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8県と隣接する長野県。

そこで開かれる大会参加者の活動地域は、どの県の大会にも増して多岐に渡る。

今回フィーチャーマッチテーブルに訪れたのは、岐阜のデュエリスト・ニッチー。

「この県って遊戯プレイヤーいるの?」各地での非公認大会開催が盛んな昨今、大きな大会が開かれていない地域についての話題が出るときはそのような発言をよく耳にするようになった。筆者自身、店頭大会はおろかシングルカードさえ無いような田舎出身であるため、地方のカードゲーム事情は痛いほどに理解できる。誤解を恐れず言えば、岐阜県もそのように囁かれている地域の一つであろう。

しかし、大会が無いからといってそのコミュニティが弱小かと言われればそのような事は絶対に無い。昔と比べ「誰でも大きな大会に参加できる」ようになるまで大会環境が整備されつつある近年、大会に恵まれなかったプレイヤーも、近隣で大会が開かれるようになったからこそ人一倍デッキの調整や環境の情報収集に励み、高いモチベーションを持ってイベントに臨むようになる。それを、ニッチーたちは本選に進出する事によって証明した。

 

地方勢力の更なる活性化に注目したい所だが、そこに立ちはだかるのはあまりにも強敵であった。

六岡一輝、そう、知る人ぞ知るかつての日本代表にして世界大会覇者・グリフィスである。

「岐阜つったら、かっしー(六岡一輝選手と同じ2008年に日本代表となったデュエリスト)がいる地域じゃねぇか。負けらんねぇな!」

対戦相手の出身地を知るなり自らを奮い立たせる六岡一輝。彼は被災地・福島での遊戯活動を経てこの長野大会に現れ、フィーチャーマッチテーブルにまで駒を進めてきた。なお、六岡一輝選手の対戦を記録するのは、自らのレポーターデビューとなる『遊戯王やろうぜ!!全国決勝大会』以来となり、2年ぶりである。
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非常に記録し甲斐のある好カードで本選が開始するが、対峙する両者の目に映るのは対戦相手ではなかった。二人が見据えるのは、更なる高み。

「勝ち上がりたい」

その一心で、次のステージを目指すべく、目の前の敵を倒す。

 

地方 対 首都。

戦いの火蓋は、切って落とされた。

 

Game1

 

両者の握手によって始まった第一ゲーム、先攻を取ったニッチーの《強欲で謙虚な壺/Pot of Duality》スタートは、《スターライト・ロード/Starlight Road》《ジェム・マーチャント/Gem-Merchant》《サイクロン/Mystical Space Typhoon》と初動としては勢いに欠けるものであった。

《ジェム・マーチャント/Gem-Merchant》を見せた事で地属性を中心とした、《エヴォルカイザー・ラギア》が登場する罠デッキである事は予想の範疇であろう。《ジェネティック・ワーウルフ/Gene-Warped Warwolf》、その後ろに罠を用意してターンを終える。

 

・《サイクロン/Mystical Space Typhoon

・《おろかな埋葬/Foolish Burial

・《奈落の落とし穴/Bottomless Trap Hole

・《デブリ・ドラゴン/Debris Dragon

・《ライトロード・ハンター ライコウ/Ryko,Lightsworn Hunter

ここに、ドローカードの《ダーク・アームド・ドラゴン/Dark Armed Dragon》が加わり、六岡一輝の初手が出来上がった。

相手の動きが鈍くさらに罠も薄い事から、六岡一輝は勢いある一手を打つ。

まずは《おろかな埋葬/Foolish Burial》で《ダンディライオン/Dandylion》を墓場へ沈めると、《デブリ・ドラゴン/Debris Dragon》を振り投げて《氷結界の龍 トリシューラ/Trishula,Dragon of the Ice Barrier》を生成。これが通り一気に相手を引き離し、セットされた《奈落の落とし穴/Bottomless Trap Hole》は後続を許さない。

 

返すターン、回答を求め《強欲で謙虚な壺/Pot of Duality》を唱えるニッチーだったが、またしても《ジェム・マーチャント/Gem-Merchant》《スターライト・ロード/Starlight Road》と死に札が捲れてしまい相手の動きを返せない。

 

最終的に第三ターンで《ライトロード・ハンター ライコウ/Ryko,Lightsworn Hunter》が突破口を開けると、《氷結界の龍 トリシューラ/Trishula,Dragon of the Ice Barrier》の三回目のダイレクトアタックが入り、早々にテーブルが片付けられた。

 

   六岡一輝 1-0 ニッチー