とっとこ借金返済

8社、計502万円に膨らんだ借金返済ブログ... 娯楽にパチンコやパチスロは必要ですかね?

紹介しますシリーズ

紹介しますパート62【中毒】

「借金は身を滅ぼす」を紹介しますパート62

私 :「あの・・・、おれ、借金があるんだ」
父親:「借金?お前、何を言ってるんだ!」
私 :「だから・・・、借金があるんだ」
父親:「いくら?」
私 :「400万円・・・」
父親:「お前、自分で何を言ってるか分かってるのか?」
私 :「分かってる。それで、会社の上司に相談して・・・」
父親:「会社に言ったのか?」
私 :「うん」
父親:「あほか!!!お前、この不況に借金があるなんて言ったら、クビになっても
    しょうがないだろ。なんで、お父さんに最初に言わないんだ?」
私 :「いや・・・、言いづらくて・・・」
父親:「ばかもの・・・・・・・。それで、会社に言ってなんだって?」
私 :「お金を貸してくれるから、それで借金を返せって」
父親:「貸してくれるって?400万円もか?」
私 :「うん・・・」
父親:「・・・」
私 :「あとで会社の上司が電話するって。金額も金額だから、親の印鑑も必要だから」
父親:「・・・」
私 :「また電話する・・・」

その後、課長が実家に電話をした。

私も家に帰ってから、改めて実家に電話をした。
母親は泣いていた。
父親も泣いていた。

次の日、会社に行くと契約書が用意されていた。

【松下一樹に『400万円』を貸す。金利は年0.5%。毎月給料から5万円を天引き。
 返済終了日は2009年1月とする】

【ただし、本契約以降、再度借金をした場合、契約を破棄して全額一括で返済すること】

もちろん私はなにも言わずに印鑑を押して署名した。
契約を急がせるために、実家には速達で送った。

【2日後】

実家から父親の捺印と署名がされた契約書が会社に届いた瞬間、私の口座に会社から
『400万円』が振り込まれた。

それからはまさに電光石火。
財布に『400万円』を入れて、一つ一つ解約していく。
本当は自分で稼いだお金で完済したかったが、とにかく、これからは消費者金融と付き合
わないで済むと思うと本当に嬉しい!

消費者金融の店員からは、「なにか弊社にご不満でもありましたでしょうか?」と毎回
聞かれた。
「武富士」からは、「こんな大金どうされました?大丈夫ですか?」と、変な想像をさせ
てしまったようだ。(おそらく、私がどこかに騙されていると思ったのか?)

全てを完済し終わったとき、『400万円』もきれいになくなった。

会社に行き、社長にお礼を言う。

私 :「ありがとうございました。これからは仕事を一生懸命やっていきます」
社長:「がんばれよ」

家に帰る途中、お米を5キロ買った。

「これからは節約をして、少しでも早く会社への借金を返さないと!!」

何年か振りの「前向き」な考えだった。

家に帰った瞬間、嬉しさが込み上げてくる。

「助かった〜!!
 明日から生きていける。借金に怯えないで生活できる!!!
 こんなに嬉しいことはない。
 もう2度とこんな恐ろしい思いは嫌だ!!」

「パチンコはもうしない。パチスロも絶対しない!!」


会社で私の借金を知っているのは課長と社長だけだったので、何事もなかったように
のびのびと仕事ができる。
毎日が快適。
入社して以来、はじめて「普通の社会人」になったような気がした。
土曜日・日曜日も最初はすることがなかったが、ビデオを借りたりして時間をつぶす。
あまりお金はつかえない。

でも、人間らしい日々を過ごせていた。


・ ・ ・が、私の体の中に巣食った【ギャンブル中毒】は、1ヶ月後再び目を覚ます・・・。

「借金は身を滅ぼす」を紹介しますパート63につづく
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紹介しますパート61【父親に】

「借金は身を滅ぼす」を紹介しますパート61

<2002年4月現在>
 ・借入先:11件
      (DCカード、アイフル、アコム、オリックス、武富士、UCカード、
       モビット、プリーバ、キャスコ、レイク、三和ファイナンス)
 ・借入金:418万円(ローン含む)
 ・毎月の支払い:294,000円

課長:「おい、松下!ちょっと会議室まで来い!」
私 :「はい!」

会議室に入っていくと、中には社長がいた。

課長:「松下、とりあえずイスに座れ!」
私 :「はい・・・(足がガクガク震える)」
社長:「松下、どうしたんだ?お前が借金するとは思えんぞ?」
私 :「すいません・・・(涙声)」
課長:「とにかく、なんで借金したかを言ってみろ」
私 :「はい・・・」

