【松本読書会(2019.3.16実施)の報告と次回の予定】

〔第1巻〕9:00~10:30、於.松本第三地区公民館

1、テーマ(内容): 第3篇 絶対的剰余価値の生産
第8章 労働日
第5節 標準労働日獲得のための闘争。
14世紀中~17世紀末までの労働日延長のための強制法 (p.455)                       
◎「標準労働日の確立は、資本家と労働者との間の数世紀にわたる闘争の成果」(p.466)。
*「現代の工場法は労働日を強制的に短縮するのに対して」、「14世紀から18世紀中葉過ぎに至るまでのイギリスの労働者規制法」は、 それを強制的に延長しようとした。(〃)。
第6節 法律による労働時間の強制的制限。1833‐1864年のイギリスの工場立法 (p.480)
*大工業の誕生後、風習と自然、年齢と性、昼と夜との区別なしに長時間労働が強いられるように。⇒労働者階級の抵抗。(p.480)。
*1833年、1844年、1847年の工場法など→労働日を強制的に短縮しようとした。
第7節 イギリスの工場立法が他国に及ぼした反作用 (p.517)
*「労働日の延長を求める資本の衝動」は、「近代的生産様式」においてイギリスから始まり、仏・米などへ伝播した。

2、主な議論:
 ①戦前の日本の製糸業における女工の長時間労働について。
 ②「労働日の延長を求める資本の衝動」は、現代における「過労死」にも表れている。

次回: 4月20日(土)、9:00~10:30 於.第三地区公民館
テーマ: 第9章;剰余価値の率と総量、第10章;相対的剰余価値の概念 


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年金問題(低年金・年金格差・制度の一本化、等)について〔試論〕

 現在の年金制度で問題なのは、先ず第1に年金額が少なくて十分な生活ができない、あるいは生活保護に頼らざるを得ない高齢者が多数存在し今後益々増えていく可能性が大きいことであり、また第2にはこれと関連して逆にありあまる年金をもらい余裕三昧の生活をしている高齢者も存在しているという年金格差の問題である。さらに、40%にも上る国民年金保険料の未納者の問題がある。未納者は主として低所得のうえ厚生年金にも加入できない非正規労働者に多いと言われている。また自営業者も元々所得もごくわずかな者が多いが自営であるが故に厚生年金のように事業主が保険料の半分を出してくれるというようなこともない。これは保険制度が国保と厚生年金に分立していることの不合理でもある。
 以下はこうした問題について提起したいと思い取りあえず考えた試論中の試論である。読者の皆さんの意見等をお願いしたい。
年齢階層別被保護人員の推移【図1】
 65歳以上の高齢者の被保護は年々増大し、H26年で92.5万人、被保護者全体に占める割合は約44%となっている。
国民年金現年度分納付率の推移【図2】
H29年の納付率は66.3%で年々上昇している(未納率は下がっている)ように見えるが、実際には所得のごく低い法定免除者が増えていることも影響している。H28年でみると加入者は2464万人で納付率65.0%だから862万人余りが未納者。これに全額免除者583万人を加えると1115万人あまり(全体の58.7%)が保険料を納めていないことになる。
1号被保険者本人の総所得分布【図3】
第1号被保険者(配偶者が厚生年金に加入している第3号被保険者を除いた者、自営業者と家族従業者、厚生年金に加入できない非正規労働者、等)本人の総所得は平均112万円できわめて低い。一部かなりの高所得の者もいるが、概して300万ないし250万円以下が大多数である。
国政年金の月額別受給者数【図4】
厚生年金(二階部分)の月額受給者数をみると14~15万円を中心として7~8万から21~22万円あたりの範囲が多い。ごく少額の部分は65才以前の前倒し受給者。また、男女でかなり差があり女性は10万円前後が多い。
保障水準の事例【図5】
生活保護水準は、高齢者単身世帯の場合東京都区内など1級地では住宅扶助を含めて134,570円、地方の3級地でも10万円前後の給付水準になっている。

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異次元の金融緩和、財政問題への解決策とは

 統計偽造問題でも発言している明石順平さんの近著『データが語る日本財政の未来』を読んだ。明石さんは、2016年からのGDP算出方法の変更をアベノミクスをもじって「ソノタノミクス」(その他項目で異常にかさ上げ?)と名付けたことでも有名な人だ。この本を一つの材料にして”異次元の金融緩和”や財政問題への解決策について考えてみた。

 国債を中心とする政府の借金は累計1000兆円超、GDPの250%に近づいているという世界一の借金大国にになっていることはよく知られたことであるが、この本の中で最も核心的な事実は下の二つの(目も眩むような)グラフだ。安倍政権と黒田日銀はこんなウルトラモンスターを作り出してしまったのだ。よほどの荒療治でもしないかぎりこの異常な国債買いもはや止めるに止められない状態になっている。つまり、仮に野党が政権を取ったとしても財界や金持ち連中に妥協的な彼らにはこの”異次元の金融緩和を止める力はない。というのは、この国債買いを止めたら国債価格の暴落、利子率の暴騰を招き財政が破綻してしまうからだ。もちろん、このまま”異次元の金融緩和”を続けていっても財政はいずれ破たんする。
日銀国債

 しかし、財政的には要は国債発行を極力抑えゼロに近づけていけばいいのだ。前民主党政権時のような事業仕分けだけでは限界があるとすれば、増税するしかない。もちろん、野田政権時のような消費増税ではない税目で。
 明石さんの本には次のようなグラフもある。バブル崩壊後、消費税が新設され税率も引き上げられてきた一方で所得税の最高税率や法人税は引き下げられてきた。また株式の譲渡益や配当益などは分離課税でその所得がどんなに大きくても税率は20%に固定されてきた。これらを元に戻したり合算課税にすればいいのだ。消費税と違って所得税や法人税は景気に左右され安定していないというのは口実に過ぎない。年度を超えて平均化してみれば消費税と同じ事だ。また、財産税つまり固定資産税や相続税への課税強化も重要だ。
所得税・消費税・法人税の推移申告納税者の所得税負担


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