東武アーバンパークライン、略して野田線で大宮からふたつめ。
武蔵一之宮・氷川神社の裏手に位置する、大宮公園駅のコトですよ!

え? 隣の北大宮駅の方が大宮公園にも氷川神社にも近い?
確かに、大宮公園駅の周りは住宅地で、公園の影も形もありませんけどね!

さてこの大宮公園駅、ドーマー窓のついた屋根の駅舎が特徴的でして、
やったら合理的な駅舎の多い野田線では異彩を放っていました。

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ドーマー窓が特徴的だった旧駅舎です。

駅舎の左側はホームへの通路、右側に事務室と券売機があるだけの
シンプルな駅舎です。
1929(昭和4)年11月17日の野田線開業時からある、年代モノの駅舎でした。
駅名標は、かつては「大宮公園駅」が一字ずつ独立した電光板でした。
東武標準型(緑帯)を経て、青の斜めカットの東武標準型に変わりましたが、
昭和レトロな駅舎に何とも似合わないんですよね・・・

余談ながら、野田線、当時の「総武鉄道」が大宮仮開業の際は
大宮駅まで乗り入れず、現在の「大栄橋」付近に大宮仮駅があったそうで、
約1ヵ月遅れの12月9日に現在の位置に、野田線・大宮駅が
できたそうです。

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たま電車の貴志駅ですよ~!
という冗談はさておき、この向こう側大宮方に新しい駅舎が建てられました。

反対側に回ってみます。

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よく見ると、妻面に「大宮公園駅」と塗られていた跡を発見。
長い年月の間に剥げてきてしまったようです。

さて、旧駅舎のころのホームの様子です。

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古めかしい石タイルに水飲み場、木製の柱の上屋とくれば、
典型的な都心型のローカル駅ですね。

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水飲み場と、2010(平成22)年ごろに交換された
自立式駅名標です。
よく見ると、「東武アーバンパークライン」のロゴもあります。

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さてさて、新駅舎ですが、赤屋根の平屋建て。
以前の東武鉄道によく見られたスタイルのような・・・

というわけで、2016(平成28)年4月、新駅舎の供用が開始となりました。

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工事中は赤い屋根だったのですが、ふたを開けてみれば
グレーのシックなお屋根でした。
しっかし、平屋なのにでっかいお屋根ですこと。
唐招提寺かよ!

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すぐお隣には踏切がありまして、
その道路から新駅舎まで直結。
旧駅舎のころは、駅前が狭かったんですよね。

この駅舎、平屋にでっかいへらべったいお屋根って、
かつての東武鉄道の標準的なスタイルを踏襲してるみたいですね。

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駅舎に駅名表はありません。
駅のレンガ風のタイル張り壁面に切り文字で貼り付けてあります。
手間かかってますね!

「TOBU URBAN PARK LINE」ってのは外せないワードなのね。

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ちょっと離れてみました。
駅名があるあたりの裏に駅事務室、中央に改札、奥はギャラリースペースです。
さらに奥のフェンスの向こうの空き地には、旧駅舎がありました。

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改札口です。
もはや「東武野田線」というワードは絶滅しました。

JR上野東京ラインのLEDや埼京・川越線のLCDの乗換案内、
しつこく「・・・、東武野田線、ニューシャトルは・・・」と表示されていたのが、
今年に入ったあたりから「・・・東武アーバンパークライン、・・・」と
こっそり変更されていますし。

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ほえー、改札の上の天井と壁面にはふんだんに木材が
使われていますわ。

以前の「さいたま市で一番古い駅舎」もよかったのですが、
こんなふうに奇を衒わずに仕上げられたら、「こっちのがいい!」って
思っちゃいますよ。いやマジで。

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改札を入り右に曲がると、旧駅舎のころと同様、
バリアフリーなスロープでホームに上がれるように設計されています。

旧駅舎は、写真奥方向、右側の壁あたりにありましたので
その分ちょっと通路が長くなったかな? 

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ホームです。
旧駅舎のころの上屋は面影もなく撤去されて、新しいだけが取り柄の
上屋になってしまいました。
・・・が!
ホーム面のところどころに正方形の石ブロックのタイルがありまして、
これは旧駅のホームから受け継いだものなんです!

真新しいアスファルトの中で、そのタイル部分だけが
長い年月を示すかのように、靴で磨かれていました。

しくするにしても、ちょこっと旧駅の雰囲気を残すのは
ちょっと粋だったりして。

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自立式駅名標は・・・特に変わりなしですね。

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柱の縦型駅名表は、青地に白ゴシックのものから
取り換えられていましたのコトです。
旧駅名標は、駅ナンバリングもなかったし、これは仕方ないか!

というわけで、東武野田・・・アーバンパークラインの大宮公園駅、
「えっ・・・あの駅舎、取り壊しちゃうの??」という不安を
払拭する出来栄えの新駅舎でしたとさ!

無人駅で見られるトイレ駅舎や、「熊」や「&う」の設計のような、
奇抜で景観に合ってなくて、しかも利用やメンテがしづらい駅舎じゃなくて、
めでたしめでたし・・・かな。

※ 設計は株式会社坂倉建築研究所。
  ル・コルビジュエの弟子、故・坂倉準三氏の設立した
  建築設計事務所だそうです。
  なるほど、道理で実用的でシンプルなわけだ!