それから30分近く、大学時代からどのように借金をしたかを話した。
ただ、自分でも驚くほどアレンジをしていた。

私 :「最初に借金をするきっかけは、友人にいきなり誘われたスキーツアーで、
    自分も見栄があったので、お金がないのに申し込んでしまって・・・」
社長:「それで借金をしたのか?」
私 :「はい・・・」

本当は、パチンコ・パチスロで負けて家賃が払えなくなったから。
こんなに窮地に追い込まれているのに、見事な嘘をつくもんだ、と自分でも後で
驚いた。

私 :「実家からの仕送りも少なくて、特に大学のテスト時期になるとバイトも
    できなくなって・・・、それで金を借りました」
社長:「生活費か?」
私 :「はい・・・」

これも嘘。
実家からの仕送りは十分ではなかったにしても、奨学金で毎月5万円もらってい
たし、バイトも10万円近くは稼いでいた。
仕送りと合わせれば25万円。
いったいなにが少ないのか・・・。

社長:「じゃあ、大学時代に作った借金の返済のために『雪だるま式』に増えたっ
    てことか?」
私 :「はい・・・、すいません」
課長:「(無言)・・・」
社長:「とりあえず、いったいどこからいくら借りているか調べてきなさい。
    きちんと正確にな!もう隠してもしょうがないだろ」
私 :「はい・・・」
社長:「じゃあ、今日はもう帰りなさい」
課長:「急ぎの仕事はないんだろ?」
私 :「はい、大丈夫です・・・」
社長:「きちんと正確に調べてきなさい!」
私 :「はい!」

会議室を出て、すぐにトイレにかけこむ。

緊張のためか、汗がしたたり落ちてくる。
が、思わず顔がにやけてきた。

「もしかして、会社で貸してくれるの?
 貸す気がなければ、金額は聞かないよね?」

マジで?
マジで?
やったぁ〜〜!!!

助かったかもしれない!
助かったかもしれない!!!

時間はまだ午後の3時くらいだったが、【早退】とホワイドボードに書いて会社
を出た。

とても気が楽だった。
いつもと帰る道は同じだが、周りの景色が違って見える。


家に着き、すぐに借金の総額を調べる。
418万円もある・・・。
これを正直に話すのは気が引ける。
なんとか、300万円台にしたい。

「よく調べたら、400万円もなかったです!」と言いたい。

信販系の「UCカード」の借り入れ(30万円)を除くと、「388万円」。

「よし、これでいこう!」

【次の日】

私 :「調べてみたら、388万円でした」
課長:「あほか、400万円も388万円も同じじゃないか!それよりも、この
    件数はいったいなんだ?10件って。よくこんなに貸してくれたな」
私 :「すいません・・・」
課長:「とにかく、これで社長にお願いしてくるからここで待ってろ」
私 :「はい・・・」

【1時間後】

課長:「今、社長と話しをしてきて、今回は特別に会社からお金を貸してやるから、
    それで借金を全部返して来い」
私 :「すいません・・・」
課長:「会社がお金を貸すってことは普通はありえないからな。しかも、借金の理由
    がギャンブルだろ。絶対ありえないから、社長にお礼を言っておくんだな」
私 :「はい・・・、すいません・・・」
課長:「あと、今回は金額が金額だから、親には連絡するぞ」
私 :「連絡するんですか?」
課長:「お前、今の状況がわかってるのか!!何を今さらガキみたいなここと言っと
    るんや!こっちは別にお前に辞めてもらっていいんだぞ!」
私 :「すいません・・・。分かりました」
課長:「で、どうする。松下から電話するか?」
私 :「・・・。はい、最初は自分から電話します。
    両親とも働いているんで、夕方、電話します・・・」
課長:「よし!」

【夕方】

私 :「もしもし、おれ(声が震えている)」
母親:「一樹、どうしたの?」
私 :「お父さん、いる?」
母親:「まだ仕事から帰ってないけど・・・、なにかあったのかい?」
私 :「いや・・・。父さん、携帯持ってたよね?番号教えてもらえる?」
母親:「う、うん。090−・・・。本当に何かあったのかい?」
私 :「あとでかけなおす・・・」

