2007年05月08日

映画

GWも終わりですね。
皆さんはどこかに行きましたか?

私はというと、もともと遠出する予定はなかったので、とある計画を立てました。
その計画は・・・森で寝る!こと。
文字通り、木に囲まれた空気のいい場所で、大の字で寝てみたら気持ち良さそう!
なんてふと思いついたのですが、「森」ってありそうでないんですよね。
というわけで、結局実行できずに終わりました・・・笑


最近面白かった映画を紹介します!
「カンダハール」「イン・アメリカ/三つの小さな願いごと」「クジラの島の少女」「マラソン(韓)」「フーリガン(英)」「狩人と犬、最後の旅」

Kandahar











「カンダハール」

社会情勢の厳しいアフガニスタンで暮らす人々や生活をドキュメンタリータッチで描いた作品。
物語は、妹を救うためアフガニスタンの故郷カンダハールに向かう女性ジャーナリストの旅を軸に展開する。

映像に派手さはないけれど、彼女が旅の途中で出会う人々やアフガニスタンの風景には、強く心に訴える何かがあった。

地雷・内戦・飢えなどの中で、5分間に1人が死んでいく現実。
パラシュートで供給される義足を求めて走る、地雷で脚を失った若者。
顔と上半身を覆い隠す「ブルカ」を被ることを義務付けられた女性。
学校の授業で、ただひたすらコーランを暗唱し続ける子供。

子供達の瞳の奥に宿る、純粋さを通り越した感情の正体は一体何だろう?
絶望、悲しみ、希望・・・。

盗みなどの犯罪も日常として描かれているが、そういった犯罪に対する人々の「慣れ」や「諦め」が、それらを特別なものではなくしてしまっている。
そのせいか、犯罪にも凶悪性を感じない。
彼らの嘘は、生き延びるための嘘だ。
誰もが、一番の敵は「貧しさ」だと知っている。

助け合いも日常の一部。
違う国からのボランティア、または自分と向き合い、何かを探し求めて辿り着いた者。
しかし、彼らが人々に与えることの出来る「希望」、その意味の大きさは計り知れない。

「人には生きるための理由が要る。厳しい状況下では”希望”がその理由だ」
というアメリカから来た医者の言葉には、深みと説得力があり、心に沁みた。

物語としてのラストには少し消化不良な部分もあるが、貧しさとの闘いの中で生きる希望を見出そうとする人々の前向きなエネルギーは、この映画を観て良かったと心から思わせてくれる。
永遠に続く砂漠の絵とラクダ、音楽も耳に心地良く残った。

色々なことを考えさせてくれる映画で、こういう映画は大切だなぁと思いました。

ドキュメンタリーと言えば、
「狩人と犬〜最後の旅」もドキュメンタリータッチで、良かった!
犬や自然が好きな人には特におすすめです!
あんな暮らしは憧れてしまうなぁ・・・




matsubara_kei at 11:09│Comments(12)TrackBack(1)

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1. ライブドアブログのシステムエラー  [ ストーリーの潤い(うるおい) ]   2007年05月09日 05:32
この時間帯、ライブドアのブログにコメント投稿しようとすると、システムエラーの確率が高いかも? マツバラ系ブログに投稿しようとしたコメント、システムエラーに。 もしかしたら、数時間後には反映されてるかもしれませんが、当てにならないので以下にコピペ。 上記ブ....

この記事へのコメント

1. Posted by 研   2007年05月08日 13:37
5 松原さんの映画レビューを読むと、映画が世界を広げるという言葉を実感します。「カンダハール」は未見ですが、是非見たいと思います。
2. Posted by おれんじ   2007年05月08日 13:49
「森で寝る事」が出来ずに残念でしたね(^^)
子供の頃「自分の家の近くの林」で友達達と「秘密基地」を作って、よく大の字で寝て、雲やこもれびの中で静かな気持ちになって最高に気持ちよかったのを思い出しました!またしたいな〜。
映画の紹介ありがとうございました!渓ちゃんは本当にたくさん映画を観られているのですね!すごいです!「カンダハール」「フーリガン」「イン・アメリカ/三つの小さな願いごと」を観てみたいと思いました!映画には人生の楽しみや教訓を学べる素晴らしい教材だなと思いました!また映画の紹介を読むことが楽しみです!映画は本当に素晴らしいですよね!僕も渓ちゃんに負けないくらいに映画をたくさん観ようと思います!
3. Posted by フラ   2007年05月08日 19:38
>昼寝

森ですと!
うーん・・・そろそろ虫の皆さんも
元気に動き回る時期なので、
顔を刺されると厄介ですね(汗)

