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964 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 21:54:13 ID:upIbU2E.

    2月13日・観月邸にて……

    小鳥「私誰かと一緒にチョコ作るの初めてなんですけど、やっぱり1人で作るより楽しいですね♪」ウキウキング

    璃緒「私もですわ。さて、後はチョコを型に入れて固めるだけですわね」

    小鳥「そうですね。う~ん、どの形にしようかな?」

    璃緒「あら、小鳥さんはもう決まっているのではなくて?」

    小鳥「へ?」

    璃緒「小鳥さんが遊馬に渡すチョコはこの形以外ありえませんでしょ?」ニコッ

    っ『ハートの型』



965 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 21:55:46 ID:upIbU2E.

    小鳥「いや、流石にその形は……何だか本命っぽいですし」

    璃緒「本命でしょ? 小鳥さんは遊馬の事が好きなんですから」

    小鳥「なななな何をいきなり!? ゆ、遊馬はただの幼馴染で、毎年渡してるのも幼馴染の義理というか何というか///」アタフタキオン

    璃緒「ふふふ、そんな反応では誤魔化してもバレバレですわよ? そもそも小鳥さんが遊馬に好意を抱いているのは私達の間では周知の事実……気づいていないのは遊馬本人くらいではないかしら?」ニヤニヤリザ

    小鳥「そうなんですか!? って、だから私と遊馬は……」

    璃緒「そうですわ! せっかくの機会ですし今年のバレンタインは攻めの姿勢で行きましょう! 恋愛においては恐ろしいほど鈍感な遊馬と進展するには積極性が必要不可欠です! ですから今年はこのハート型のチョコで勝負ですわよ、小鳥さん!!」フンス

    小鳥「だから人の話を聞いて下さいよ、璃緒さ~ん!!」



966 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 21:57:28 ID:upIbU2E.

    翌日・2月14日……

    小鳥(結局押し切られて遊馬の分はハート型になっちゃった……璃緒さんったらたまに強引なんだから)

    小鳥(でもハート型のチョコって渡すの何だか緊張するなぁ。やっぱり例年通り星の形とか当たり障りの無い物にすればよかったかも……)

    小鳥「落ち着きなさい小鳥……ハート型だからって別に、その、本命って訳じゃないんだし……何時も通り……そう、何時も通り渡せば……」ブツブツ

    遊馬「――今日もかっとビングだぜ! 小鳥おはよー!!」

    小鳥「きゃあ!?」ビックリボー

    バターン!!



967 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 21:58:33 ID:upIbU2E.

    小鳥「いたた……ゆ、遊馬?」

    遊馬「何ころんでんだよ? 大丈夫か?」

    小鳥「遊馬がいきなり話しかけてくるからでしょ! びっくりしたじゃない!!」プンスカブックス

    遊馬「す、すいません! って、俺普通に話しかけただけなんだけど……つーかさっきまで何かブツブツ呟いて無かったか、お前?」ビクッ

    小鳥「べ、別に何も呟いてないわよ! それより早く学校行こう、遅刻するわよ!!」プイッ

    遊馬「いや、今日は俺にしては珍しく早起きしたからまだ余裕が……ちょっと、待てよ小鳥!」

    小鳥(うぅ、こんな日に限って遊馬に恥ずかしいとこ見られた……最悪ぅ~)シクシク



968 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 22:00:13 ID:upIbU2E.

    数分後・学校……

    そわそわそわそわそわそわそわそわそわそわ……

    遊馬「なあ、何だか妙にそわそわしてる奴多くないか? 今日って何かあったかな?」

    小鳥「……バレンタインだからじゃない?」

    遊馬「あーバレンタインか。あれだろ、男子が女子からチョコ貰える日だろ?」

    小鳥「まあ間違ってはないけど……」

    遊馬「前々から思ってたけどあれって何でチョコ渡すんだ? 何かチョコ渡すのに意味とかあんの?」

    小鳥「それは、えっと……ひ、日頃の感謝のお礼とか色々?」ドキッ

    遊馬「日頃の感謝のお礼か。あーそれでホワイトデーは逆に男子の方から感謝の気持ちを贈ると……成る程、成る程」ナットクェーサー

    小鳥(遊馬、バレンタインの事よく分かってなかったのね)



969 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 22:01:04 ID:upIbU2E.