そして、父親の携帯に電話をする。

私 :「もしもし、一樹だけど・・・」
父親:「どうした、いきなり」
私 :「うん・・・」
父親:「なに、どうした?」
私 :「あの・・・、おれ、借金があるんだ」

「借金は身を滅ぼす」を紹介しますパート62へ続く
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紹介しますパート60【会議室まで来い!】

「借金は身を滅ぼす」を紹介しますパート60
<2002年4月>

不安で一睡も眠ることができない。

どうしよう・・・。
お金がない・・・。
なんとかならないかな・・・。
なんとか・・・、なにか売るものはないか・・・。

精神状態は自分でもどうしようもできないくらいおかしくなっている。
しかし、朝が来れば会社に行かないといけない。
仕事をするというよりも、会社への督促電話の対応に行くのだ。

あああ、いったいどうしたらいいんだ・・・。
誰か助けてくれ。。。

会社に行っても仕事をする状態じゃない。
インターネットで、お金を貸してくれそうなところを探している。

そして、昼前。
1本の督促電話がかかってきた。

女:「松下さんですか?」
私:「はい、松下です」
女:「○○ですが、先月の返済期限が過ぎていますがいかがなされました?」
私:「(周りを気にしながら)はい、その件は確認して折り返します」
女:「なにを確認するんですか?支払方法ですか?」
私:「いや、そうじゃなくてですね、1度確認しますので・・・」
女:「なんですか?松下さんですよね?」
私:「(この女、気づけよ!お前がかけてきているのは会社だぞ!会社の電話で
   明日には振り込みます、なんて言えるか!)・・・」
女:「もしもし?松下さん?」
私:「ですから、確認しますので」
女:「あの〜、ですから、何を確認するんですか?」

遂にイライラが頂点に達したおれは電話を切ってしまった。
周りの同僚は怪しい目つきでおれを見ている。
こうなってしまったら、なにも言い訳ができない。
おそらく周りの同僚は「おれが借金の督促の電話を受けている」ことは知ってい
るはずだ。
そりゃあそうだ。
こんなに毎日、会社名も言わず「苗字」しか言わない人から電話がかかってくる
のだから。

「周りの視線」と「今日中に10万円を用意しないといけない脅迫観念」が遂に
精神をおかしくしてしまった。

私 :「すいません、課長。ちょっといいですか?」
課長:「なんだ?」
私 :「すいません、個人的な相談なんですが・・・」
課長:「そうか。じゃあ、昼飯でも行くか」

2人無言のまま、和食屋に入っていく。

課長:「それで、相談ってなんだ?」
私 :「あの〜、借金のことで・・・」
課長:「だれの?」
私 :「自分です」
課長:「薄々気づいていたけど、最近そわそわしていたのはそれが原因か?」
私 :「はい、すいません・・・」
課長:「で、借金はいくらなんだ」
私 :「・・・。400万円です」
課長:「(唖然として)400万円・・・。誰かにだまされたのか?」
私 :「いえ・・・」
課長:「じゃあ、借金の原因はなんだ?400万円って、かなりの金額だぞ」
私 :「ギャンブルです」
課長:「(絶句)・・・。お前な〜、ギャンブルで400万円も借金作ってどう
    するんだ!」
私 :「すいません・・・」
課長:「パチンコか?」
私 :「はい。それとスロットです・・・」
課長:「はぁ・・・」

しばしの沈黙。

課長:「毎月の返済金額もかなりあるだろ?」
私 :「・・・。30万円近いです」
課長:「(あきれて)給料よりも多いじゃないか。それで、もうどうしようも
    できなくなって相談したのか?」
私 :「はい・・・」
課長:「親には言ったのか?」
私 :「言ってません」
課長:「・・・。闇金融とかには手を出してないだろうな?」
私 :「はい!闇金融からは借りてません!」
課長:「おれの友達にも国立大学を卒業して公務員になった奴がいたけどな、
    そいつも借金で首が回らなくなって、役所にもいられなくなってな、
    今はタクシーの運転手だ!
    なんでいい大学出たのに、そんなことも分からないんだ?」
私 :「すいません・・・。
    気がついた時にはもうどうしようもできなくなって・・・」
課長:「いつから借金してたんだ?」
私 :「大学入ってからです」
課長:「大学入って、遊ぶ金欲しさにか?」
私 :「はい・・・」

