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2017年10月

私が祈るまでもなく、キジ白猫様はあっさりと手作り食を口にした。
贔屓目かもしれないが、満足そうな表情に見える。

よし!

私はすかさず、持っていた手作り食を一握り手に取った。
そして、キジ白猫様を招くように手を伸ばし、やさしく声をかける。

「ほら、まだあるよ。食べな」

キジ白猫様が気づいて、私に近寄ってきた。

手作り食を手に持ったまま与えてみるか……。
はたまた、手作り食を地面に置いて、私自身が離れるべきか……。

事ここに至って、私は逡巡した。

それを意に介さず、キジ白猫様は、どんどんと距離を縮めてきた。
ならば、試してみる価値はありそうだ。
私は、手作り食を手に持ったまま与えてみる決断をした。
心のうちで、キジ白猫様への想いを念じる。

”大丈夫。怖くないよ。今さっき食べたものと同じものだから、よかったら食べてみて”

それが通じたかどうかは定かではない。
だが、キジ白猫様は事実、私の想い通りに、手の平から手作り食を食べてくれた。
手の平に、キジ白猫様のざらざらした舌の感触が伝わる。
やがて、余すことなく手作り食を完食したキジ白猫様が、私を見上げてきた。

”美味い。美味い。もっと食べたい!”

私には、キジ白猫様がそういっているように思えたので、その要求に応じることにした。

”ちょっとまってね。今、用意するから”
”早く! 早く! お腹がペコペコだ!”

キジ白猫様は大胆にも、地面についていた私の膝に、前足を乗っけてきた。

”……分かったよ。ほら”

再び手に取った手作り食に、キジ白猫様はがっついた。

この様子なら、いけるかもしれない!

私は手作り食を持っていない方の手で、キジ白猫様の横っ腹辺りをゆっくりと撫でてみた。
抵抗はない。
手作り食を食べるのに夢中と見える。

これなら、もしかして……。

満足気なキジ白猫様は、ゴロゴロと喉を鳴らしている。
手の平の手作り食は、もうほとんど残っていない。

こうなったら、今しかない!

キジ白猫様に私が抱く機微を悟られないためには、迷いを捨てるべきである。
そう判断した私は、キジ白猫様の保護を決行することにした。

先ずは、キジ白猫様を撫でる手を徐々に頭に近づけ、耳の下を指で掻いてみる。
大丈夫そうだ。
警戒はしていない。

つぎに、その手を、キジ白猫様の胸辺りに滑らせてみる。
これも大丈夫そうだ。
嫌がる素振りをしない。

手作り食はすでに完食したものの、キジ白猫様は私の手の平をペロペロと舐め続けている。

いよいよだ!

私はついに腕を回し、キジ白猫様を抱きかかえようと試みた。

〈続く〉

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富山桃吉

”ごめんね。ぜんぶを、キミにあげるわけにはいかないんだ”

私の手元に残っている手作り食には、限りがある。
いざ、白猫様や二匹のキジ白猫様たちを保護する際に取っておきたかったその分を差し引いて考えると、茶色猫様にあげることができる量は、あと二口くらいだろう。
茶色猫様にそう告げて、二口分の手作り食を、私は手に取った。

”ほら。これで最後だよ。ゆっくり味わって食べな”

とはいったものの、この子にかかわらず、猫様がゆっくりと味わって食事をすることなどない。
目の前にエサがあれば、無心で食らいつく。
とりわけ野良猫様に至っては、それが普通である。
茶色猫様は誰かに飼われているとはいえ、こうして外で過ごす時間があるわけだから、感覚的には野良猫様のそれに近いのだろう。
手作り食を手から離すと、あっという間に平らげてしまった。
食後に口周りをぺろりとすると、もう一度、茶色猫様が鳴いた。

”さっきもいったけど、残念ながら、おかわりはないよ”

私の言葉が通じて諦めたのか不貞腐れたのか、茶色猫様はぷいっとそっぽを向いた。

”いや……そこまで、機嫌を損ねないでほしいんだけどな。残りの手作り食はね、ほかの子たち用に残しておかなきゃいけないんだ”

茶色猫様は私に目を合わせることなく、そっぽを凝視したまま、また鳴いた。
その姿があまりに真剣味を帯びていたので、茶色猫様の視線の先が気になった私は、それを辿って目を動かした。

そこには、私が保護しようとしているキジ白猫様のうちの一匹がいた。

「あっ……」

驚きのあまりに短く発した私とほとんど同時に、茶色猫様が鳴いた。
私は目を見開きながら、茶色猫様に聞いた。

”ひょっとして、連れて来てくれたの!?”

