せっかくのマイホームが…
先週の終わりから新聞やニュースで取り上げられている構造計算書偽造事件。
建築関係の会社に勤めているため、同じ業界ということで毎日のようにニュースはチェックしているが、専門的なことは素人の私も知れば知るほどあきれてしまう。
地震の多い日本では、建物倒壊の被害を防ぐため耐震性能が建築基準法で厳しく規定されている。これを守るために建築士の資格や構造計算プログラムの認定、検査機関の指定、建築確認の審査というものがある。
また、多くの人にとっては家というのは生涯で最大の買い物と言っても過言ではない。
頭金をせっせと貯めて、何十年というローンを組んでやっと手に入れるというのが大多数であろう。
今回の事件はこれをあっさり踏みにじるもので、誰もが許しがたいと思ってるはず。
仕事を速くこなすためとかコストを抑えるためだとか、いろいろ背景はあったと思うが、結局内部の事情だけで住む人の顔が見えてないという一言に尽きるのではないだろうか。
私も普段仕事をしていてつい内部に目が行ってしまってお客様を忘れてしまうコトがたまにあるが、これは仕事のプロとしては失格だと思う。ましてや国家資格を持った人がこんな不正をすること自体、その資格への信頼も揺るがされるもので言語道断といえよう。
それにしても、元請の設計事務所や検査機関がこの不正に気づかないというのもあり得ないように思う。難しい計算内容までは分からなくても、柱の大きさとか鉄筋の数など図面上でも分かるようなものだろうし。
ともあれ、まず緊急に必要なのは建物の解体と入居者への補償であろう。
今はどうも設計事務所、建築主、検査機関など責任のなすり合いになっているような感じがあるが、これは決して民間だけの問題ではなく、許認可を行ってる国も積極的に行うべきだと思う。
このために国民の税金を使うのはどうかというのに賛否両論あるようだが、私はまずは税金を使ってでも補償をしたうえで事件について厳密に調査をして責任の所在を明らかにした上で国が請求するのが筋ではないだろうか。
どこかの特定の企業を救済するために税金を投入するよりはずっと生きた使い方だと思うのだが…。
Posted by max115 at 23:45│
Comments(0)│
TrackBack(0)
この記事へのトラックバックURL