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Q.9 なぜセラミックが良いのですか?

A. もちろん白くて綺麗だからという審美の利点も大きいのですが、最大のメリットは従来の修復治療(メタルボンド、銀歯など)と比べてむし歯になりにくく、遥かに長持ちするからです。



Q.10 どうしてむし歯になりにくいのですか?

A. そのことを説明する前に、従来のメタルを使った修復治療の問題点をあげます。金属は電位を帯びやすいため、細菌が付着しやすい性質を持っています。また、銀歯は歯と金属の間にセメントを盛りつけて固定しますが、年数が経過すると脆くなり隙間ができ、そこからむし歯菌が侵入します。やがて中で菌が繁殖し、むし歯を再発し再治療しなければならなくなります。最悪の場合、歯を抜かなければならなくなります。

これに対し、セラミックは電位を帯びていないし、表面が非常に滑らかなため、細菌が付着しずらいです。また、銀歯と違いセラミックは歯と科学的に結合させ一体化させる手法で接着させます。よって、圧倒的にむし歯の再発リスクが少ないのです。

10年間の再治療率を見ると、銀歯では約半数の人が再治療をしたのに対し、セラミック(セレック)では再治療に至ったのは10%未満でした(シロナ社調査)。




Q.11 他にもセラミックの良いところはありますか?

A. はい。セラミック治療は金属を一切使わないため、「金属アレルギー」と「メタルタトゥー」のリスクがない安心・安全な治療法です。

金属アレルギーとは、銀歯などから金属イオンが徐々に溶け出し体内に蓄積されていくことで、ある日突然、皮膚炎やアトピーなどを引き起こす病気です。

メタルタトゥーは、銀イオンの溶け出しが原因で、歯の根元が黒く変色することで起こる歯茎の黒ずみです。一度なってしまうと治療は容易ではありません。



Q.12 今までのセラミック治療と何が違うのですか? 

A. 従来のセラミック治療は、印象材で歯型を採って、石膏で模型を作り、その上に歯科技工士がセラミックを作る間接法でした。完成まで時間がかかりますのでその間に歯が動きますし、材料の寸法変化や人為的エラーなどにより、修復物をいざ口の中に入れてもピタッと合うことはまれです。何回も口の中で調整しなければなりません。
しかし、セレックは3D光学カメラで歯列の精密な情報を採り、コンピュータ上で設計・加工し、その日のうちにセットするため、ほぼ無調整で入れることができます。歯科医も患者さんもストレスを感じることなく治療を終えることができます。



Q.13 セラミックは割れると聞いたのですが?

A. おっしゃる通りです。確かに以前はそのようなことがありました。しかし、ここ最近の技術革新により、ハイブリッドセラミックス(ENAMIC)のような割れにくいセラミックや、天然歯と同等の硬さを持つガラスセラミックス(e.max)、ダイヤモンドの次に硬いジルコニアなどがあります。とくにジルコニアは強度が高いので、修復物の厚みを極薄にしても割れないため、あまり生活歯を削りたくない方には有効な修復方法です。



Q.14 時間が経つと変色しませんか?

A. セラミックをカレーに一週間以上浸してたら少し変色したという実験はありますが、口の中でそういうことは起こり得ないのでセラミックはほとんど変色しないといっても問題ないでしょう。



Q.15 e.maxやジルコニアの歯は焼かないと作れないと聞いたのですが?

A. はい。基本的にセラミックブロックは工場で焼成された状態で出荷されますが、ガラスセラミック(e.max)とジルコニアは硬すぎるため、工場で焼成してしまうとミリングマシンで削りだすことができなくなります。そのため、ガラスセラミックとジルコニアに関しては、焼成前の状態で出荷されてきます。歯の設計をし、ミリングマシンで削り出した後、「クリスタライゼーション(約850度の高温で焼成)」が必要になります。これには「シンタリングファーネス」という高価な設備が必要なため、従来は歯科技工所にお願いするしかなかったのです。
しかし、最新のセレックシステムでは、「スピードファイヤー」という機械を導入することで、自院でも焼成が可能となり、ジルコニアも即日治療が可能となりました。



Q.16 実際のセレックの症例を見たいです

A. はい。当スタッフブログ「治療の前後」で随時更新していきます。簡単な解説も付けておりますので、一度ご覧くださいませ。




当院では昨年12月より、最先端の治療システム、「セレック(CEREC)」システムを導入いたしました。

セレックと聞いてもあまりなじみが無いと思いますので、Q&A方式で解説していきたいと思います。


Q.1 セレックとは何ですか?

