マリノス、最後のチャンス生かせ 天皇杯VでACL出場権
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/list/201712/CK2017120402000123.html
 Jリーグの優勝はやや遠のいてはいたが、3位に与えられる来季のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)プレーオフ出場権を懸けた大事な一戦があった。第32節(11月18日)のC大阪戦。勝ち点55の5位マリノスが勝ち点57で3位にいた、当面のライバルと顔を合わせた。


 ここで引きずり降ろして3位に浮上すれば、残り2節でのモチベーションはまったく違ってくる。ACLが現実的な目標になるからだ。


 だが、右ひざに全治8カ月の大けがを負ったMF斎藤学(27)だけでなく、コンディションが万全ではない選手が相次ぎ、C大阪戦では今季、中心になってきたDF山中亮輔(24)がベンチを外れ、サイドからのチャンスメークをするMFマルティノス(26)、チーム得点王のFWビエイラ(29)は後半途中からの出場がやっとだった。


 いつものような連動は少なく、自分たちのペースをつくれないまま守勢に回り、とくに相手の2列目から飛び出す選手を捕まえきれなかった。前半に1点を先制したものの徐々に守備のズレを突かれ、後半19分すぎから立て続けにゴールを奪われ、1−4で完敗。ここでつけられた差を挽回するには2試合は少なすぎた。


 33節の仙台戦を引き分け、34節の浦和には1−0で勝利。最終的には17勝8分け9敗、勝ち点59の5位でリーグを終えた。昨季は13勝12分け9敗の勝ち点51、10位だったから、上昇の兆しは見せたというところか。


 今季のマリノス、リーグの足どりを振り返ると「3学期制」だった、と思えるほど境目がはっきりしていた。開幕から10節目までの1学期は4勝1分け5敗で、全勝で得られる勝ち点の43%しか稼げなかった。新加入の外国人選手がまだうまくかみ合っていなかった。2学期は11節から24節までで、14試合を10勝4分けの負けなしで突き進んだ。1学期終了時の11位から2位へ。勝ち点獲得率81%の優等生になった。


 3学期は25節から最終34節の10試合。追い込みの終盤戦にするはずだったが斎藤をはじめ負傷者が次々に。戦力が整わないままの戦いを強いられ3勝3分け4敗(獲得率40%)で印象としては尻すぼみだった。優勝した川崎との勝ち点差は13。3位C大阪とは4差。これをどう縮めていくか。長丁場を安定して進めるにはどうするか。課題を突き詰めて解消したい。


 ただ、リーグ戦は終わったがマリノスにはまだ天皇杯が残っている。12月23日には柏との準決勝があり、勝てば神戸×C大阪の勝者と元日決勝が待っている。2013年以来の優勝を手にすればACL出場権も同時に手にできる。最後の力を振り絞るときだ。


 (財徳健治=スポーツライター)
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