レッドサンダーはJR貨物・・・ではなく、京急ですよ・・・でもなく!

「ブラックサンダー号」として長年親しまれてきた車両が
ついに現役から引退しました。

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モ3200形車両は、1955(昭和30)~56年にかけて
名鉄の軌道線区間である岐阜市内線、揖斐線、美濃町線用として
「モ580形」という形式で製造されました。

その後の名鉄の軌道線の行く末はご存じのとおり。
クルマの走行にジャマという理由で追い出されてしまいました。
美濃町線でも、札幌から新しい車両が来たため、
モ580形はいらない子になってしまいました。

いらない子を引き取ったのは、豊橋鉄道でした。
1976(昭和51)年の導入でしたから、まだまだいける子と判断されたようです。

モ3200形という新しい形式をもらい、新天地での活躍が始まります。

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3201号車は、2013(平成25)年から、豊橋市内に本社を置く
有楽製菓の主力商品、「ブラックサンダー」の全面広告車となりました。

これ以降2019(令和元)年の廃車に至るまで、
ブラックサンダー号として親しまれてきました。

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赤岩口車庫で都電からやって来たモ3500形と並んでいます。
ここまでの写真は、赤岩口車庫で入れ替えを行っていた時の
モノです。
隣の線路に移ったんですが、わかりますか?

さて、ブラックサンダー号は、新たに名鉄→福井鉄道を走った
低床型車両・モ800の2両目、モ802の導入により、
引退となりました。
今度は、モ802が新・ブラックサンダー号として走ることになります。

半世紀近くにわたり豊橋市内を走ってきたモ3501は
豊橋を去りました。

残るモ3500形は、豊橋競輪のモ3502と、
豊鉄標準色で冬は「おでんしゃ」に変身するモ3503の2両です。

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赤岩口車庫で出番を待つモ3500形2両です。
手前が豊橋競輪のモ3202、奥に「おでんしゃ」のモ3203がいます。

この日はおでんしゃの運行日でしたので、モ3202は車庫を出て
いずこへかと向かっていきました。

さてさて、豊橋鉄道ではもう1両ほどモ800の導入が計画されているはず。
豊橋競輪のモ3202も・・・もしかしちゃうかもです!

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冬になると、昼の部・夜の部と走る「おでんしゃ」。
アサヒビールが協賛ですぜ。
駅前-運動公園を往復します。

この車両も車齢が車齢ですから・・・いつまでも走ってほしいものですが。

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ちょっと前、2018(平成30)年まで赤岩口車庫にいたモ3102です。
車籍はとっくになくなり、機械としての扱いになっていました。
写真のように「使用休止中」と貼られていたのですが、
2018年2月、運び出されて解体となりました。

鉄道車両一般に言えることですが、工業化・文化的な遺産だと思うのですが、
コストや用地の関係から、なかなか保存というコトがきかないものでして。

見られるときに見ておく、乗れる時に乗っておく、

これ、鉄の鉄則かもしれません。
ラストランがきまってからじゃ、遅いんです。