茶色猫様の尻尾の先が、ピンと揺れた。
間髪入れずに、私は茶色猫様にいった。

”ありがとう! あっちの方にも、同じものが置いてあるから食べていいよ”

私が指さしたのは、手作り食を一定間隔に置いた、べつの場所である。
そこに向けて、茶色猫様は歩いて行った。
それを横目で確認後、私は一口分の手作り食を手に取り、キジ白猫様に語りかけた。

”さっきの子に、教えてもらったでしょう? これ、美味しいから食べてみなよ”

握っていた手作り食を自分の足元に置いて、私は中腰で後退りした。
そのまま十歩目くらいで止まり、しゃがみ込む。
すると、キジ白猫様は鼻をクンクンしながら、手作り食に近寄って行く。

よおし……そのまま、そのまま……。

キジ白猫様が手作り食を口にしてくれるのを、私は強く祈った。

〈続く〉

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富山桃吉

前回ブログ『理想とは…… 5』で、一般家庭で飼われているペット様の場合の虐待に該当する可能性がある例を書いたが、ペットショップやブリーダーなどの繁殖業者で売られているペット様の場合は、どうかというと。
それらに加えて以下が見受けられる際が、虐待に該当する可能性がある例だ。

・狭いスペース(排泄物とエサが混在した状態のケージ内も含む)に、ペット様が入れられっぱなしである
・狭いスペースにもかかわらず、過密状態で複数のペット様が飼育されている
・ペット様が過ごすスペースの掃除が行き届いておらず、排泄物の跡が残っていて、建物内及びケージ付近に悪臭がする
・温度や湿度など、ペット様に適していない環境で飼育されている
・成長段階に見合った量と回数のエサを与えていない
・ペット様の身体が汚れっぱなしである
・店内などの販売スペースに大音量の音楽が流れていたり、過度の照明にさらされ続けていたりして、ペット様が落ち着いて休息をとれない
・ペット様が体調不良や不健康な状態にもかかわらず、客に触れ合わせたり、散歩体験などをさせたりする
・出産後にもかかわらず、十分な期間(子が離乳し母体が回復するまでの間)を経ずに、また繁殖させる

”環境省自然環境局 総務課 動物愛護管理室”が定める動物愛護管理法の概要の中に、”飼い主の方およびこれからペットを飼う方へ”という項目がある。
そこには、

飼い主の方やこれからペットを飼う方へ
動物を飼うことは、動物の命を預かることです。飼い主は、動物が健康で快適に暮らせるようにするとともに、社会や近隣に迷惑を及ぼさないようにする責任があります。
人と動物が共に生きていける社会の実現には、飼い主のモラルとマナーが必要です。

飼い主の方へ
守ってほしい5か条
1.動物の習性等を正しく理解し、最後まで責任をもって飼いましょう
飼い始める前から正しい飼い方などの知識を持ち、飼い始めたら、動物の種類に応じた適切な飼い方をして健康・安全に気を配り、最後まで責任をもって飼いましょう。
2.人に危害を加えたり、近隣に迷惑をかけることのないようにしましょう
糞尿や毛、羽毛などで近隣の生活環境を悪化させたり、公共の場所を汚さないようにしましょう。また、動物の種類に応じてしつけや訓練をして、人に危害を加えたり、鳴き声などで近隣に迷惑をかけることのないようにしましょう。
3.むやみに繁殖させないようにしましょう
動物にかけられる手間、時間、空間には限りがあります。きちんと管理できる数を超えないようにしましょう。また、生まれる命に責任が持てないのであれば、不妊去勢手術などの繁殖制限措置を行いましょう。
4.動物による感染症の知識を持ちましょう
動物と人の双方に感染する病気(人と動物の共通感染症)について、正しい知識を持ち、自分や他の人への感染を防ぎましょう。
5.盗難や迷子を防ぐため、所有者を明らかにしましょう
飼っている動物が自分のものであることを示す、マイクロチップ、名札、脚環などの標識をつけましょう。

と書かれている。
これもまた”理想”の一つであるといえる。

だが、上記さえ守っていれば完璧な”理想”であるわけではない、と私は思う。
上記は、ペット様と暮らす上で必要な最低限の知識や心構えに過ぎないし、ペット様と私たち人間がより良く暮らしていける環境づくりの”理想”を追いかけ続けるべきだ。

最後にもう一度書いておく。

デジタル大辞泉の解説を引用すれば、”理想”とは本来、

り‐そう〔‐サウ〕【理想】

1 人が心に描き求め続ける、それ以上望むところのない完全なもの。そうあってほしいと思う最高の状態。「理想を高く掲げる」⇔現実。
2 理性によって考えうる最も完全な状態。また、実現したいと願う最善の目標あるいは状態。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

とある。

ペット様の未来にさらなる幸あれ――

〈了〉

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富山桃吉

私はしゃがんだ姿勢から立ち上がり、手作り食を置いた、つぎの場所に茶色猫様を誘導した。
茶色猫様は私の足に身体をすりつけながらついてきた。

”どこ? どこ? どれ? どれ? もっと食べたい!”

随分、人懐こい。
きっと、飼い主様の愛情をたっぷりもらいながら暮らしているのだろう。

”キミの家はあっちなの?”

