈子になんらかの感情が芽生えたかと期待しましたが、
そんな簡単なものでもなく・・・
でも比奈子の中に育っていきそうな何かがチラリと見えたようにも思います。
今後二人はレクター博士とクラリスのように柵越しに会うことになるのでしょうか。
関係とともに変化していく二人から目が離せないわ〜
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 さて、比奈子と東海林(横山裕)が5年前の女子中学生殺人事件の再現のような殺人現場に遭遇したところで終わったんだったわね。
被害者が手足を釘で打ち抜かれているのも、口中と腹部に飴玉が入っているのも同じ。
ただ飴のことはマスコミには伏せていたため、知っているのは犯人だけのはず・・・

 被害者・女子高校生の両親の深い嘆き、その悲しみに同調する倉島(要潤)、
そしてやるせない思いに沈む石上(原田美枝子)・・・
殺人に対する怒りや悲しみがそれぞれの仕事に向き合う理由ともなっている。
しかし比奈子にはそれがない。
彼らの表情を観察し、学習するのみ。
彼女はそんな人間の感情に接する度に自分は違うということを再認識するのでしょう。


 ニュースを見た中島(林遣都)はデスクの引き出しにしまっておいた
飴の包み紙を見ていたんだが・・・
突然苦しみだして頭をガンガン打ちつけていた・・・
PTSDの発作にしては激しすぎるような・・・
今から思うと悪と善の間で揺れて混乱していたんだろうか・・

 今回も捜査本部は中島にプロファイリングを依頼。
厚田(渡部篤郎)と比奈子は中島が5年前の殺人事件の第一発見者であることから
PTSDを心配したが、「大丈夫です」と返事をしとった。

 その後、中島は比奈子とふたりっきりになると話していた。
「大学院に進んだばかりの頃でした。
僕は・・・引っ越し先を探していて・・・そのときに。
気を失って・・病院で目覚めて・・・僕の人生は変わりました。
それまでは工学部の学生だったのに。
でも、まさか、また同じ事件が起きるとは思ってもいませんでした。
・・・それも5年も経って・・・」
「彼ら(犯人)はその間、どんな思いで生きてるのかな・・・
犯した罪に震えながら過ごしているのか、
それともまるで、舌の上で飴を転がすように殺人の余韻を味わいながら
静かに次の犯行を夢見ているのか・・・
やっとそれがわかる・・・待ってたんです、僕は。
5年前の悪夢と向き合うのを」

 なんてこと言いながら時計いじってたけど、中島君、比奈子にも実験していたのか?
感情のない場合の特別な症例として。


「中島先生、5年前の事件の犯人について、
これまでプロファイリングをされたことは?」比奈子
「・・・・・・ありませんね。プロファイリングは」中島

 さて、ここから一気に中島と早坂(光石研)の計画が明らかになっていきますぞ。
わたしゃ、最終回まで引っ張るのかと思っていたよ。

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「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」 第4話 女刑事VS女殺人鬼・・・自死操作の陰謀

 さて、都夜(佐々木希)に捕らえられた比奈子(波瑠)は手を縛った縄をナイフで切りながら、都夜の殺人衝動スイッチを探りましたぞ。
その間、東海林(横山裕)と中島(林遣都)は都夜の店へと向かっております。

 都夜によると最初の犠牲者二階堂澄香はあまりにも性格が悪くて
ムカついたから勢いで殺っちゃったらしい。
死体は最初は幽霊屋敷に遺棄するだけにしようと思ったが
きれいな腕を腐らせるのがもったいないから頂いたそうな。

 永山(罐献腑鵐潺腑鵝砲聾機浩々瓩離好函璽ーだった。
その後、自分に惚れたのをいいことに体のパーツを狙った女性にストーキングさせて自分の隠れ蓑にした。
もう体全部のパーツが揃いそうだから必要なくなったので殺した模様。

 美しい都夜の隠れたコンプレックスとは体の皮膚だった。
モデルをしていた時にストーカーに硫酸を浴びせられたせいで顔から下の皮膚が痛々しくケロイド状態になっていたのさ〜

 都夜が一緒に拉致した佐和(中島亜梨沙)を殺そうとしたので、止めるために比奈子は挑発。
都夜が怯える佐和をひきずり娘も大きくなったら皮膚を奪ってやると宣告していると・・・

