2005年05月14日

コーラス

7a20d22c.jpg第92回

★★★★(劇場)

「歌」を歌ってみよう。

 脳裏を流れ行く歌詞、耳に流れ込む伴奏。

 歌っていると、不思議と煩悩や雑念を忘れてしまう。それは歌うことに集中するからだ。歌っているときは全てを忘れてしまう。時に、その歌詞が自分の生き様とシンクロして涙がこみ上げそうにさえなる。

「歌」は心の代弁者でもあるのだ。

「コーラス」に登場する少年達の心はすさんでいる。「愛情」だとか「信頼」などという2文字からはかけ離れた暮らしをしている。

 その心を「歌」が癒してゆく。ゆっくりと、ゆっくりと。

 今更、「歌」が粗野な心を癒すなどとステレオタイプな意見は言いたくない。それが教育にとって重要だなんて野暮なことも言わない。

 しかし重要なのは「何かに打ち込む」ということだ。それはスポーツでも芸術でもなんでもいい。そうすれば必ず、集中すること、自分高めようとすることを覚える。

 目的を持てないで生きている人間は何もこの映画の少年達だけではない。会社を定年になって、凧の糸が切れたようにやるべき事を見つけられず浮遊し続けている大人だってたくさんいる。

 そこである人はジムに通ったり、サークルに参加したりするようになる。そう言う人達は人生の目的がなくても日々の暮らしを楽しむことを覚えてゆく。

「楽しいとか充実というのはこういうことなのだ」と。

 それはスポーツでもいい、しかし種目によっては年齢的な限界もあるし、得意・不得意もある。芸術なら、そのセンスが問われてしまう。「絵画」や「彫刻」はテクニックも必要だ。

 しかし「音楽」は誰にでも始めることができる。その中でも「歌」は、声帯にさえ問題なければ楽器さえ必要ない。

「歌」がスポーツよりもいいことは、勝敗という競争心を煽らない点だ。自分に自信のない人間にとって、勝ち負けではなく自分の達成感で取り組める。楽しければいいのだ。

 さらに「合唱」となると、チームスポーツのような連帯感が味わえる。仲間と一緒に何かに取り組む。そうすることで達成感はさらに高まるのだ。

 この「コーラス」が素晴らしいのは、それを強要しない点、そして「歌」が苦手でも参加できるのだと描いている点だ。

「やりがい」は見つけるものであって、与えるものではない。しかし「きっかけ」は必要だ。それをどう導くのか、それがこの映画の見所だ。

 これまで多くの映画で粗野な子供たちが立ち直るという姿が描かれてきた。「実話」をベースにした作品も多い。

 だから更生や自己発見のために「やりがい」を見つけることは正解であると考えていい。だが、現在の学校教育においては「均一化」ばかりが強調され、個性を押しつぶす傾向が出てきている。

 個性を伸ばすことも重要だが、個性を見出せない子供に「やりがい」を見つけるように導く、このことが重要だとこの「コーラス」は訴えているのだ。

 誰もがこの映画で感嘆するのは少年達の歌声だろう。その天使のような歌声に心震えずにはいられない。

 中でもピエールを演じたジャン=バティスト・モニエの歌声は奇跡的な美しさ。声変わりするまでの「期間限定」なものであるからこそ儚く、心に染み入るのだ。

 また、個性的な生徒達の演技とともに、冴えない風貌ながら「熱血」と「優しさ」を感じさせる演技でクレマン先生を演じたジェラール・ジュニョの名演も忘れ難い。

 残念なのは、ピエールが現代で大物音楽家となっている点だ(演じるはジャック・ぺラン)。

 これは子供の頃に得た喜びを、「夢」の実現にまで昇華させたということだ。しかしそれよりも、「成功」しなくても「歌」を続けることに意味があった、というように描いて欲しかった。