再び沈黙。

課長:「100万円くらいだったらおれが個人的に貸せるけど、400万円
    ともなるとどうしようもできないんで、ちょっとおれに預けろ!
    悪いようにはしないから」
私 :「はい、すいません・・・」
課長:「借金のことは他に誰か知ってるか?」
私 :「誰も知りません・・・」
課長:「会社の同僚とか友達から金を借りたりはしてないだろうな?」
私 :「してません!」
課長:「分かった」

借金をして6年。
初めて人に相談した。
でも、それが会社の上司というのは、精神状態が普通だったら絶対ありえない!
借金が原因で会社をクビになるのは全然珍しくないのだから。

会社に戻ってから仕事をするが、当然手につかない。

そして、1時間後。

課長:「おい、松下!ちょっと会議室まで来い!」

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紹介しますパート59【人間のクズ】

「借金は身を滅ぼす」を紹介しますパート59

<2002年4月>

『ブラックの方歓迎!!30万円まで即融資!! 電話番号:090-・・・』

電信柱に貼ってあるチラシを見て、すぐに携帯から電話をしてみる。

私:「もしもし、チラシを見たんですけど・・・」
男:「(面倒くさそうに)初めて?」
私:「はい、はじめてです」
男:「今ね、ちょっと忙しいから、あとで、また電話してくれる?」
私:「分かりました。何分後くらいがよろしいですか?」
男:「じゃあ、1時間後」

【1時間後】

私:「さっき電話したものですが」
男:「えっ?あ〜、さっきの人ね。なんの用でしたっけ?」
私:「チラシを見て電話したんですが、ちょっとお金を貸していただきたいと
   思いまして・・・」
男:「いくらぐらい?」
私:「20万円くらいです」
男:「あっ、そう。え〜とね、他からいくら借りてます?」
私:「(ここは正直に言おう)全部で400万円くらいです」
男:「400万!いったい何件から借りてんの?」
私:「10件くらいです」
男:「それじゃあ、ちょっと厳しいな〜」
私:「金額が問題ですか?」
男:「金額じゃなくて、借入件数が多過ぎるんだよ。それだと、普通のところ
   はもう貸してくれないんじゃない?」
私:「それで、ここに電話してきたんですけど・・・」
男:「ここも同じだって。だって、あんたもよく考えてみてよ。そんなに借金
   まみれの人にお金貸せる?1万円だって貸せないよ」
私:「自分、真面目に働いてますし、返済もきちんとしますので・・・」
男:「あんたね、きちんと働いている人が400万円も借金する?」
私:「・・・」
男:「まあ、他もだめだと思うけど」
私:「なんともならないですか?」
男:「あきらめたほうがいいね」

情けない。
こんな闇金融の男におれは何をお願いしているんだ。
それに、なんて情けない声をだしているんだ・・・。

いや、でもお金を用意しないことには大変なことになる。
夏のボーナスまでもてばなんとかなるし、ここが正念場・・・。

コンビニに行って、パチンコ雑誌の中にある金融の広告を探す。
あった!!

『1,000万円まで貸します!!審査なし。金利:1%。すぐに振込可。』

ここしかない!!
携帯に電話番号を記憶させてコンビニから出る。
もう仕事どころではない。
すぐに携帯から電話をする。

男 :「(とても明るく)はい、○○キャッシングでございます」
私 :「すいません、雑誌を見て電話したんですが・・・」
男 :「ありがとうございます。本日電話をされるのは初めてですか?」
私 :「はい、初めてです」
男 :「そうですか。私、山本と申しますが、本日はどのようなご用件で?」
私 :「お金をちょっと借りたいと思いまして・・・」
山本:「ありがとうございます。では、2・3質問してもよろしいですか?」
私 :「はい」

それから、住所、勤務先、借入金額、借入件数などを聞かれ、全て正直に答えた。
もう精神的にまいっている。
きつい・・・。

山本:「他の金融会社にも電話されました?」
私 :「ここに電話する前に1件だけしました」
山本:「そこはなんて言ってました?」
私 :「件数が多過ぎるんで貸せない、って・・・」
山本:「それはひどいですね。うちはそういうことはありませんので安心して
    ください」
私 :「ありがとうございます」
山本:「では、これから上の者と相談しますので、また明日電話していただけますか?」
私 :「でも、広告に『審査なし』って書いてあったんですが?」
山本:「審査ではなくて、今金庫にお金がないものですから、どっちにしてもお金を
    用意できるのは明日になるんですよ」
私 :「そうですか・・・。分かりました。じゃあ、明日また電話します」
山本:「では、お待ちしております」
私 :「本当によろしくお願いします」