「醜い」
「はあ?」
「醜いと言ったんです。背中の火傷以上に。
他人の皮をはいでどうにかなると思っている、その考えかた自体が。
完全な自分になんて成れる訳ないでしょ。
もし本気でそうなれると思っているなら・・・・滑稽ですね」

「なに?先に殺されたいの?」
「いいえ。先に答えて欲しいの。
あなたのその狂気のスイッチが入ったきっかけ。
それは生まれつきなのか、それとも初めて人を殺した時なのか・・・
醜く背中がただれて・・・夢を絶たれた時なのか・・・」


 じわりじわりと追い詰めていく比奈子の表情こそが狂気・・・
ミクロの単位で開放され変化していく様子が見事だす。


 暴れた佐和が渾身のマネキンを倒したもんだから都夜は逆上。
佐和を蹴り続ける都夜を観察していた比奈子が「興味深い・・」とつぶやいたら
はさみで比奈子の腕をグサッ!
驚きも怯えも見せずはさみを持った都夜の手を掴み比奈子は言ったさ。

「そう。その顔が見たかったの」

 ひるんだ隙にはさみを引き抜き抜いたら都夜の顔に傷がつき、怒りMAX。
悪鬼の顔ではさみを振りかざす都夜を確認すると、比奈子は距離を測りながらナイフを向けた。
目は獲物をロックオン、唇はわずかに微笑んでおります。

 ところが行くぜっ!って所に東海林達が助けに入って来た。
東海林は都夜を確保。
比奈子に駆け寄った中島はそばにあのナイフが落ちているのに気づき東海林に見えないように自分のポッケへ入れた。

 逮捕された都夜は観念したのかすべてを自供。
しかし対決した比奈子のことを言わずにはいられなかった。

「ねぇ・・・私が殺し損ねた、あの藤堂って女・・・アレ、なに?
「・・・・質問の意味がわからないが・・」厚田(渡部篤郎)
「あの女・・・私のことを・・・」

 「本気で殺す気だった」・・・?
他人を殺すことに無感情だった都夜が初めて感じた殺される恐怖。
その相手と対峙したことで自分を飲みこんでしまいそうなほど深くて濃い闇を見たのかもしれない。
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 病院に搬送された比奈子の命に別状はなかった。
入院中の比奈子の夢に都夜が出て来た。

「残念だった?私を殺せなくて」
「私はただ殺したいと思ってる訳じゃないから。
結果的に殺してみてもいいかもしれない、とは思っているけど」


 比奈子は夢の中でも冷静に「これは夢でしょ」と言っていた。
感情のない世界とはどういうものなのか。
自分も感情的に欠落したものを意識しながら生きて来たから失った部分がある状態は理解できる。
でも生まれつきないとしたら、それが善か悪かもわからないし、そもそも感情がないんだから悲しみもないはず。回りの様子から悲しむべき?と判断しているとは思うが。


 比奈子の両親は彼女が小学生ぐらいの時に離婚した模様。
父親は妻の香織(奥貫薫)に比奈子のことを捨てセリフのようにこう言っていた。
「アレは怪物だ。いつか必ず人を殺す!」

 夢の中の幼い自分が現在の自分に問いかける。
「『いつか』はまだ来てないの?」
「ええ」


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「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」 第3話 洋館美女連続殺人・・・奪われた完全美

 さて、先週ラストの比奈子(波瑠)と中島(林遣都)との会話の続きからスタート。
鑑定を行うような中島の探りに、あえて乗った比奈子は隠すことなく自分について教えた。


「藤堂さん、あなたはどうして殺人事件の犯人に
それほど興味を抱いているんですか?」中島
「それは・・・自分を知りたいからです。
このナイフ、いつも鞄の奥にしまってあるんです。
いざという時のために」比奈子
「・・・今が・・・その、いざという時なんですか?」
「いいえ。殺人犯に対面した時です」
「・・・・それはつまり・・殺人犯を自分の手で殺害したいと?」
「結果的に正当防衛で殺すかもしれない・・という意味です」

