【松本読書会(第19回、2017.4.13実施)の報告と次回の予定】

テーマ(内容): 第13章 機械設備と大工業 (第1節~第3節)

第1節 機械設備の発展
*「資本主義的に使用される機械設備」は、「剰余価値の生産のための手段」であって、労働者の労苦を軽減するものではない」。
*「大工業の出発点をなすものは労働手段の革命であり、・・工場の編成された機械体系において、その最も発展した姿態をとる」。
*「すべての発展した機械設備は、三つの本質的に異なる部分、すなわち、原動機、伝導
機構、最後に道具機または作業機から、成り立っている」。

第2節 生産物への機械設備の価値移転
*機械設備は不変資本であり価値を創造しないが、生産物に自らの価値を移転する。
*機械設備は、労働過程には全部的に入り込むが、価値増殖過程には部分的に入り込む。
*「機械の生産性は、機械が人間労働力に取って代わる程度によってはかられる」。機械設
備の資本主義的使用は、その充用によって置き換えられる労働によってではなく、労働
力の価値によって限界づけられている。

第3節 労働者におよぼす機械経営の直接的影響
a、機械設備は、筋力を不要にし、婦人労働および児童労働を呼び込む。これによって夫の労働力の価値は全家族の分担となり減少する。
b、「機械設備の資本主義的充用は、一方では、労働日の無際限な延長の新しい動機をつくり出し、・・他方では、機械に駆逐された労働者の・・過剰人口を生み出す」。
c、機械設備が生み出す労働日の延長は、社会的反作用として標準労働日をもたらす。このため資本家は「労働の強化」によって相対的剰余価値の生産を拡大しようとする。

質問:
「機械が労働者を駆逐するということは、その分、機械が労働する(価値を創造する)ということではないのか?」
 ⇒機械の充用は人間労働を軽減したり相対的剰余価値を増加させたりするとしても、機
械自身は労働生産物であり労働手段であって、労働(価値を創造)をするのではない。

議論:
①機械設備の導入による労働者の駆逐(過剰人口)や労働市場の「規制緩和」といった現在の状況は、不安定雇用や賃金の切り下げ、また婦人の労働者化現象を生み出している。
(婦人が労働者として社会に進出すること自体は進歩的なこと)。
②機械による無政府的大量生産は、製品の販売競争を加速するなどし、“サービス労働”部門での労働強化(成果主義)を激しいものにしている。
③マルクスの指摘は、今日の状況にも当てはまる。 等々。

次回: 5月11日 (木)、18:00~20:00  於;あがたの森文化会館  第13章 機械設備と大工業(第4~第7節) 

【長野読書会(第14回、2017.3.25実施)の報告と次回の予定】

第4編(相対的剰余価値の生産) 第13章(機械と大工業)第1~3節を実施。

〔主な内容〕

 

第1節(機械の発達)

○機械は原動機、伝導機構、道具機(または作業機)からなる一つの機構。機械の自動体系。

第2節(機械から生産物への価値移転)

〇「機械は労働過程にはいつも全体としてはいってゆくが、価値増殖過程にはつねに一部ずつしかはいってゆかない」

○「機械の使用の限界は、機械自身の生産に必要な労働が、機械の充用によって代わられる労働よりも少ないということのうちに、与えられている。だが、資本にとってはこの限界はもっと狭く表される。資本は、充用される労働を支払うのではなく、充用される労働力の価値を支払うのだから、資本にとっては、機械の使用は、機械の価値と機械によって代わられる労働力の価値との差によって限界を与えられるのである。」(資本の下での機械使用の限界)

第3節(機械経営が労働者に及ぼす直接的影響)

○補助労動力の取得(婦人・児童労働)、労働日の延長、労働の強化、等、機械の使用は労働者の資本への従属を格段と強める。

 

〔主な議論〕

 

○マルクスは技術史的に機械の位置づけを執拗に追求し、原動機・伝導機構・作業機からなる一つの機構・自動機構として機械を位置づけた。現代ではITAIの使用などで自動化や全体を一体化した機構化が一層進んでいるが、その意義は?

 

 

     次回(第15回)は4月22日(土)午後2時~、ノルテながの3F教室3で、第13章(機械と大工業)第4~第6節を行います。

【松本読書会(第18回、2017.3.9実施)の報告と次回の予定】

テーマ: 第12章 分業とマニュファクチュア

内 容:
分業;共同体内部での自然発生的な分業 →諸共同体間の接触による分業 → 生産物の商品への転化。
 社会的分業:商品生産の一般的基礎をなす。生産手段を所有した多数の独立生産者による生産。
マニュファクチュア的分業:一つの作業場内部での分業。資本主義的生産様式の独自な創造物。
マニュファクチュア:
*分業に基づく協業の典型的な姿態。 *生産過程の基礎は、手工業的熟練。
*二つの基本形態:「異種的マニュファクチュア」と「有機的マニュファクチュア」。
*労働者を一つの部分機能に適応させる。
*道具を単純化・改良・多様化することによって、機械設備の物質的諸条件の一つをつくり出す。
*諸労働力の等級制を発展させ(熟練労働と不熟練労働)、それに労賃の等級が対応する。
*生産手段を所有した一人の資本家が、多数の部分労働者を結合して商品を生産する。

質問・議論:
①「マニュファクチュアは蒸気機関が出てくるまでか?」
  ⇒蒸気機関は産業革命や機械化を象徴するが、マニュファクチュア的生産が完全に駆逐されたということではない。
②テーマとは関係ないが、「ふるさと納税について?」
  ⇒地方から都会に出て納税する人が、自らを育んだ故郷の自治体に納税(寄付)すれば税の一部が控除されるという制度だが、特産品目当ての納税など、「本末転倒」が問題視されている。「都市と農村の格差」の是正に役立つほどのものかどうか?
 
次回: 4月13日 (木)、18:00~20:00  於;あがたの森文化会館
     第13章 機械設備と大工業  第1~第3節 
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