2004年03月22日
ギャングスター・ナンバー1
映画での暴力の描写の効果、は「爽快感」と「嫌悪感」の2種類あると思うのですが、この映画のそれは、後者です。直接的な映像は避けているのですが、そこにある嫌悪感は「時計仕掛けのオレンジ」を彷彿させるものでした。「時計仕掛けのオレンジ」と書きましたが、この映画はあの映画を思い出させる描写が非常に多かったように思いました。主人公の若きギャングスター(ポール・ベタニー)の嗜好はまさにアレックスのそれと近く・・・ただ、それは異常な残虐性の表現方法が似てただけなのかもしれませんが。僕はオマージュとして捕らえたのですが、どうなんでしょうね。(マルコム・マクダウェルの存在がそう思わせた要因の一つなのは間違いないですが。)
ストーリーからキリストとユダを思い出し、それがこの映画の悲しさの根本ではないか?と。救いのない映画ですが、その意味は充分にあったような。
なんとも言えぬ後味に「★★★」。
ストーリーからキリストとユダを思い出し、それがこの映画の悲しさの根本ではないか?と。救いのない映画ですが、その意味は充分にあったような。
なんとも言えぬ後味に「★★★」。