宮脇檀 手が考える展

1096住宅作家の宮脇氏の没後20年を前に開催された手が考える展に行ってきました。手書きによるよりリアルな住宅作家としての思想が如実に伝わる充実した展示内容でした。
この展覧会の関連企画で宮脇氏の代表作である松川ボックスと中山邸を見学させていただきました。

奥山の事務所

1095昨年の10月から設計していた案件が先月からスタートしています。
竣工予定は年末です。

特別展 茶の湯

10931094ギリギリになってしまいましたが、打合せの間に行ってきました。時間が無かったのでどうしても見たかった「馬蝗絆」、「初花」に絞って拝見しました。
その中でも馬蝗絆は透けてしまうのではと思われるくらいの極限の薄さ、完璧なまでのプロポーション、何百年もの月日が経っていますが誰もこの作品を超える事が出来ません。
何度か見ていますがいつも魅了されます。
今回の展示の中で最も興味を持ったのが写真の古田織部の燕庵の実物の大きさの建物が展示されておりました。
利休と比較して織部が破格の人だという事が改めて確認できました。

尾形光琳屋敷

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MOA美術館で開催されている「琳派の美と光琳茶会の軌跡」の尾形光琳屋敷の見学会に参加しました。
この屋敷は監修に堀口捨己氏、早川正夫氏の設計という数寄屋・茶室建築の大家が手掛けた復元建物です。堀口氏は山田守氏と分離派を結成しており、お二人の建築を続けて見られるのは非常に幸運な事であります。
感想・概要は以下でございます。
・この自邸は京都二条に建てられた晩年を過ごした自邸で、紅白梅図屏風もこの自邸で描かれた。
・プランを分析すると接客部分、プライベート(奥)部分、光琳の仕事場部分、使用人部分が明確にゾーニングされている。
また雁行の平面計画が奥行き感を与えている。桂離宮の様な公家の影響や村野藤吾氏の千代田生命本社茶室との対比がとても面白い。
・光琳の茶室では遼廓亭がもう一つ知られている。こちらは如庵の影響と正方形を意識した平面計画だが、この自邸も同様に正方形をベースにした計画になっている。躙口も中央に計画している。
・自邸の二つの床の間には寿老人図と亀図扇面の掛け軸が掛けられていた。(おそらく1000万円くらい)
尾形光琳はコルビュジェにも影響を与えたという説もありますが、作品だけでなくこの自邸を拝見して確かに納得できる、と感じました。デザイナー光琳の奥深さを堪能した貴重な日でした。


紅白梅図屏風

1068MOA美術館で開催されているリニューアル企画である琳派の美と光琳茶会の軌跡」の中で特別開催されて国宝の紅白梅図屏風を見に行ってきました。

湯河原離宮

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GWウイークにオープンしたばかりの湯河原離宮に宿泊してきました。
琳派をイメージしたという空間の構成は優美な印象を受けました。2日に渡り建物内及び外部をじっくり拝見しましたが、箱根離宮と異なり現場監理が適正に行われていた事が良く分かる仕上がりになっていました。4つもある露天風呂がとても充実していてリフレッシュできました。

山田守邸見学会

1053山田守自邸の見学会に行ってきました。
10年前に建築学会の企画で見学させていただきましたが、完成度の高い建築だと改めて感じました。
配布されたこの自邸のみどころが良くまとまった資料で、山田守研究の第一人者である藤岡氏と大宮司氏のギャラリートークの内容と併せてとても有益な見学会でした。
・山田守邸のみどころは「軽やかでのびやかなデザイン」
’い庇と大きな開口▲團蹈謄と盛土した庭(大開口から樹木の枝を見る)。への字プランで凹形に湾曲しているので築山の樹木が室内に侵入してくる様は刺激的でもある。6目を付けた外壁げ蕊瑤膨棉窓を設けているッ蕊瑤悗龍別牝各

山田氏が晩年の65歳に手掛けた魅力溢れる自邸で見学するのに整理券が配られる程の賑わいでした。
会場には学生から70歳を超えていると思われる御老人まで、幅広い年齢層の多くの人達が訪れていました。

