メビー・ラック BLOG~今も明日もLucky Life~

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2016年01月

「Tさん、まだ来ていらっしゃらないみたいだね……」

私の呟きに軽く頷き、Nは時計を見た。

「時間が勿体ないから、ちょっと一本向こうの道を一周してくるわ。すぐ戻る」

チラシ・ポスターの確認に駆け出したNの背中はあっという間に小さくなった。
その後ろ姿を見ながらふいに思い出す。
Nからペット様捜索の同行研修を受けていた初期頃の事だ。

ペット様捜索のご依頼は春夏秋冬に関係なく入ってくる。
早朝であろうが深夜であろうが、雨だろうが雪だろうが、猛暑だろうが極寒だろが、必要とあらば時間も問わず捜索を実施する。
正に体力勝負と言っても過言ではない。
私は研修当初の真夏、自分の体力に見合った捜索ペースを誤って熱中症にかかってしまい、捜索途中で無念の休憩を強いられた事があった。
当然の如く、Nからはきびしい叱責を受けると覚悟した。
それは自業自得なので仕方がないが、なによりも迷子ペット様や飼い主様に申し訳なくてひどく落ち込んでいた。

「とりあえず、体調が回復するまで休んでろ。飼い主様には連絡入れとくから」

私はNの指示に従い、エアコンを効かせた車内で休む事となった。
Nが買ってきてくれた熱中症対策用ドリンクを飲み、アイスノンで身体を冷やす。
呼吸を整えていると、迷子ペット様捜索についてNから初めに教わった言葉がクラクラする頭の中に響き渡った。

『体調管理が出来ない事=迷子ペット様の命に関わる事=飼い主様の不安を募る事』

その言葉は激しい頭痛よりもよっぽど痛かった。
飼い主様に電話で事情を告げた後、Nは流れる汗を拭いながら車内の私に言った。

「飼い主様からの伝言。『自分のペットでもないのに、熱中症になってまで一生懸命に捜して頂いて本当に感謝致します。先ずは安静にして下さい』だと」
「本当にすみません……」
「マジでやばそうだったら救急車呼ぶから直ぐ連絡しろ。研修中が一人いなくても捜索に支障ないから気にすんな。じゃ、時間が勿体ないから行ってくる」

駆け出したNの背中はあっという間に小さくなった。
その後ろ姿を思い出したのだ。

Nはあの頃から何も変わっていない。
酸いも甘いも噛み分けてきても尚、自分が出来る範囲で迷子ペット様や飼い主様のパートナーとしてただひたすらに捜し続けている。
その姿勢は俗に言う営利目的だけの『ペット探偵』とは違う。
N自身が名付けた通り、私達は『迷子ペット捜索パートナー』である。
だからこそ、私が熱中症になったあの日も飼い主様からはあたたかいお言葉を頂けたのだ。

「飼い主様がメビー・ラックをパートナーだと認めてくれたからです」

迷子ペット様を無事に発見・保護したNが、涙する飼い主様に告げた言葉は、熱中症から回復途中の私の身体にとって一番の良薬となった。

しばしの間懐かしさに浸っているとNが小走りで戻ってきた。

「あっちの道にもチラシ・ポスターはなかった」
「そっか……」

互いに考えを巡らせていると、私の携帯が鳴った。

〈続く〉

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富山桃吉

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「では直ぐに私共も伺いますので、よろしくお願い致します」

M動物病院を経由してTさんと連絡がついた頃には夕闇が広がっていた。
迷子のボーダーコリーのこれからを案じていたTさんは私達との面会を快く承諾し、面会の運びとなった。
お泊りワンちゃんの散歩はYに任せる事にし、その後直ぐに帰社した別のスタッフに店番をお願いして、私とNはTさんとの待ち合わせ場所に向かった。
しんと張った冬空の下を速足で歩きながら、Nは周囲に目を配っている。

「うーん、見当たらないなあ……」

ボーダーコリーが迷子になった場所は近場ではないのか……。
愛犬が迷子になってしまった事に飼い主さんがまだ気づいていないのか……。
愛犬が迷子になっている事態を把握しているものの、なにがしかの理由で近隣への周知が遅れているのか……。
迷子犬のポスター・チラシ掲示がされていないかをくまなくチェックしているNに倣って、私も周囲へ目を配る。

けれども——
目に映る景色はあたたかくやわらかいイルミネーションばかりで、それらしいモノは見つけられなかった。
迷子になってしまったボーダーコリーを捜している飼い主さんらしき人も見かけない。
足早に帰宅を急ぐ人々の手にはクリスマスケーキが入った袋が目立つ。
街はすっかりクリスマスイブが演出する雰囲気に彩られている。
こんな夜に、迷子になった愛犬を必死で捜している飼い主さんがいると思うとやりきれない。