でも気持ちは分かります。
苗場のロックフェスに行った時、
徹夜明けで直射日光を浴びてたら
体の調子が悪くなり、休んだのですが
木陰で寝そべったら心地よくて。
チベットの民俗音楽を聴きながら
2時間くらい昼寝しました。
その後、ハードロッカーが出てきて
叩き起こされましたけど(笑)
昼寝が一番の思い出になりました。
4. Posted by たかちん   2007年05月08日 21:12
お渓さんも日々強くなってる気がする。生きていくたびにみんな必死だよね。生きているんだから前を向いて希望をもっていこうね。命の大切さ、人の痛みがわかる人間でいこうね。苦労している人ほど人の痛みがわかってるきがする。僕も波乱万丈の人生だから、しっかりとした人間として心のきれいさは誰にも負けません。人の心の中はきたないものです。でもその心を少しでもきれいにしたいです。お渓さんの魂もきっとかがやいてますね。フットサルのお渓さん輝いてますよ。勝つために必死ですから。そこでキャプテン翼にでてくるシュナイダー君の名言覚えてる?サッカーは強いものが勝つんじゃない。勝った者がつよいんだ。何かすばらしいね。お渓さんはすごい!
5. Posted by みっちー   2007年05月08日 21:40
ランカウイ島の森の中にたたずむホテル『ザ・ダタイ(THE DATAI)』が渓さんの計画にはピッタリだと思いますが・・・映画の話をきくとのんびりバカンスだなんて言葉、出てきませんね。
世界にはバカンスを楽しむ人々もいれば、貧困に苦しむ人々もいる・・・。
6. Posted by ムッシュ   2007年05月08日 22:53
 田舎ものなので、森で寝たことはありませんが、稲刈りをした後の田んぼで寝たことはあります。カンダハールですか。考えさせられそうな映画ですね。
7. Posted by デスモ   2007年05月09日 00:17
森林浴、良いですねぇ。
近郊だとどこだろ?奥多摩とか丹沢とか、少し足延ばして富士の樹海とか・・・なんでやねんっ!!

自分だったら、夜空の下で星を見ながら寝たいかな。
岡山に『美星町』っていうところがあって、綺麗に見えるらしいんだけど、ずっと行きたいと思いながらまだ行けてません。
8. Posted by RYUYA   2007年05月09日 05:07
5 松原さんの映画レビュー、文章が冴え渡りまくってます
アメリカによるアフガニスタン侵攻の際、ブルカをめぐり多くの悲劇が起きたとか。
週刊誌で読んだ受け売りですが、
「女性が武器を隠し持っているのではないかと、米兵がブルカを無理やり剥ぎ取ろうと。
女性が抵抗したところ、米兵が怯えて発砲してしまった・・・」
女性がブルカを剥がれ、素顔を夫以外の男性に晒すことは、アフガニスタンでは禁じられている。
米兵たちは戦場で理性を失っている。
それがゆえに生まれた悲劇。
9. Posted by たく   2007年05月09日 06:20
渓ちゃんって文才もあるんだね〜。
映画評論家にもなれますよ、おすぎの後継者は渓ちゃんしかいない!?

文武両道、才色兼備、完璧すぎです。
苦手なものとかないんですか?。
でもKONAN情報によると渓ちゃんは意外とドジっ子らしいですけど(^^)

カンダハールぜひ観てみます。
こういう渋めの映画ってどうやって見つけるんですか、コツとかあったら知りたいです。
10. Posted by 翔   2007年05月09日 21:45
5 森林浴ですか。気持ちよさそうですねたしかフェトンチットが体にいいんですよね。
渓さんは登山もするから、山が呼んでるのかも?

「カンダハール」を観たくなりました!
イラク戦争で忘れられているけど、アフガニスタンも酷い状態が続いてますね。
そもそもは、ビン・ラディンを匿ったという理由で、アフガニスタンが爆撃されたそうですね。
渋谷に容疑者が逃げ込んだからといって、渋谷が爆撃されたようなメチャクチャな話だと友達がいってたのを思い出しました。
いつも犠牲になるのは罪のない市民だというのが悔しいです。
11. Posted by ぬまぴー   2007年05月09日 22:44
ハンモック売れてるらしい。
森で寝る!って思ってる人が結構いるのかも。
実際には森に行けなくても、そんな気分だけでも味わってみたいって証拠かな。
森の中の水辺にハンモック吊るして昼寝。
考えただけでも最高ォー。
マイナスイオン最高ォォーー。
12. Posted by フラ   2007年05月10日 01:59
>慣れ

自分にとって身近な事としては
失恋とか、大事な人の喪失とか。
人間は慣れる事で
救われてる部分もありますけど
無法地帯に慣れるっていうのは
凄まじい現実ですね。でも、そういう中でも
信じられる事があるって思えるだけで
人間は随分と救われる気がします。
戦争の無い国に住んでいても
色んな人に助けられて
なんとか生きてる実感がありますし。

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