国鉄足尾線のころから、旧大間々町の中心部に
ドーンと構える駅、大間々駅のご紹介にやって来ました。

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大間々駅が平成の大合併で「みどり市」となった今でも
わたらせ渓谷鉄道・わたらせ渓谷線の運行上の主要駅で、
本社機構、運行管理のCTC、車両基地がおかれている拠点駅です。

駅舎は「古いものを大切に使おう」というコトで、国鉄時代から
ほとんど変わっていないんですよね。
開業は1911(明治44)年。
現在の駅舎が供用開始となった年月は・・・わかりませんでした!

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駅舎正面の駅名標です。
ローマ字の「O」の上の伸ばす記号、ヘボン式では「^」が正しいのコトですよ!
シチズンのいかにもな鉄道時計は、太陽電池が付属していますね。

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実はJRとの接続駅・桐生駅より乗降客数の多い大間々駅。
学校への通学客、通勤客のほかに、
観光バスが駅前に停められるため、定期外の利用客が多いんだそうです。

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駅舎正面には、国鉄のホームにあった自立式駅名標が
上半分だけ切り取られて貼りつけられていました。
隣駅が切り取られちゃっていますが・・・いい具合にこんがりしちゃって、
わた渓の中の人、しっかりメンテしてやってください!

駅舎内に入ると、どこにでもあるローカル線駅ですね、という趣ですが、

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駅舎自体が大きいので、待合室も大きくとられています。
わたらせ渓谷線の見所や写真展が開催されたり
ツアーのチラシ類が置かれていて、退屈しません。
木のベンチには、地元有志の方が作ってくださった座布団があります。

愛されてますね、大間々駅!

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改札口には懐かしいものもあったりして、

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国鉄の主要駅にはありましたよね、プラ板の発車標!
「トロッコわっしー」「トロッコわたらせ渓谷」にまじって「普通列車」が
ぶら下がっているのが、

「あゝ上野駅」のころの国鉄っぽいよね!
(国鉄の発車標はもっと不愛想な感じでしたが)

駅員さんが団体客相手にちょっと忙しそうだったので、
入場券をタッチパネルで購入し、ホームに入ります。

大間々駅のホームは、駅舎と直結している(主に)下りの1番線、
反対側に単式ホームの上り2番線、1番線から北側に通路で結ばれている
頭端式の0番線の3つの乗り場があります。

こちらは1番線の様子です。

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わたらせ渓谷鉄道様式の駅名標に、琺瑯びきをイメージした
青い駅名標、観光案内が見られます。

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2番線の自立式駅名標です。
大間々駅には、吊り下げ式の駅名標は・・・なかったなぁ。

大間々駅の縦型駅名標はなかなか趣があってよいのですよ。

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2番線の柱にあった、国鉄時代からの駅名標。
スミ丸ゴシックの年代モノです。

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こちらは、わたらせ渓谷鉄道の明るい青の駅名標。

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わたらせ渓谷鉄道様式には2種類あるようで、こちらは厚みのあるタイプ。
よく見ると、文字も掘り込み式なんですよ。

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1番線にあった「足尾方面」の方面標。
カクカクした丸ゴシックは、間違いなく国鉄の時代のモノ!

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振り向くと、1番線の上屋の梁や柱が美しかったりして。
駅舎と1番線・2番線ホームは、国指定登録有形文化財に
指定されているんですよ!

あれ? 奥の跨線橋の手前に赤いポストがある??

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ああ、写真撮影用のわっしー君の形の「小型の車両」でしたか。
行先は・・・「撮影中」

さて、「駅ZERO」と銘打つ以上は「0番線」の
ご紹介をしないといけませんね。

1番線を北の方、足尾方面に向かうと、

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「0番線はこちら」の案内が出てきました。
普通列車は1・2番線から発着しますが、観光用の「トロッコ~」列車は
0番線の発着です。

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0番線には、すでに「トロッコわたらせ渓谷号」がスタンバイしていました。
客車を持つ私鉄は少数派ですよね。
関東ではSLの運行のある秩父鉄道、真岡鉄道、そしてわたらせ渓谷鉄道。
近年になって「SL大樹」を走らせている東武鉄道も、ですか

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特に方面や列車名の書いていない、シンプルな「0」表示。
大間々駅では、1・2番線が上下線で固定されていないため、
1・2番線も方面はかかれず、「1」「2」のシンプル表示です。

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トロッコわたらせ渓谷号が発車した後の0番線です。
赤いコーンのあるところが客車の最後尾でしたよね、
たしか客車は4両・・・

乗客は最後尾の4号車から乗車し、車内をずんずん前に進んで
いって自分の席まで行くんだそうです。

そもそも、この0番線は国鉄時代の貨物ホームを転用したものでして。

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絵にかいたような頭単式ホームです。
0番のりばは、明らかに荷役用のホームでしたね。
フェンスの向こうには、かつてわたらせ渓谷線を走った
レールバスが展示されています。

あれ、もう1本線路があるような跡がありますね。

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シンプルの極み! 大間々駅の0番線!

オマケ

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2番線から桐生方面を除くと、わたらせ渓谷線の研修庫があります。
「わ89」の隣にDE10機関車がいます。

というコトは、この日のトロッコわたらせ渓谷号は、
赤いほうの国鉄塗色のDE10が担当ですね~!

2基も機関車を持ってるなんて、いいなあ。