2005年09月28日

シンデレラマン

実録!拳も下半身も暴れん坊将軍!!第224回

★★★☆(劇場)

(ありきたりな感想なので、ご注意あそばせ)

 毎日のように新聞の片隅を飾る数々の「家族」がらみの事件。

 親が子供に盗みをさせ、器物破損を指示。親が子を傷つけ、子が親を傷つける。親が子を殺め、子が親を殺す。

 断絶した親と子、子と親の関係。そこにはお互いを「思いやる気持ち」が不在であることが原因のように思う。

「シンデレラマン」には本来あるべき「家族の姿」が描かれている。

 ジム(ラッセル・クロウ)は連戦連破のボクサーだったが、大恐慌時代とともに負け犬ボクサーとなり、日雇いの港湾仕事にありつくことで日銭を稼ぎ、家族を養っている。

 1929年の株価暴落をきっかけとする「大恐慌」は、豊かなアメリカに大きな影を落とし、永い不景気の時代を迎えることとなる。

 郊外の一軒家に住んでいたジムの家族も大恐慌によって財産を失い、貧しいアパート暮らしへと転落する。食べるものもままならず、電気・ガスは滞納によってストップ。そんな暮らしの中でもジムは「家族優先」で物事を考える。

 子供たちの前では決して愚痴らず、明るく振舞う。過去の栄光に溺れることなく、家族を養うためには不本意なボクシング試合にも出場する姿は父親の鏡のようだ。

 この映画には「お金」に関する描写や台詞が多く登場する。しかし意外にもジムがお金に執着していないことが伺える。毎日暮らしてゆければそれでいい、という態度はとても「誇らしい」。

「名誉」や「栄光」、「金」や「欲望」よりも「家族」や「実直さ」を重んじるジムの姿は、現代社会への警鐘のようにさえ思えてくる。

 それを象徴する場面がある。

 長男がサラミを肉屋から盗んだことを知ったジムは、一緒に盗んだサラミを肉屋へ返しに行く。そして「いくら貧しくても、盗みは駄目だ」と正す。

 自分の身辺が「貧しい」とき、独自の倫理観が形成されがちだ。それは「自分が生き残るためには仕方がない」という考え方。食べ物を盗むのも仕方がない、ひったくりをするのも仕方がない、自分が生きるためだから、そう思考回路が働いてしまうのだ。

 だが、そこには「盗られた側」の気持ちが無視されているということに気付いていない。

 ジムは長男にそのことを教えるために盗んだサラミを返しに行く。自助努力、自分の出来る範囲内での我慢をしないと人が人を傷つけることになるのだと喩しているのだ。

 一方で、ジムは決して子供に手を上げない。何が良くて何が悪いのかを「言葉」や「態度」で子供に伝えている。

 これは現代の「家族」において最も失われていることのように思う。

 子は親の背中を見て育つ。子は親の発言を親の行動と照らし合わせて理解するものだ。親が子供に言ったことを守らずに、子供が守るはずがない。

 ジムは子供との約束を守り、子供のためにはプライドも捨てる。

「そんなことはきれい事」と言い切ってしまう現代社会であるからこそ、ピュアなジムの家族愛に観客は涙するのかもしれない。

「シンデレラマン」はボクシング映画の体をとりながら「家族」を描いた人間ドラマだ。

 見所は何といっても数々のボクシング試合場面。カメラを担いだカメラマンにパンチを食らわせる撮影方法によって迫力のクローズアップを捉え、フラッシュの連射によるカット割りは、否応にも「レイジング・ブル」(1980)を想起せずにはいられない。

 ラッセル・クロウの熱演によってファイトシーンの迫力は出色の出来。ジムのマネージャーであるジョーを演じるポール・ジアマッティの好演もあって、彼がジムを陰ながら支えている事実が明らかになる場面は見事な仕上がりになっている。

 この「家族愛」は監督のロン・ハワード自身が体現しており、彼の監督作品にはいつも兄弟であるクリント・ハワードが出演している。

 ハワード一家は俳優一家で、ロン・ハワード自身もともと「アメリカン・グラフィティ」(1973)のスティーブ役やテレビドラマ「ハッピー・デイズ」の主役で鳴らした俳優だったのはご存知の通り。

 監督に転向してからは「コクーン」(1985)以降、「バックマン家の人々」(1989)、「バックドラフト」(1991)、「遙かなる大地へ」(1992)、「身代金」(1996)と常に「家族愛」を描いてきたことがそれを裏付けている。