広がる草むらの先に建つフェンスの向こう側を指さしながら私が聞くと、茶色猫様は尻尾の先をピンと揺らした。

”こっちには、よく来るのかな?”

私の質問に、またもや、茶色猫様は尻尾の先をピンと揺らす。

”さっき食べたものは不味かった?”

今度の質問には、尻尾は無反応だった。
それならばと、もう一つ質問を重ねてみた。

”草むらの中には、キミだけしかいなかった?”

尻尾は動かない。
ひょっとしたら、草むらの中で白猫様なり二匹のキジ白様たちを見かけたのかもしれなかった。
それにしたって、草むらの中に立ち入れない以上、この目で確認する術はない。

ほどなくして、手作り食を置いた場所に着いた。
私は屈み、手作り食を示しながら、ダメもとで茶色猫様にお願いした。

”もし、ほかの子に会ったら伝えてほしいんだ。これ美味しい、よって”

茶色猫様は尻尾の先をピンと揺らし、手作り食に鼻を寄せて嗅ぐと、器用に舌ですくいあげて食した。
食後は口周りをぺろりとして、再び草むらの中へと入って行った。
その後ろ姿に、私は告げた。

”いくら美味しいからって、キミ自身は、捕獲器の中のエサにつられて入らないようにね!”

私の忠告が茶色猫様に通じたかどうかは、神のみぞ知る。
捕獲器に入るのを確実に防ぐには、茶色猫様をこの場で捕まえるしかないだろう。
ただ、いくら人懐こいからといって、それを強引に行うわけにはいかない。
三匹の保護という目的があるからといって、茶色猫様には自由に行動する権利があるわけだし、それを奪う権利が私にあるとは思わないからだ。

茶色猫様が食した手作り食の残骸が地面に残っていないことを確認してから、私は来た道を戻ることにした。
草むら沿いの監視を再開しようと歩き出す。
すると、視線の先、喫煙所付近の草むらから、茶色猫様が再び現れた。
茶色猫様が、一番初めに手作り食を食べていた場所である。

”そこのはもう、さっきキミが食べたじゃん”

この手作り食はそんなに美味いのか、と思わず笑みがこぼれた私を見上げ、茶色猫様が鳴いた。

”分かったよ。もっと食べたいんだろ?”

茶色猫様は、もう一度鳴いた。

〈続く〉

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富山桃吉

過去ブログ『理想とは…… 4』で書いたように、ペット様を含む動物への虐待行為を行った者は、懲役や罰金に処せられる。
それでも、だ。
痛恨の極みながら、動物虐待を行う不届き者は後を絶たない。

そのような卑怯で残忍な輩から、動物たちをまもるにはどうしたらいいか――
所謂”アニマルポリス”のような専門機関が発足されて、さらなる監視を強化する必要があるだろうが、私たち一般人としても、動物への虐待が疑われる場合に見て見ぬふりをしないことが重要だ。
目撃した日時を含む虐待状況などを、速やかに警察へ通報すべきである。

虐待はなにも、殴る・蹴る・熱湯をかける・火をつけるなど、動物の身体に外傷を与える暴力行為だけを指しているわけではない。
心理的抑圧・恐怖を生じさせるなどもさることながら、動物虐待の定義(動物愛護法44条2)について環境省が通知しているように、放置(ネグレクト)も含まれる。
要するに、適切な飼育環境を用意しなかったり、健康管理をしないで動物を放置することをいうのだが、たとえば、それはどういうことかというと。
一般家庭で飼われているペット様の場合、以下が虐待に該当する可能性がある例だ。

・エサの量が不充分で、ペット様の栄養不良が見て取れる(たとえば、骨が浮き上がって見えるほど痩せているなど)
・エサを数日間入れ替えない(たとえば、腐敗しているなど)で、置きっぱなしになっている
・ペット様が望む時に、いつでも新鮮な水を飲めない環境下である
・ペット様のエサや水が入った容器の洗浄がされておらず、汚れっぱなしである
・ペット様の爪の手入れがされておらず、異常に伸びたままである
・ペット様の被毛の手入れがされておらず、異常なほどの毛玉に覆われている
・ペット様を散歩に連れて行かない
・ペット様を長時間留守番させることが多く、人間都合(『うちの子は留守番ができるから大丈夫』などの思い込みや決めつけを含む)でその対策を講じない(べつの人にお世話を頼むなど)
・リードや鎖で繋ぎっぱなし、または狭いケージなどに入れっぱなしで、ペット様の自由な行動を制限している
・排泄物の処理を怠り、ペット様の周りが糞尿まみれで悪臭がする
・暑さ寒さ、風雨や雪などの天候から身を守れない環境下でペット様が飼育されている
・ペット様がケガや病気を患っているにもかかわらず、獣医師による適切な治療を受けさせない
・ペット様の体格に合わないきつい首輪やハーネス、短すぎるリードなどを装着させている
・しつけや訓練と称し、ペット様に暴力を振るったり、怒鳴りつけたりする

〈続く〉

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富山桃吉

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