 それは『正当防衛』という法律的に許された状況で「殺したい」ということだろうか・・
「かもしれない」と言いながら、比奈子からは能動的な「殺人」への欲求が見えた。


「怖くはないんですか・・?逆にそれは・・・
殺されてしまうかもしれないということですよ?!」

「・・・・「怖い」・・・という感情が理解できないので」
「あなたは恐怖だけでなく・・・感情自体も・・・」
「ええ」

 まさに感情がないらしく淡々と比奈子は話した。
対する中島こそが恐怖と深い動揺を感じている。
この様子を見ていると、彼は殺人者にはなれないと思ったぞ。


「中島先生は私のこと、いつから気づいていたんですか?」
「違和感を感じたのは・・・
あなたの同僚が殺害された事件の現場でお会いした時です。
あの場に笑顔で現れたことも、その後の表情の変化も、あまりにも不自然でした」
「仁美はとてもいい子でした。
ですから、彼女の死を悲しいと思うべきだと判断した結果です」
「『思うべきだと判断した結果』・・・・
ただそれなら、僕と話している時も笑顔は慎むべきでした」
「子供の頃からずっとこうでした。
演技もうまくなったつもりでしたけど・・・わかる人にはわかるんですね」

 子供の頃から・・・
普通、感情を失うというとショックを受けるできごとに遭遇したり、激しい抑圧の結果だと想像するけど、比奈子の場合は生まれつき感情がない?
それとも、そう思っているだけ?

 理解できない「感情」というものを様々な場面から学習し演技として体現してきた。
今までバレずに生活を送ることができたのは常に人間というものを観察し、考え、先を読み行動できた頭の良さなんだろうね。

 彼女が警察官になったのは殺人者と接する機会を利用して自分の中にある殺人衝動のスイッチを探ろうと思ったのか。
それとも犯罪者になる恐れのある自分への抑止力になると考えたのか?


「先ほど、殺人犯に興味がある理由について自分を知りたいからと
おっしゃっていましたが、それは子供の頃からですか?」
「中島先生、ひとつ聞いてもいいですか?
私のような人間は・・・・いつか必ず人を殺すんでしょうか?
私はそれが知りたくて警察官になったんです」

 自分のことを見抜き、それでも気持ち悪いと思わずに、
さらに探求しようとする中島、
そして一歩一歩と内面へと侵入してくる中島を何の抵抗も無く受け入れる比奈子・・・
これはお互いにとって実りのある興味深い時間だったと思います。

 前回の冷凍殺人の犯人ケンジ(間宮祥太朗)は中島のことを『あなたの二人目の理解者』と呼んでいたけど、一人目はやはり母・香織(奥貫薫)なんだろうね。
感情のない比奈子にとって母親は『良心』だったはず。
だから母親を失った後の比奈子は七味を味わうことで、母親の存在を意識して
なんとか社会生活を送っていられるのかもしれない。


 比奈子との会話からわかったことを中島はPCに記録していたんだけど、
そこには・・・
『反社会的性質 良心、共感能力の欠如 冷酷 無慈悲 サイコパス』
の文字が・・・
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「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」 第2話 謎の凍結遺体…犯人への危険な興味 

「藤堂さん、あなたはどうして殺人事件の犯人にそれほどまでの
興味を抱いているんですか」
中島(林遣都)
「それは・・・自分を知りたいからです」比奈子(波瑠)

 比奈子がバッグから出そうとしていたのはナイフだったんだね。
自分が殺人者になるとしたら、このナイフで・・と決めていたのでしょうか。

 予告で言っていたけど比奈子は狭間にいる自分自身をちゃんと認識している。
でも、そのことを嘆いても悩んでもいない。
自分は殺す側の人間なのか、そうならずにすむのかを冷静に観察し見極めようとしてる。そこがおもしろいと思いました。

 どちらかというと殺人者サイドに傾いているのかもしれないけど、
そんな比奈子を呼び戻す存在が母。
だから母の形見である善光寺七味は、自分はまだ殺人者になっていないと確認できるものなのかもしれない。

 そして場面とそぐわず東海林を苛立たせがちな、あの笑顔は比奈子のコミュニケーションツールだったんだね。
多分、感情が死んでしまった、無くしてしまったと思っている比奈子は、この世界で生きていくために、とりあえず笑顔を作ってきた。
でも中島はそれを見抜いたようです。
それが心療内科医としての興味からなのか、それとも彼女に自分と同じ匂いを感じたからなのか。
表面上は近づいた二人の関係がどうなっていくのか、気になりますなぁ。
HPはこちら


