メイメイマンの「め〜!」な話

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 布面に「シボ」を持った綿織物のお総称である。シボの立ち方、組織、糸使い、色柄などによって、それぞれ多くの種類が有り、産地によってその地方名を冠した呼び方をするものも少なくない。シボの形から片シボと両シボ(シボの項参照)があり、ピッケ、クレープ、楊柳縮など前者の方が一般的である。
 盛夏の染小紋地として使用されるのは、クレープが最も多い。

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 絹織物の幅、くじらじゃく一寸、長さ六丈の「精練」後の重量を匁で表示したもので、特に輸出用広幅、羽二重の品質表示に用いられる事が多い。実際には幅一寸の織物はなく、輸出羽二重は普通29インチ、或いは36インチが多く、小幅内地用は鯨9〜9寸5分であるから、一疋の重量を計って換算しなければならない。
 但し、鯨一寸は1.5インチ、六丈は25ヤール、1ヤールは鯨24寸として計算する。

               目方    75
 算定公式 匁付=---------------× -----
            長(yd)×幅(in)  2

 なお50yd(46m)のものは次式による。

               4 
 匁付=目方÷幅(in)×---
               3

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 絹織物の一種。目専・目千・綿繊・銘選など色々に書かれる。古くから埼玉県秩父、群馬県伊勢崎より産出され「太織」とも言われ、茶地紺縞、茶地、鼠地縞などが主であった。この時代、糸は多く農家の自家製の「玉糸」や熨斗糸(のしいと)(屑糸)が用いられ、その後絹紡糸が明治中期(20年頃)に、さらに大正に入って本絹糸が用いられるようになり、機械も手織りから動力機械に替り、従来の無地・縞から柄の種類も豊富に成り、一時は大衆衣料の花形ともなった。
 本来の字義から言えば、最も綿密に繊維を組織したもの(綿繊)が正しく、実用的で丈夫な織物を意味したものであるが、その後必ずしもこの意義に適合しなくなって、銘酒の銘と仙境の仙をとって造語したと言われる。
 戦前までは「平織」の大衆着尺を総称する言葉と成って、品質・組織などは必ずしも一定ではない。戦後服装生活が洋装化するにつけて徐々に廃れて、現在では各地とも生産は激減している。産地は正絹絣を主とした伊勢崎(群馬県)、夜具丹前地を中心とする秩父(埼玉県)の他、栃木県足利、東京都八王子、山形県米沢などで関東に集中している。

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