マイナス金利 


 相変わらず、国債の質問が多いので、またもや続きです。前回、価格の変動が金利を変えて行く仕組みを書きました。今回は更に奇妙な価格変動に触れます。そうです、タイトル通りマイナス金利です。「金利がマイナスとはどういう事??」簡単に言えば、「お金を借りてるのに金利をもらっている事。」または、「お金を貸しているのに、金利を支払っている事。」

 実は、米国債と独国債が12月に入ってから、マイナス金利になっています。 両国の短期債(1〜6ヶ月もの)に、極端にお金が集まっているのです。それは、価格変動リスクが少なく、安全性が高い。そして、いつでも現金に換えられるからです。

 例えば、年利2%で1年償還の短期国債があるとします。そこにどっとお金が流れ込んで、価格が103円になったとします。

 前回の公式に当てはめましょう。

 (2%+(100−103)÷1)÷103= 約 ー0.97%

 つまり、お金を払ってでも、安全なものに換えておきたい。という心理でしょうね?平たく言えば、保管料を支払って、預かってもらっていると言った方が分かり易いかもしれませんねぇ!

 まだ他にも変な事が起こっています。債務危機の震源地であるヨーロッパでは、金のリース市場でもマイナス金利が続いています。
 
 金のリースは、もともと金(GOLD)の借り手が金利(リース料)を支払う仕組みなんですが、現在、ヨーロッパの銀行は、信用不安からドルの調達が難しい状態に陥っています。それでもドルを調達しないといけませんので、保有する金を貸し出して、更に金利を上乗せしてとドルを受け取っています。

 こんな事も、ヨーロッパではマイナス金利を助長しているんです。

続々、国債


 前回は、信用力でも価格が変動する事を書きました。すると、「戦争で国自体が無くなるかもしれないのに、値下がっても、値段が付くって事は、 誰かが買ってるってことでしょ?なんで?」良い質問です。

 いくつか要因がありますが、なんと言っても、国債等債券は、何も無ければ、約束された償還価格で戻ってくるのです。以前、H通信が危ないと噂され、発行されていた社債が、償還まで2年程度で40円(100万円が40万円になっているという事)ぐらいに値下がった事がありましたが、無事償還されました。つまりそこで買った人は、40万円が100万円になり、更に2年分の金利がもらえた事になります。

 話が逸れましたが、前回のA国の話に戻しましょう。次の話は、価格が下がった事によって、A国の借入金利が上がってしまったという話です。先月、A国が10年償還の国債を1%で発行していて、戦争が始まり、80円まで値下がったとしましょう。では、80円で買った人の利回りはどうなるでしょうか?

 公式は以下の通りです。

 (発行金利+(償還差損益÷保有期間))÷購入価格

 (1%+(100−80)÷9年11ヶ月)÷80円=0.0377

 ってことは、A国の10年ものの金利は3.77%になっているから、戦費捻出の為の借入金利は、一気に3.77倍になった事になります。

 更に、当然ながらA国の為替は、信用不安から通貨安になっているはずですから、既発行の外国通貨建ての借入は負担が大きくなっています。

 そうなんです。金利には更に為替という厄介な話が付いてくるのです。では、次回に!

国債の続き


 出社前に、NHKの「週刊ニュース深読み」を見ていたら、「国債」の特集をしていました。「分かり易く」を意識して、解説していましたが、今ひとつ・・でした?

 前回、既発国債の値段は、金利によって左右されると書きました。繰り返すと、先月買った国債が10年で10万円しか増えないのに対し、今月出た国債が、同じ10年で20万円増えるとしたら、なけなしのお金100万円を国債投資したんだから、先月のを売って、今月のを買い直したいと誰しも思うでしょう。でも、10万円もの値打ちが違うんですから、当然10万円程度値引きしないと、誰も買ってくれません。

 って事で、値下がりしましたという事例でした。

 では、他の要因はどうでしょう?A国とB国が共に、金利等同じ条件で国債を発行していて、ある投資家さんが、両国債を100万ずつ保有しているとします。そしてA国がC国と戦争を始めました。C国に攻め込まれるかもしれません。当然、A国が無くなってしまうと思ったA国債保有の投資家さんは、「早いうちに換金しておこう。」と思うはずです。そして売一辺倒となったA国債は値下がりしてしまいます。

 つまり、同じような発行条件であれば、当然、信用力の高い方にお金が移って行くという事です。従って、買われた方は高くなるし、売られた方は安くなります。

 次回は、さらに突っ込んで行きましょう。
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