よかった〜!!
なんとかお金を借りれそうだ・・・。
安心した〜。
20万円借りれれば、先月分と家賃は全部返せるな。
よし、よし!!
助かった・・・。

【次の日】

 私 :「山本さんいらっしゃいますか?」
別の男:「すいません、山本は外出していますが」
 私 :「えっ?何時くらいに戻られますか?」
別の男:「ちょっと時間までは分かりかねますが」
 私 :「山本さんに今日電話することになっていたんですが・・・。
     私、松下というものなんですけども、他の人だとわかりませんか?」
別の男:「すいません、担当のものでないと・・・」
 私 :「分かりました・・・。山本さんは明日はいらっしゃいますか?」
別の男:「明日は朝から出社してます」
 私 :「分かりました・・・」

あれっ?
なんで山本さんいないの?
約束したことを忘れたのかな?
急な仕事かな?
明日朝一番で電話してみよう。

【また次の日・朝】

私 :「山本さんいらっしゃいますか」
山本:「山本です。昨日はすいませんでした」
私 :「いや、いいです。それで、お金は貸してもらえるんでしょうか?」
山本:「それがですね、何点か引っかかることがあって上の者からNGがでたんですよ」
私 :「・・・・・・。もうここしかないんですよ。お願いします」
山本:「ここに電話してから、他の金融会社には電話されてませんか?」
私 :「してないですよ!私は山本さんを信頼してますから!」
山本:「分かりました。(小声で)会社はNG出しましたけど、私の知り合いにも同じ
    業種の人間がいるんで、そっちにお願いしてみます。会社が違えば審査基準も
    違いますから」
私 :「本当にお世話をかけます。すいません・・・」
山本:「いえいえ、大丈夫ですよ。では、また明日電話してもらえます?私の携帯番号を
    教えるので、携帯の方に。私も会社にバレるとやばいんで」
私 :「分かりました。山本さんの方は大丈夫ですか?会社にバレたら・・・」
山本:「大丈夫ですから、心配しないでください。では、また明日」
私 :「本当に色々とすいません。よろしくお願いします」

はぁ・・・。
山本さんならなんとかしてくれるだろう。
はぁ・・・。
はぁ・・・。

胃が痛いなぁ・・・。
会社にも督促の電話がかかってきてるし、家賃も払わないと・・・。
アパートを追い出されることになる。

【さらに次の日】

私 :「もしもし、松下ですが・・・」
山本:「おはようございます、松下さん」
私 :「あっ、おはようございます。それで、友人の方はいかがですか?
    お金を貸していただけそうでしょうか・・・」
山本:「そうですね〜、知り合いの何人かに聞いてみたんですが、やはり借入
    件数の多さがひっかかるということだったんですよ」
私 :「はぁ・・・」
山本:「なんとか金額の少ないところを1・2社完済できないですか?」
私 :「無理です。今、1万円もないですから」
山本:「ご両親から借りたりしてでも無理ですか?」
私 :「親には知られたくないんです・・・」
山本:「そうですか・・・」
私 :「・・・」
山本:「私ももう少し考えますので、松下さんもなんとかお金を作れないか
    動いてもらえます?」
私 :「はい、がんばってみます・・・」
山本:「では、また明日電話をください」

もうだめなのかな・・・。
お金を工面しろって言ったって、もうどこも貸してくれないし、友達には絶対
頼めない・・・。
山本さんに頼るしかない・・・。

【また次の日】

私 :「松下です・・・」
山本:「こんにちは!ちょっとお聞きしますが、今、ローンを組んだりしてま
    すか?」
私 :「いえ、ローンはないですけど」
山本:「そうですか・・・。今日は何時に仕事終わります?」
私 :「(なんか策があるのかな?)夜の6時には終わります!」
山本:「では、後で指定するところに行って商品をローンで買っていただきた
    いんですよ」
私 :「はい」
山本:「それをですね、私の知り合いが高く買い取りますので、そのお金で
    どこか完済してもらえれば、再度うちの会社で審査いれます。
    今度は1社完済したという実績がありますので、まず間違い無く
    お貸しすることができると思うんですよね」
私 :「分かりました!それでお願いします」
山本:「では、△△電機の○○支店ってご存知ですか?」
私 :「はい、知ってます」
山本:「では、そこに着いたらまた電話もらえます?」
私 :「分かりました。夕方の7時には着くようにします」
山本:「それと、これは私が言ったってことは秘密にしてほしいんですよ」
私 :「もちろん秘密にします!」

よし、きた!!
さすが山本さん!!
これでお金を作って「三和キャッシング(借入金額:10万円)」を完済すれ
ばいいな。
先が見えた!!
なんとかなりそう♪
でも、おれ、VISAもマスターも【利用停止】をくらっているんだけど、
大丈夫かな。
まあ、今更言ってもしょうがない・・・。
よし、6時までには仕事を終えないと!!