藤森照信展―自然を生かした建築と路上観察

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東山魁夷展の後に車で10分の距離にある水戸芸術館で開催されている「藤森照信展―自然を生かした建築と路上観察」に行ってきました。
感想は以下の通りです。
・藤森氏の建築と堀部氏の建築もは良く似ている。軽井沢の家とお寺は類似しており、ライトのユソニアンT形プランである。勿論、遠藤新氏にも通じる。
・2010年にエルメスに展示されていた亜美庵杜や新作の茶室「せん茶」も展示されており当日は茶会も開かれており、人が入った時のスケール感は良いと思われる。過去の茶室の模型等も展示されていたが、私は空間構成やプロポーションの点からも実際に見学させていただいた細川元首相の一夜亭と高過庵が最も良いと思われる。
・外観のみも含めて見学した建築を整理のために時系列に列挙する。
1.神長官守矢史料館(1991年)2.タンポポ・ハウス(1995年)3.ニラハウス(1997年)4.秋野不矩美術館(1997年)5.不東庵工房(2001年)6.一夜亭(2003年)7.高過庵(2004年)8.養老昆虫館(2005年)9.ねむの木こども美術館 (2006年)10. 玄庵 (2006年)11.コールハウス(2008年)12.チョコレートハウス(2009年)13.空飛ぶ泥舟(2010年)14.はま松ハウス(2010年)15.トタンの家(2014年)
改めて整理すると多くの建築を見させていただいている。
今や安藤忠雄氏をもしのぐ人気の藤森建築であるが、初期の頃から前述のライトや遠藤新氏だけでなく村野藤吾氏や白井晟一氏の影響が多いと思われる。特に初期の神長官の手摺等は白井氏と同じ製作者であるが、それ以降の作品では素人デザインを用いわざとらしさをあえて消そうとしている。

この一連の建築が全て展示されていて、とても整理しやすく見やすい展示になっていました。

東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画展

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年度末までの仕事も無事に終わったので、会期の最終日になってしまいましたが「東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画展」に行ってきました。
10年の歳月をかけて制作したこの障壁画は「東山魁夷の集大成」と位置づけられており
総延長80メートルにも及ぶ大作の前で長い時間見入ってしまいました。その中でも特に波の情景がとても良く横山大観の「海に因む十題 波騒ぐ」のような猛々しい波と異なり、優しく穏やかな気持ちにさせる波は、心に染み入りました。
この建築の設計者は吉村順三氏です。楽しみにしていましたが、他の吉村作品と異なり初めてあまり良くない印象を持ちました。
それを大きくカバーするくらいの非常に素晴らしい展覧会でした。

遠藤新氏の萩原邸

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以前より見学できればと思っていた巨匠遠藤新氏が大正12年(1924年)に設計された世田谷区の重要文化財になっている萩原邸を見学させていただきました。お孫さんの遠藤現さんの解説が非常に秀逸で、この建築の深さをより感じ取る事が出来ました。
・ライトの広大な敷地に建つプレリーハウスの流れを受ける。
 破風等、水平線を強調したデザイン。ステンドグラスは予算の関係上難しく普通ガラスを枠で分割するデザインとした。
・一文字の家の発展形と位置づけられるT字の形態。
・玄関ホールを中心に左手にプライベートスペースである居住ゾーン、右手にワークスペースである書斎とし明確なゾーニングとなっている。
通り抜けられる玄関ホールは小さく天井は低い。床の材料は大谷石。
・書斎はエントランスからの客人の気配及び机の上で物書きをするために適切な陽の光を得られる窓を設けている。造り付の家具の対局にはソファーを設け落ち着ける空間となっちる。
・プライベートゾーンの方もデザインされ付くしている。階段下の子供部屋のベッド、明日館と同様にメイン室の8畳和室(壁は粗い櫛引)の四隅を下げた斬新な空間。
メイン室である寝室には子供部屋を経由する構成も面白い。
2階に設けられた寝室も当時は藤沢の近藤邸と同様に4方向に窓を設けていた。

遠藤新氏の空間は日本の現在建築の源流があり未だに色あせてていないと思います。
箱根にも遠藤新氏やフランクロイドライトをただ単に真似しただけの駄作が建っておりますが、この萩原邸とは大きく異なるのはプロポーション、シークエンス、バランス等である事が改めて認識しました。
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