私達はこれまで、多くの飼い主様のパートナーとして迷子ペット様の捜索に携わってきた。
迷子になってしまったペット様を発見・保護し、飼い主様との再会に立ち会う度に言葉にならない感動を経験させてもらってきた。

それでも、感動の結末ばかりではない。
迷子になろうとペット様は生きていて、動き続ける。
餌や身の安全をはかれる場所や飼い主様を捜し歩く。
特に犬様は体力の続く限り歩き続ける事が少なくない。
故に、飼い主様自身による適切な初期捜索の誤りが起こりやすく、未発見・未保護になってしまった例も数多く知っている。
また、インターネット検索上位(SEO対策にお金をつぎ込んでいるだけで動物の生態に詳しくもない)というだけの詐欺まがいのペット探偵に依頼した為に未発見・未保護になってしまっているというご相談も後を絶たない。

いずれにせよ、愛するペット様との再会がかなわなかった飼い主様とも多数接してきた。
そのどれもが言葉に出来ない場面で、生涯忘れる事は出来ない。
そのイタミを知っているからこそ、私達に可能な限り、飼い主様や迷子ペット様のパートナーとして今も迷子ペット様捜索に携わっている。
今から会う迷子のボーダーコリーが飼い主様の元へ帰りたいと思っているならば、そのチカラにもなってあげたい。
自然と、私の足は力強く地面を蹴っていた。

「待って。このマンションだ」

Tさんとの待ち合わせ場所を見つけたNの声が、意気込む歩幅で歩いていた私の足を止めた。

〈続く〉

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富山桃吉

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沈思黙考する私をYが急かした。

「M動物病院への返答はどうしますか?」

私は時計に目をやった。

「この時間ならもう繋がるはず。とりえずNに連絡入れてみるからこの子をお願い」
「了解しました!」

丁寧すぎる程に頭を下げたYはお泊りワンちゃんと遊ぶ為にフリースペースに入った。

「一緒に遊ぼうね! よろしくお願いします!」

ワンちゃんが尻尾をフリフリYとじゃれ始めたのを横目に、私はシッターサービスで外出中のNの携帯を鳴らした。
同時にスケジュール帳をめくって確認しながら髪をかきむしった。
ダメだ。
どう考えても受け入れは難しい……。
年の瀬が迫っていたこの時期、予約でびっしり埋まっているのは分かっていた事だったが、迷子のボーダーコリーを想うとやはり溜息が出た。
だが他のご宿泊予定のペット様の事を考えれば、健康状態やワクチン接種等の確認が取れない迷子のボーダーコリーをホテルで預かるわけにはいかない。
加えて、どのスタッフも担当ペット様のお世話予約が一杯で、人員的にも担当できる余裕がない。
もう一度溜息を吐いたところでNが電話に出た。

「お疲れ様です。無事にお世話が終わって帰社中だけど、どうかした?」
「お疲れ様です。あのね、急用なんだけど今電話してて平気?」
「買い物の頼みかなんか? お駄賃くれるなら頼まれてやってもいいけど」
「ごめん、ふざけてる場合じゃないんだ」
「迷子ペット?」
「そう。今さっきM動物病院から連絡があって……」

瞬時に察して声が低くなったNに事情を説明した。
いきついた返答は私と同じだったらしく、Nも一つ溜息を吐いた。

「あとどれくらいでお店に着く?」
「もう着く」

ほどなくして来店を告げるチャイムが鳴った。
急いだ模様で、Nは肩で息をしている。

「お疲れ様です!」

Yの出迎えを片手で答えたNは手洗いと消毒をしながら私に尋ねた。

「スケジュール的に無理があるんだろう?」
「そう。だからって放ってもおけない」
「とりあえずM動物病院に電話して、ボーダーコリーを保護してるTさんと直接話が可能か聞いてみて。保護した経緯や状況、今後どうするお気持ちでいるのかをヒアリングする必要があるし、実際にそのボーダーコリーにも会ってみなきゃ最善策の判断がつかないし」

今日はもう帰宅予定だったはずのNだが、そのつもりは微塵もないようだった。
Yはワンちゃんのペロペロ攻撃に至福の笑みを浮かべている。
根っからの動物想いのスタッフに恵まれている事にあらためて感謝を覚えながら、私はM動物病院に電話を入れた。