    小鳥(これならハート型のチョコを渡しても特に反応なさそうかな? 何だか複雑な気分だけど)

    小鳥(だったらもうここでチョコ渡しちゃおうかな。うん、そうしよう)

    小鳥「ゆ、遊馬」

    遊馬「ん?」

    小鳥「その、私も何だかんだで遊馬にはお世話になってるじゃない? だから今年も……」



    画伯「――ゆーうーまー♪」バンッ!!



    小鳥「ひゃう!?」ドテッ←押し倒された

    遊馬「キャットちゃん!?」



970 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 22:03:32 ID:upIbU2E.

    画伯「遊馬、これ私からの手作りチョコ……受け取ってくれるかニャ?///」っチョコ

    遊馬「お、おう。ありがとう、キャットちゃん」

    小鳥「もう、いきなり何するのよ!」プンスカブックス

    画伯「ふふふ、小鳥? 貴方はもう遊馬にチョコを渡したのかしら?」フッ

    小鳥「え? いや、まだだけど……」

    画伯「そう、まだよね? つまり今年最初にチョコをあげた相手は小鳥ではニャいッ! このキャットちゃんなのよォ! おほほほほほ♪♪♪」

    小鳥(な、何だろう? 順番とか関係ないけど凄く悔しい……)グヌヌ

    遊馬「何か今日のキャットちゃん、何時もよりテンション高いなー」



972 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 22:05:43 ID:upIbU2E.

    小鳥(こうなったら私も遊馬に早くチョコを渡さないと!)

    小鳥「遊馬、私もチョコを……」



    アンナ「――遊馬ァァァァァ!!!!」ゴゴゴ←飛んで来た


    小鳥「あーれー!?」ヒュー←突風で吹き飛ばされた

    遊馬「ア、アンナ? いきなりどうしてここに!?」ビックリボン

    アンナ「う、うるせえ! それより今日はバレンタインだろ! 特別にお前の為にチョコを用意して来たぜ! 必殺の『グスタフマックス・チョコ(ランク10)』だ!!」ドーン!!

    遊馬「え、チョコってまさかその背中に背負ってるでかい奴か? つーか、チョコなのに必殺って何?」

    アンナ「いいから食べろ! そして、そしてオレの想いを受け取れぇぇぇぇぇ!!!!///」

    遊馬「ちょ、そんな黒くて太い物を無理やり口にツッコむのはやめ……あぼおおおお!?!?」

    <ギャーギャー

    画伯「小鳥、大丈夫ニャ?」

    小鳥「……きゅ~」チーン



973 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 22:07:44 ID:upIbU2E.

    昼休み……

    小鳥「はい、鉄男君。バレンタインのチョコ」

    鉄男「サンキュー。毎年悪いな」

    小鳥「委員長達の分もあるわよ」

    委員長「本当ですか?」

    徳之助「流石小鳥は気が利くウラ♪」

    小鳥(あーあ、他のみんなにはこんなにあっさり渡せるんだけどなぁ……)タメイキング

    鉄男「それにしても遊馬はなんか凄いな」

    遊馬「~♪」←チョコの山に囲まれてる



974 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 22:09:19 ID:upIbU2E.

    徳之助「どうして遊馬だけあんなにチョコを……これは絶対に何か裏があるウラ!」

    鉄男「でもあいつも何だかんだでWDCで優勝とか色々してるからな。ある意味あれだけモテるのも自然な事もかもしれねーな」

    委員長「トドのつまり遊馬君はデュエルで女子達のハートも勝ち取った訳ですね」

    徳之助「デュエルが強いだけで女の子にモテるなんてこの世界はおかしいウラ……」チッ

    小鳥「…………」チラッ

    遊馬「俺って別にここまで他の女子に感謝される様な事した覚えないんだけどな~でも悪い気はしないよな~♪」ニヘラァ

    小鳥(……何よ、鼻の下伸ばしちゃって)ムッ



975 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 22:10:40 ID:upIbU2E.