A. セレック(CEREC)とは、Ceramic Reconstruction(セラミック修復)から名付けられた、歯の修復物をコンピューター上で製作するシステムのことです。



Q.2 セレックシステムとはどのようなものですか?

A. セレックシステムは、医療先進国ドイツからやってきた、コンピューター制御によって歯の修復物を設計・製作するCAD/CAMシステムです。CADとはコンピューター上で3次元の修復物の設計を行うことであり、CAMとは自動切削加工機(ミリングマシン)で材料(セラミックブロック)を削り出すことです。セレックシステムは、歯科医院内(チェアサイド)ですべて完結するため、その日のうちに治療を終えることができます。



Q.3 歯の型はどうやって取るのですか?

A. 「オムニカム」という3D光学カメラを使用して歯の型を取ります。口を開けてる時間もわずかです。従来の型取りような不快感を味わうことはありません。



Q.4 どれくらいで治療は終わりますか?

A. 歯1本の治療なら、約1時間で終わります。型取り(スキャン)に5分。設計に10分。削り出しに15分。研磨などの仕上げに10分。接着に10分です。材料によっては、削り出した後、焼成(クリスタライゼーション)が必要なものもありますが、20~30分ほどで終わります。ブリッジや複数の歯を同時に治療する場合はこれよりお時間をいただきますが、その日のうちに治療は終わります。


Q.5 どのようなセラミックを使用してるのですか?

A. 多種多様なセラミックブロックが発売されておりますが、当院では患者様の治療箇所、口腔内の状態、要望などから、審美性・機能性・長期予知性・身体への影響がない、最良のセラミックを選択して使用しております。当院で以下の5種類のセラミックを症例に応じて使い分けております。

セラミックス・・・最も透明感のある材料です。主に前歯と小臼歯に使用します。
ハイブリッドセラミックス・・・天然歯と同じ柔軟性を持たせた最新のセラミックスです。どの歯牙にも使用できます。
ガラスセラミックス・・・クリスタライゼーション(焼成)することで、天然歯のような高い透明度と強度を持たせられます。主に大臼歯とブリッジに使用します。
ジルコニア・・・自然界ではダイヤモンドの次に硬い材料です。透明感がないため、主に一番奥の歯に使用しますが、薄くても強度を保てるため、あまり歯を削ることができない症例のインレー、クラウンにも用います。
ハイブリッドレジン・・・プラスチック(レジン)の中にセラミックを配合した材料です。現在、小臼歯全般と一部の大臼歯に健康保険が認められています。



Q.6 どんな症状でもセレック治療は受けられますか?

A. 一般的な詰め物(インレー)被せ物(クラウン)といった治療はもちろんのこと、前歯に貼り付ける付け爪のようなラミネートベニアという審美治療も可能です。歯を削る量を最小限に抑えて審美的な仕上がりが得られます。歯が一本抜けた状態でも、左右の歯を土台にするブリッジ治療が可能です。



Q.7 でも、最先端治療というぐらいなので、お高いのでは?

A. いいえ。セレック治療は歯科技工所に依頼することなく、すべて歯科医院内で完結できるため、従来のセラミック治療に比べ、低予算で治療を受けることが可能です。
税抜きで、インレーは25,000円、
     クラウンは40,000円、
     ラミネートベニアは50,000円
     ブリッジ(3本)は120,000円です。

只今セレック導入キャンペーン中で、インレー20,000円、クラウン35,000円、ラミネートベニア45,000円、ブリッジ105,000円です(2018年6月まで)。



Q.8 保険でもセラミック治療が受けられると聞いたのですが?