〈続く〉

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富山桃吉


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Yはゴクリと喉を鳴らしてから言った。

「迷子犬の件でご相談との事でした!」
「本当に!?」
「はい! 本当です!」

にわかには信じ難かった。
ライクの件を含めて大変お世話になっているM動物病院であったし、スタッフの方一人一人が親身になって頂いた記憶しかないからだ。
ライクが天に召された際にも供花を頂いた程の動物想いの院長。
弊社をご利用なさっている飼い主様の中にもM動物病院をかかりつけにしていらっしゃる方が多いのは、そういった人柄の賜物であろう。
そんなM動物病院がお預かりしている犬を逃がしてしまった……?
私は繰り返し聞いた。

「本当に迷子犬のご相談なの?」
「はい! 迷子犬をメビー・ラックで預かれるかとのご相談です!」
「そう……迷子犬をね……って、どういう事!?」
「はい! 先程、迷子犬を保護しているTさんという方からM動物病院に問い合わせがあったそうです!」
「そういう事かあ……」

早とちりした自分を恥じて一先ずホッとする。

「で、どんな犬だって?」
「はい! ボーダーコリーだそうです!」

私は弊社でのご利用履歴があるボーダーコリーを頭の中に思い並べた。
いずれの飼い主様も、弊社が迷子ペット様捜索を行っているのをご存じのはずなので、緊急事態があれば直ぐにご連絡を頂いているはずだ。
けれど、現時点でどのボーダーコリーの飼い主様からも迷子になったというご相談を承っていない。

「そのボーダーコリー、M動物病院がかかりつけなの?」
「いいえ! 違うようです! Tさんはペット飼育不可住宅に住まわれているそうで、ご自身ではペットを飼われていないそうです!」

なるほど。
そういった事情でボーダーコリーの預かり先を探しておられるのか……。
その後のYとの会話でわかった事がいくつかあった。
Tさんが首輪付きのボーダーコリーを保護したのは前日の夜。
冷たい雨が降る中トボトボと歩いていたボーダーコリーをかわいそうに思って、とにかく放っておけずに家の中へ連れて行ったらしい。
ケージやリードは別の動物病院に貸して頂いたそうだ。
そこではペットホテルもやっているはずだが、身元が明らかでない犬がどんな病気や感染症を患っているか分からない以上、診察と預かりはできないと断られたという。
止むを得ずフード類はTさんが急いで買い揃えたが、果たして困り果てた末、今日になってM動物病院に電話をよこしたそうだ。
役所関係にボーダーコリーを保護した旨はTさんが連絡済みだが、飼い主さんからの届け出は未だないという状況だった。
なぜ、一日経っても飼い主さんが迷子犬の届け出をしていないのか——
考えたくはないが、遺棄されてしまったのか――

≪ライク……≫

必然、私は店内に飾られているライクの遺影を見上げた。
迷子シニア犬だったライクとの出逢いや飼い主さん捜しの日々を思い出す。
微かな、けれども深いイタミが胸を裂く。
私は唇を強く結んだ。

〈続く〉

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富山桃吉


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謹賀新年

遅ればせながら、昨年の感謝と年始のご挨拶を申し上げます。

昨年度中にメビー・ラックをご利用頂いた皆様が本年度も健康で幸せな毎日を過ごせますよう、スタッフ一同祈念しております。

さて。

おかげさまをもちまして年末年始は超多忙なお世話の日々&悲喜こもごもな出来事で、ブログの更新がままならずでした。
ごめんなさい。

悲喜こもごもな出来事はまた別の機会でブログup致しますとして、超多忙な日々も今連休でようやく落ち着きを取り戻しましたので、ブログを再開致します。

毎度のブログ更新を楽しみにして頂いている方々、本年もどうぞよろしくお願い致します。

さてさて。

本年度初回のブログは、当方にご予約注文頂いた『おせち』についてです。 クリスマスケーキ同様、『おせち』をご購入頂いた飼い主様方から嬉しいご報告がございました!

いずれのペット様も「ガツガツ・ムシャムシャ・ペロリン」と完食し、おかわりをねだる有様だったとの事! 皆様から送って頂いた素敵なお写真を眺めては、いちいちにんまり顔のスタッフ一同でした。

傍から見れば、実に怪しい集団と化していた事でしょう。

 

ではでは。
送って頂いたお写真の一部をご紹介させて頂きます♪

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それでは。

本年も引き続き、安心・安全な食材で真心込めて作る『手作り食・手作りおやつ』&『アニバーサリーケーキ』をお届けし、ペット様のクオリティ・オブ・ライフのパートナーとしてお手伝いさせて頂く所存ですので、どうぞよろしくお願い致します。

Much peace, love and joy to you all in 2016.
Here’s to the New Year! Cheers!


あなた様とあなた様の大切な存在が 今年も平和と健康と幸福で満たされますように

富山桃吉 代表岡村 メビー・ラックスタッフ一同


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