    遊馬「小鳥、見てくれよこのチョコ。下駄箱や机の引き出しにたくさん入っててさ、俺バレンタインにこんなにチョコ貰うなんて初めてだぜ~」ホラホラ

    小鳥「……そう、良かったわね」

    遊馬「食べきれるかなぁ~虫歯になったらどうしよう?」

    小鳥「そうなったら良い歯医者さん紹介してあげるわよ」

    遊馬「ん、何か素っ気ないな? それよりお前は俺にチョコくれないのか? さっき鉄男達にはあげてただろ?」

    小鳥「それだけあるのにまだ強請る訳?」

    小鳥(って、私ったら何言っているのよ? せっかく遊馬の方からチョコ欲しいって言ってるんだしここでさっさと渡せば……)

    遊馬「確かにチョコはたくさんあるけどさ、お前の分くらいなら受け取ってやってもいいぜ~♪」

    小鳥「…………」



976 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 22:11:53 ID:upIbU2E.

    小鳥「何それ?」

    遊馬「え?」

    小鳥「『受け取ってやってもいい』ってその言い方は何?」

    遊馬「こ、小鳥?」

    小鳥「別に……だったら無理して受け取って貰わなくていいわよ! それだけたくさんチョコあるんだから遊馬はそれで満足でしょ!!」

    遊馬「お、おい? 何怒ってるんだよ? そんな大声出したらみんな見て……」

    小鳥「うるさい! 遊馬の馬鹿!!」

    タッタッタッ……バン!!



977 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 22:12:44 ID:upIbU2E.

    ザワザワ……

    遊馬「小鳥……」

    ポカリ!!

    遊馬「あ痛っ!?」

    鉄男「…………」

    遊馬「て、鉄男?」

    鉄男「小鳥に謝って来い」

    遊馬「…………」

    鉄男「早く」

    遊馬「……分かってるよ」

    タッタッタッ……バン!!



979 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 22:15:03 ID:upIbU2E.

    委員長「えっと、大丈夫でしょうか? 何だか不穏な空気でしたけど……」

    鉄男「まあこういう事はたまにあるしな。あの2人なら大丈夫だろ」

    委員長「トドのつまり鉄男君は流石もう1人の幼馴染ですね」

    徳之助「あーッ!!」

    鉄男「ん、どうした徳之助? そんな大声出して?」

    徳之助「やっぱり裏があったウラ! 2人とも、遊馬の貰ったチョコのメッセージカードをよく見るウラ!!」

    委員長「メッセージカード? ああ、確かにほとんどのチョコに付いてますね……ん?」



    『IVさまに渡して下さい。お願いします』

    『神代凌牙君に届けて下さい』

    『IIIきゅんに私の愛を渡して来て下さい。渡さなかったら許さない絶対に』



    3人「…………」

    委員長「遊馬君気づいてますかね?」

    鉄男「多分気づいてない。あいつ馬鹿だし」

    徳之助「世知辛い世の中ウラ」



980 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 22:18:26 ID:upIbU2E.

    屋上……

    小鳥(やってしまった……)ズーン

    小鳥(あんな事で怒るなんて……クラスのみんなも驚いてたし、悪い事しちゃったなぁ)

    小鳥「でも何か……我慢出来なかったんだもん」ボソッ

    小鳥(さて、このチョコどうしようかな? 流石にもう渡せないよね)

    小鳥(だけど自分で食べる気にもなれないし、かと言って他の誰かに渡す気にもなれないし)

    小鳥(勿体ないけど……捨てちゃおうか)



981 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 22:19:30 ID:upIbU2E.

    小鳥(別に作るのはそんなに苦労しなかったし)

    小鳥(ラッピングも特に気合なんて入ってないし)

    小鳥(ハート型でも、全然関係ないし)

    小鳥「……遊馬だって特別欲しい訳じゃないし」



    遊馬「――そんな訳ないだろ」

    小鳥「!」



982 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 22:20:16 ID:upIbU2E.

    小鳥「遊馬?」

    遊馬「……ん」

    小鳥「え?」

    遊馬「それ、俺のチョコだろ?」

    小鳥「それは……」

    遊馬「くれよ」

    小鳥「べ、別にいらないでしょ? 遊馬はもうたくさんチョコを貰って……」

    遊馬「関係ねーよ」

    小鳥「へ?」

    遊馬「俺が幾ら貰ってても……お前からチョコ貰うのにそんなの関係ねーよ」

    小鳥「…………」



983 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 22:24:44 ID:upIbU2E.