 まるで作品のように配置された冷凍遺体が見つかった。
最初に空き地で椅子に座っている2体の男性。
冷凍焼けの具合から死亡推定時は三ヶ月前。

 次に三ヶ月前に商売を止めたはずの店が所有する冷凍庫の中にテーブルを挟んで座っている中年の男性と若い女性。
女性はなぜか微笑んでいた。

 調べによると彼らはみな家族だった。
22年前に妻を亡くした父子家庭。
近所でも仲がいいと評判の一家。
先に発見された二人は長男の栄太と次男の雄太。
自宅で殺害された後に凍らされ遺体を移動したらしい。

 中年の男性は父親の霜川幸三(螢雪次朗)。
解剖によると2年前に病死し、その後ずっと冷凍保存されていた模様。
女性は2週間前から行方不明になっていた長女の由美(赤間麻里子)で、
スタンガンで気絶させた後に絞殺し凍らせていた。
彼女の笑顔も殺害後に無理やり表情筋に手を加え作ったものだった。

 そして子供達の遺体は3体とも古い虐待の傷が複数あった。
恐らく父親によるものと思われ、長女には帝王切開で子供を産んだ手術の痕があった。

 胸糞悪い検死結果に死神女史(原田美枝子)も怒り心頭。
近所の評判とは逆のとんでもない父親に支配された家だったようです。

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「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」 第1話 新人刑事が殺人者への探求心で難事件を暴く 型破り捜査班&最高に危ないヒロイン誕生

 面白かった。コレは視聴決定。記事も書いていきます。
波瑠さん、出演作のチョイスがうまいですな。
『ストロベリーナイト』のような名作になるかどうか・・・楽しみに見守りたいと思います。HPはこちら


 警視庁捜査一課に宅配便の配達員・宮原秋雄(清水優)がアパートの部屋で惨殺死体発見されたと連絡が入った。
その名前を聞いた途端、藤堂比奈子(波瑠)は『ストーカーと強制わいせつの罪で三度の検挙歴がある』という情報を口にした。

 比奈子の頭の中には都内で発生した未解決事件と性犯罪の容疑者リストが記憶されており、「キーワード」を聞くと自動的に情報が検索される模様。
早速現場に出動するんだが、その前に比奈子の所属する課について書いておきまひょ。

 彼女がいるのは警視庁捜査一課の厚田巌夫(渡部篤郎)率いる厚田班。
先輩刑事の倉島敬一郎(要潤)は比奈子にちょいとホの字。
もう一人の先輩・東海林泰久(横山裕)は反対に比奈子のことなんて眼中にない。
異常なほど正義感が強く、HPによると「以前は刑事部のエースだったが、ある事件をきっかけに出世街道から脱落」したそうな。
そして同じ年だから同期なのかな?
清水良信(百瀬朔)は「所轄から鳴り物入りで厚田班に異動してきた」んだって〜

 宮原秋雄の遺体は凄惨な現場に慣れている鑑識ですらも正視できないものだった。
下半身がカッターナイフで切り刻まれており、首に扼殺の痕があった。
3日前から彼の使っていたトラックが「八王子南インター下」に放置されていたことから、殺されたのも、その頃と思われた。

 その報告を聞いた比奈子は3年前に「八王子南インター下」で起きた強姦され扼殺された女子高校生の事件情報をアウトプット。
その事件を担当した刑事によると宮原秋雄の遺体は口に下着を銜えさせられていること、倒れている手足の位置、胸の咬み痕・・・すべてがその女子高校生の遺体発見時の状態とそっくり。
そして宮原はその事件の容疑者の一人だった。

 さて、比奈子は現場に出て遺体と対面するのは初めてだったが、その態度は冷静だった。
資料でさんざんどぎつい写真を見て来たからだと言っていたが、恐怖や嫌悪感も無く、興味が先立っている様子は刑事と言うよりも監察医のようだった。

 その後、宮原の部屋で録画状態になっているスマホが見つかった。
録画をセットしたのは宮原自身であり、犯人は映ってはいないが物音と叫び声は録画されていた。

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愛猫そーやは
2009年11月27日に
永眠いたしました。

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