【夕方6時30分】

私 :「もしもし、松下です」
山本:「もう着いたんですか?早いですね」
私 :「急いでタクシーで来たので。それで、この次はどうすればいいんです
    か?」
山本:「じゃあですね、○○製の××というパソコンをローンで買ってください。
    金額はおそらく20万円程度だと思うので、できれば店員と値段交渉を
    してもらえますか。会社で急にパソコンが必要になった、とかうまい理由
    を言うとさらにいいです」
私 :「分かりました」
山本:「ここからが大事なんですが、支払いは?と聞かれたら、ローンでお願い
    します、と答えてください。そして、ここのカードを作りたいので申込み
    もお願いします、と言ってもらえます。そうすると、信販ローンの申込み
    用紙を渡されるので、それに記入してください」
私 :「はい」
山本:「それで、『希望キャッシング枠』の項目には何も書かないでください。
    あと、『他からの借入金額』のところもなにも書かないで下さい」
私 :「店員に書いて、と言われたら?」
山本:「そのときは、『0』と書いてください」
私 :「分かりました」
山本:「これで大丈夫だと思うので、パソコンを手に入れて店を出たらまた電話し
    てもらえます?」
私 :「はい・・・」
山本:「がんばってください!!」
私 :「がんばります・・・」

【それから1時間後】

私 :「もしもし・・・」
山本:「どうでした?」
私 :「だめでした」
山本:「(急に声色が変わって)なんで?店員に理由聞いた?」
私 :「いえ・・・。なんか、審査が通らなかったって」
山本:「いや、そんなことはありえない!あんた、なんかした?」
私 :「あの〜、前にUCカードとDCカードで【カード使用停止】を食らってる
    んですよ。もしかしたら、それが原因かと・・・」
山本:「あんた、そんなこと一言もおれに言ってないよね?」
私 :「すいません・・・。本当にすいません・・・」
山本:「・・・」
私 :「すいません・・・」
山本:「あんた、もうあきらめたほうがいいよ。おれはもうやることはやったから」
私 :「山本さん、すいません!なんとか、他に助かる道はありませんか?お願い
    します!」
山本:「・・・、無理だね。こっちは一生懸命やっているのに、嘘までつかれたん
    だから。あんた、おれが言うのもなんだけど【人間のクズ】だね!」
私 :「すいません・・・。なんとか、なんとかなりませんか?今週中にお金を用意
    しないとやばいんです・・・」
山本:「おれの知ったことじゃないって!」

電話は切れた。

どうしよう・・・。
「どこからかお金を借りれないか?」
「何か売るものはないか?」
「親に電話して少しお金を送ってもらおうか?」

どれも根本的な解決にならない。
とりあえず今週中に20万円を用意しなければ大変なことになる。
想像もしたくない。
会社への督促の電話も毎日かかるようになってきてるし・・・。

でも、今月をなんとか回避できでも、来月にはまた15万円近く足りなくなる。
再来月もまた15万円を工面しないといけない。
夏のボーナスまで、あと3ヶ月。
無理だ・・・。

 【ゲームオーバー】

残された道は「自己破産」・・・。
それだけは絶対避けたい!

でも、親には「借金が400万円ある」なんて絶対に言えない・・・。
死んでも言えない・・・。
たぶん、母親は泣くだろう。
父親はがっかりして、おれを殴る。
殴られることはそんなに問題ではなく、重要なのは、

【自分に対する両親の期待をこっぱみじんに粉砕すること】

それも自らの手で・・・。

アパートに帰るが、食欲は全然なく、鏡で見た自分の顔はひどくやつれた病人
のようだった。

布団に入っても体が震えてくる。
不安で、不安で・・・。

「朝起きたらこれが全て夢だったらいいのに」と思うが・・・。

結局、不安で一睡も眠ることができないまま会社に行く。

精神状態は自分でもどうしようもできないくらいおかしくなっていた・・・。

「借金は身を滅ぼす」を紹介しますパート60へ続く
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