「ビューティフル・マインド」(2001)で待望のアカデミー監督賞を受賞し、今回はそのスタッフである「プロデューサー」=「ブライアン・グレイザー」、「脚本」=「アキヴァ・ゴールズマン」、加えて「主演」=「ラッセル・クロウ」などを再集結させている点においても「仲間」=「家族」思いであることがわかる(多くの監督がそうであるようにロン・ハワードにも常連スタッフが多く存在する)。

 いまや巨匠の仲間入りをしたロン・ハワードだが「ビューティフル・マインド」以降、キャリアは絶不調。

 この作品も全米公開時にラッセル・クロウが暴行で逮捕されことでケチが付き、おかげで興行は不本意な結果に終わった。

 ここ数年、製作を担当した「D−TOX」(2002)や「アラモ」(2004)は不入り、監督作「ミッシング」(2003)も惨敗。唯一、製作総指揮を担当しているテレビシリーズ「24 TWENTY FOUR」が当たっているくらい。

 次回作「ダ・ヴィンチ・コード」(2006)では「アポロ13」(1995)以来10年ぶりとなる朋友トム・ハンクスとのコラボレーションだけに、ヒットメーカー復活を期待したい。

「シンデレラマン」は取り立てて欠点もない「優等生的」作品なのだが、天邪鬼的に言うと「家族愛」や「セカンドチャンス」について説教的な分だけありきたりで、刺激がない作品であるとも言える。

 演出も物語の展開もオーソドックスで、ラストの結果は予想通り。「意外性」という言葉とは無縁の作品だ。

 贅沢な話だが、その「意外性」のない「手堅い出来」が物足りなさを感じさせるのが残念。

 この映画が奏でる「真摯な姿勢」と「悪に染まらない純粋さ」が主演のラッセル・クロウの実生活に全く備わっていないのが痛々しい。もちろん俳優の実生活と映画の評価は別物なのだが・・・。

 ちなみに。

「ロッキー」(1976)を創作したシルベスター・スタローンが、実在のボクサーであるロッキー・マルシアーノをモデルにしたように、本作のジム・ブラドックはチャック・ノリスの当たり役「地獄のヒーロー」(1984)シリーズのジェームズ・ブラドック大佐のモデルとなっていることはあまり知られていない。



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この記事へのコメント

 今年は、ボクシング?映画の当たり年!?と思ってしまうほどに
ノックアウトさせられました。「ミリオンダラー・ベイビー」が血
よりも濃いモノを表現してたのに対して、こちらは家族の支えこそ
何よりの勇気かと。

 迫力のボクシングシーンも良かったですが、ジムを支える妻の姿
に資材を投げ売ってまでジムをもう1度リングに上がらせようとす
るジョーの姿勢がたまらなく涙腺を緩ませる。

 特にたましょくは、娘が放ったパンチがジムのほっぺに入ったと
ころが好きです。多分、この映画の中でジムにとって何より効いた
一発だったことかと。
Posted by たましょく at 2005年09月28日 19:33
ボクサーって、一発勝負の投機。一発逆転にかける点でも、周囲の家族を描けている点でも、ミリオンダラーベイビーと似てました。ビジネスの冷徹な現場(負けることのない胴元ーもっともボクシングで死んでも責任はとってくれない胴元ですが(^^))がこちらでは描けてました。とくに、仕事にあぶれる沖仲仕とか、暴動で、弾圧される友人とかも。

Posted by 悠 at 2005年09月30日 11:37
感動は、ミリオンの方でしたけど(^^)。個人的には、シカゴの時代、30年代のファッションすきなんですよ。帽子、サスペンダー、チョッキ等。
Posted by 悠 at 2005年09月30日 11:39
悠さま