A. はい。2014年に小臼歯のCAD/CAM冠が。さらに、2017年12月からは下顎の第一大臼歯(その奥に大臼歯が残っている場合に限り)でもCAD/CAM冠の保険適用が認められました。今後、上顎の第一大臼歯にも拡大されていく予定です。何月から適用されるかわかり次第、お伝えいたします。

本年より、当院では最先端セラミック治療システム「セレック」を導入しました。ダウンロード


「セレック」システムは、医療先進国ドイツからやってきた、コンピュータ制御によって歯の修復物を設計・製作するシステムです。

コンピュータを使って修復物を作製するので、歯型を取ることがありません。

最先端の3D光学カメラを使用してお口の中を撮影し、それをモニター上に再現。そのあとはコンピュータの3D画面上にて修復物を設計し、ミリングマシンがデータをもとに作製します。

歯科技工所に依頼することなくその場で修復物を作製できるので、1時間ほどで治療が完了します。
(旧来の治療法では歯型を取った後、修復物が出来上がるまで約一週間かかりました)

また、規格生産された高品質なセラミックブロックを削りだして作製するため、耐久性が高い上、短時間で製作できるため非常に経済的で、患者様に低価格でセラミック治療を提供することが可能となりました。

ぜひとも当院へお越しの際は、セレック治療をお試しください。

セレックは、大満足の審美治療をお約束します。



「入れ歯のバネの部分が金属だと、入れ歯が入ってることがわかってしまうので、目立たなくしてほしい!!」
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こういった要望から生まれた入れ歯が
バネ(クラスプ)が、金属(メタル)、でない(ノン)、入れ歯(デンチャー)が
ノンメタルクラスプデンチャーです。

クラスプの部分はメタルの代わりに、弾性のある特殊なプラスチック(レジン)で製作します。
イメージとしては、すごく丈夫なペットボトルのような材質です。

ノンメタルクラスプデンチャーの歴史は古く最初にアメリカのバルプラスト社が1956年に開発したバルプラストデンチャーが先駆けとなり、現在までに20種以上のレジン材料が臨床に使われてきました。
しかし、どの材料も一長一短があり、正直なところ万能と言える素材はありませんでした。

松村歯科医院でも2005年からノンメタルクラスプデンチャーを臨床導入して比較的信頼性の高い材料を選びやってきましたが、それでも破損や変色など様々なトラブルに見舞われてきました。
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しかし、今年ついに究極とも言えるノンメタルクラスプデンチャーが臨床導入されました。


その名も「アルティメットデンチャー」!
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アルティメット」は、固体を構成する原子や分子、イオンなどが結晶構造を持たない「アモルファス」という状態になっているため、構造的な弱さが解消されました。

ホントにそんなに丈夫なのか?
実際私も、このアルティメットのサンプルを頂いたので、真っ二つにしてやろうと、両手で力いっぱい負荷をかけてみましたが、ビクともしませんでした。
このような材料は今までなかったので、衝撃でした!!

また、プラスチックというのは、熱をかけると普通変形を起こしますよね?
でも、このアルティメットだけは沸騰したお鍋の中に入れても変形が起きないんです!
つまり、アルティメットデンチャーは煮沸消毒できる唯一の入れ歯なわけです。
もう高い入れ歯洗浄剤を買って消毒する必要はありませんね。

ガラスのような非結晶体なので、非常に透過性があって審美的なのも特徴です。

ノンメタルクラスプデンチャーの最大の欠点の1つである、吸水による変色・劣化の問題も、ガラスに近いアルティメットには無縁です。

まさに、アルティメットの名に相応しい、史上最強のノンメタルクラスプデンチャーと言えるでしょう。

ただ、この入れ歯の唯一の欠点は、この「アルティメット」という材料が非常に高価(従来のものの約10倍)であり、管理が難しいことから、メーカーの厳しい審査を合格した歯科技工所だけしか扱えないことになっていることです。
北海道では僅か1軒しか取り扱っていません。

幸運にも、当院ではこの歯科技工所と長い付き合いがあり、他院に先駆けて導入することができました。

そんな高価な材料なら、製作費も高くなってしまうのでは?

確かにそうなのですが。従来のものと比べ、壊れる心配がほとんどない材料であることから、当院ではこれまでのノンメタルクラスプデンチャーとすべて同じ価格で提供することにしました。

アルティメット樹脂のみの義歯・・・・・・12万~15万円(税抜) ※1

金属床併用のアルティメット義歯・・・・・・+3万円の追加料金 ※2

※1欠損している歯の本数で価格は変動します。
※2よく噛めるようにするためには見えない部分を金属で補強することをオススメします。


このアルティメットデンチャーに切り替えたのは、今年の8月以降のため、それ以前に当院でノンメタルクラスプデンチャーを製作された患者様は、従来の材料で製作しております。
ご了承ください。


松村歯科医院 歯科技工士長 松村 智弘


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