 それは人生の「結果」が「成功」であることによって、その他の生徒たちの人生がくすんで見えてしまったからだ。

 どんな分野においても「成功」する者は僅かでしかない。

 それならば、ペピノとだけ再会するのではなく、当時の生徒何人かと再会するような物語運びにすれば、「成功」の意味はもっと意味を持ったように思うのだ。

 頑張れば誰だって成功できるかもしれないのだ、と。

 それは生徒達に喜びを与えたクレマン先生が、結局作曲家として大成しなかったことからも、そのメッセージが必要だとわかる。

 有名になることだけが重要なのではない。生徒達が喜びを得たことで、実はクレマン先生も救われている、ここが重要なのだ。

 俳優として活躍しながら、「リュミエールの子供たち」(1995)、「ミクロコスモス」(1996)、「WATARIDORI」(2001)など良質の作品を製作し続けるジャック・ペランの映画に対する愛情も感じられ、「コーラス」は誰もが無難に楽しめる作品となった。

 学校を去ることとなるクレマン先生を、生徒たちは見送らない。しかし、その愛情と感謝の気持ちは「あるもの」によって先生の「耳」と「目」に届く。その演出センスは素晴らしい。

 人生、誰かの為に生きることは犠牲ではなく、むしろ喜びなのだと気付く時がくる。

 ラストでは、人生を明るく照らすもう一つの「希望」が観客を待ち構えている。

 その「明るい陽射し」はありきたりだけれども、とても心穏やかにさせてくれる。

 校庭に響き渡る生徒達の歌声。

 そこには「喜び」がある、「自信」がある、「感謝」もある。

 彼らの歌声に自然と、涙、溢れる。

 渇いた心よ、潤え!


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この記事へのコメント
自分が音楽家として大成しなかったマチュー先生は、それを自分自身、納得していたと思う。
しかし、ピエールの才能を見出したのは自分である、という誇りは、人に自慢することはなかったけど、マチュー先生の胸のうちで、どれほど得意で、どれほど嬉しい出来事だったか、と思います。
だから、そのことを、ペピノにだけは、繰り返し、話していたのではないでしょうか?
きっと、マチュー先生とペピノは幸せに暮らしたのでしょうね。
年取ったペピノの表情が全てを物語っていたように思います。
淡々としていましたが心洗われる、いい映画でした!!
Posted by ルーシー at 2005年05月14日 22:40
「独立少年合唱団」という 邦画を 思い出しました。
あの映画は めちゃくちゃ 心が ぴりぴりして 痛みました。
自分の人生と 自分の身近なひとの人生と いろんなところが重なって。

「コーラス」 あちらのひとたちは わたしたちとは 違う 見方をしたかも。そいでもって 心が ひりひりしたかも。 
Posted by 兄貴の嫁さん at 2005年05月16日 20:16
兄貴の嫁さん様

コメントどうも。
「独立少年合唱団」と比べて「コーラス」は「心の痛み」の描き方が弱いように思います。しかしながら一般的に鑑賞しやすいのは「コーラス」の方なのでしょう。
Posted by まつさん at 2005年05月17日 11:55
まつさん、TBありがとうございましたm(_ _)m

いつもお世話になってます^^

この映画、素朴な中に色んなメッセージが見え隠れします。
いつのまにか大人になって失ってしまったものに、いや失ったというよりは
忘れてしまっていた“想い”を気づかされた気がします!

ジャンの声はどこまでも澄んでいて、心の奥底まで響く歌声でした。
TVで聴いたときも、もし先に映画を観ていたなら、
きっと思い出して泣いていたかもしれません。

こういう映画をどう感じるかは別として、教師と生徒が席を同じくして
鑑賞して欲しいと思います。
Posted by cyaz at 2005年05月17日 12:36
音楽、合唱というもののキッカケを観ている側にも与えてくれる作品でしたね。
あの歌声は本当に極上のものだったと思います。
少し優等生っぽいけど、許すっ(笑)
Posted by chishi at 2005年05月17日 14:10
TBありがとうございました。
期待しないで観にいったらとっても感動した作品でした。コーラスっていいなぁと思いました。私はペピノ役の子に心奪われました(^^)
Posted by やちこ at 2005年05月17日 20:05
TBお返し有難うございます。
ピエールが成功したって事が、重要だと思います。
池の底という問題児の中から、埋もれていた才能を開花させた
クレマン先生の偉業を強調するものですから。
成長した生徒は2人しか登場しなかったが
他の生徒も立派に育ったと思わせていた。
他の生徒も描けば、くどい内容で時間も長くなり、
押し付けがましい映画に成り下がりそうです。
Posted by YOSHIYU機 at 2006年04月23日 23:09