    遊馬「さっきは悪かったよ。何か俺調子に乗ってたし、お前にも酷い事言ったみたいだし……ごめん」

    小鳥「遊馬……」

    遊馬「……小鳥のチョコ、欲しいんだよ」

    小鳥「…………」

    遊馬「うまく言えないけど、何か落ち着かないんだ」

    遊馬「毎年貰ってるからだとか、そういう訳じゃないけど」

    遊馬「バレンタインにお前からチョコ貰えないなんて嫌なんだよ、俺は」

    遊馬「多分お前から貰えるチョコは俺にとって……特別なものだから」

    小鳥「…………」



984 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 22:26:55 ID:upIbU2E.

    遊馬「…………」

    小鳥「…………」

    遊馬「…………」

    小鳥「……ふふ、あは、あははははは♪」

    遊馬「ちょ、何でそこで笑うんだよ! 俺は真面目にだな……」

    小鳥「うふふ、ごめん。でも何か色々馬鹿らしくなっちゃって……あはは♪」

    遊馬「馬鹿らしくって何だよ!?」

    小鳥「それにしてもそっか……ふ~ん、遊馬はそんなに私からのチョコが欲しいのか。そっか、そっか」フムフム

    遊馬「わ、悪いかよ?」

    小鳥「そんな事ないよ……だって」

    小鳥「遊馬がそう思ってくれて、私凄く嬉しいもん」ニコッ



985 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 22:28:14 ID:upIbU2E.

    …………

    遊馬「とりあえずこのチョコ食べるか」

    小鳥「え? ここで食べるの?」

    遊馬「何か問題あるのか?」

    小鳥「いや、大丈夫だけど……形が形だけに流石に目の前で開けられるのは少し恥ずかしいというか……」ゴニョゴニョ

    遊馬「? よく分かんねーけどとりあえず食べてもいいんだよな。開けるぞー」ガサガサ

    小鳥「や、やっぱりちょっと待った! 少し心の準備を……あっ!」

    遊馬「あれ?」

    チョ コレ- ト←砕けてる

    遊馬&小鳥「…………」



986 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 22:30:03 ID:upIbU2E.

    遊馬「えっと、何でこんなにバラバラに砕けてるんだ? もしかして俺、変な開け方した?」

    小鳥「ごめん、多分私のせい……今朝何度かこけたからそれで割れたんだと思う」

    遊馬「そっか。だけどこんなに砕けてたら元の形がどんなんだったかよく分からないな」

    小鳥(何だかホッとしたような残念なような複雑な気分だな)

    遊馬「まあ小鳥のチョコには変わりないよな……あむ! うん、今年もやっぱり美味い!!」モグモグ

    小鳥(でも遊馬は喜んでくれたみたいだし……まあいっか)

    遊馬「小鳥も食べてみろよ。マジ美味いからさ♪」モグモグ

    小鳥「私が作ったんだから当然でしょ。ほら、口の横にチョコついてるわよ」

    遊馬「小鳥チョコ最高ー♪」


    ――今年はこんなバレンタイン

    <おわり>



987 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 22:32:38 ID:upIbU2E.

    おまけ『神代家のバレンタイン』

    璃緒「凌牙、ドルベ! 私からのバレンタインチョコですわよ!!」ドヤァ

    凌牙「ん、サンキュー」

    ドルベ「感謝するぞ、メラグ」

    璃緒「2人とも、ホワイトデーは10倍返しでお願いしますわね♪」

    凌牙「まあホワイトデーの話は一先ず置いといて……ほれ」

    璃緒「ん、何これ?」

    凌牙「俺とドルベからのチョコだ。お前へのな」

    璃緒「へ?」

    ドルベ「今は逆チョコというのもあるらしいからな。君に内緒でナッシュと2人でこっそり作ったのだ」

    凌牙「味は保障するぜ」

    璃緒「え? ちょ? え?///」←予想外過ぎて言葉が出ない

    ドルベ「というわけでメラグよ」ニコッ

    凌牙「お返しは10倍返しで頼むぜ」ニヤッ

    <おしまい>



988 :ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/02/08(月) 22:34:57 ID:upIbU2E.

    読んでくれた人ありがとうございました。デュエリストの皆様はバレンタインデーではぜひデュエルでチョコを勝ち取って下さい。

    後今後は1月に1話くらいのペースで書きたいと思います。では。