コメントありがとうございます。
近年「戦う」ことを人と人に置き換えて描写することで、バーチャルになりがちなぶつかりあい(特に戦争など)に実感を与え、人々を感動させているのかも知れません。それが現代でないことが、この映画を少し家族の絆を描いたファンタジーにしている気がします。
Posted by まつさん at 2005年10月02日 03:59
こんにちは。
本当に「手堅い出来」でしたね。
だから普通に感動できる作品として映画をそれほど見ない友人にも勧めています。
やはり実話ということでこれ以上にはできなかったのかなぁと。
大恐慌時代のセントラルパークがあんな感じだったとはビックリです。
Posted by ミチ at 2005年10月02日 07:46
TBさせていただきました。相変わらず二重になってしまい、申し訳ございません。
たしかに物足りなさもあるし、いかにも的な作品でしたが、手堅く真摯に創るということは、勇気がいるのではとも思えたりもしました。こういう作品を例の作品に群がる方たちにも観て頂きたいと思うのですがねぇ・・・(ちょいと言い過ぎ・・・かな)
VMチーフ
Posted by 『凝理道』奮闘記 at 2005年10月03日 16:51
あえて『ミリオン・・・』ではなく、同じ貧乏映画ってことで『チャーリー・・・』と比較してみると、どちらも家族愛ではあるものの、『シンデレラマン』はサラミの件はもちろん、施しを受けるために頭を下げたり、ご近所との交流が描かれたりしていたのに対し、拾ったお金で成功を掴んだり、他人の痛みを感じないなど、『チャーリー・・・』のほうがより排他的倫理観を持っていることがわかります。
とはいうものの、奥さんの肉付きが良すぎたり、家族だけではなくもっと大きなレベルで貧困を解決しようと労働組合運動に荷担したプチ革命家が死んでしまうというあたりが、『シンデレラマン』の限界ではあるんですけど。

てなわけで、TBありがとうございました。
Posted by にら at 2005年10月14日 02:03
コメントのお礼が遅れて申し訳ございません。

世相と興行。成功=カネ。中流意識から勝ち組・・・。

世界的にはどうかわかりませんけど、日本はそういう世の中になりつつあるようです。
様々なブログで『チャーリー〜』の記事を読ませて頂いた際、クソガキどもが罰を受けることに快哉を叫ぶものが少なからずあったことを思い出しました。中には彼らが最後に生還することに対し不快感を示す記述もありました。

世知辛いですねぇ。
(続く)
Posted by にら at 2005年10月19日 23:28
そんな世の中なので、自らが置かれた現在に対峙する『シンデレラマン』のような英雄よりも、自らの過去をクヨクヨ苦悩したりその反動で屈折したりのアダルトチルドレンな英雄が映画の主役として好まれるのかもしれません(あんなウォンカ氏ですけど、チャーリーにとってはヒーローのはずです)。ブレヒトが想定していた「英雄」は、世の移ろいとともにその軸がぶれて、今や同音異義語な感のある現代の「英雄」。
もしかしたら、ハワード監督の最近の不振は、世界の中心で叫んだその位置に立ち続けていたのに地軸がずれていた、その地殻変動を招いたのがバートンの『バットマン』あたりだった、といったところでしょうか。
(さらに続く)
Posted by にら at 2005年10月19日 23:29
なーんてわかったようなこと書いてますけど、『シンデレラマン』で、試合のあと敗れた選手が歩み寄って無言で賞賛の態度を示すとクロウもそれに応じる、つまり敵である他者をも認めあう描写を、論旨から外れるため、本文では敢えてとりあげませんでした。いえ、ホントは迷走しつつ書いてるうちに入れ込む余地がなくなっただけです。
どんな言い訳しても、その描写に触れず記事を完結させたことに変わりはありません。
時々というより往々にして心ない人間の「フリ」をして、高いところから世間をヘラヘラ眺めてるつもりが、結局、自分もその世間を構成する一員に過ぎないようです。

そう考えると、心ない人間の「フリ」がホントに「フリ」なのかも疑わしくなってきますが、あまり追求するとゴッサムシティを救う使命に支障をきたすので、このあたりでやめておきます(笑)。

長々と、すみませんでした。
Posted by にら at 2005年10月19日 23:33
にら様

いつもご丁寧なコメントありがとうござます。コメント返しの返しになってしまうのでこちらにて失礼します。
にら様の記事を読んで「チャーリーとチョコレート工場」との比較を考えたのですが、作品の内容とは別に「すたりはやり」の傾向が、世相を反映していることに気付いた次第です。
人それぞれの価値観があったとしても「多数決の原理」によって支持される考え方って、エンタテインメントの支持される傾向にも反映されるのだな、と。
これは本当は恐ろしいことで、知らず知らずのうちに(無意識下に)考え方を統制されることにも繋がりかねない。これは過去の歴史も証明しております。
ま、たまには固いこと言いながらエンタテインメントを楽しむこともわたくし推奨しております。
Posted by まつさん at 2005年10月21日 03:04