過去ブログ『決して他人事ではない 上』で取り上げた件は、”飛び出してきた犬を避けようとして転び、けがを負った”という損害賠償請求の訴訟であるが――
このような状況が非日常的だと、私は感じない。
というのも、これに類似した場面を実際に何度も目撃したことがあるし、自らも被害者として体験しているからである。
今回、損害賠償請求の訴訟を起こした男性会社員は、ランニング中に、前方から飛び出してきたミニチュアダックスフントを避けようとして転倒したという。
ということは、それなりのスピードが出ていたことだろう。
また。
飛び出してきたミニチュアダックスフントの側も、それなりのスピードで走っていたと予想される。
双方がそのような状況下にあっては、怪我の程度が相応なものになるであろうことは想像に難くない。
ところで。
類似した場面に遭遇して、あわやの危険を感じるのは、なにもランニング中だけに限らない。
歩いている最中であっても、道の角から急に飛び出して来られれば肝を冷やす。
その相手が犬様ではなく、自動車や自転車の場合もあるだろう。
それぞれが自分のことだけを考えてスピードを出しているので、とりわけ、通勤・通学などが重なる朝の時間帯は危険極まりない。
さて。
今回の事故は、損害賠償請求の訴訟にまで発展してしまったわけだが、原因はどこにあったのか。
それは一目瞭然。
判決内容で言い渡されている通り、飼い主様がミニチュアダックスフントを放してしまったことに原因があり、その過失は重い。
リードを付けて散歩していたミニチュアダックスフントが、なぜ、突然に走り出したのか――
飼い主様は、なぜ、リードから手を離してしまったのか――
記事中の文言だけでは詳細が定かではないが、どんな言い訳を並べようとも、飼い主様の責任が問われる。
裁判官が判決で述べているように、動物は時に予想できない行動をする。
飼い主様には、それを含めた保護責任がある。
だからこそ、犬様の散歩中には、必ずリードを付けなければならない。
そういった義務を怠る飼い主様に共通していること――
それは、自分勝手な思い込みや油断に溺れている点だ。
他者への配慮や親切心などは持ち合わせず、常に自分本位の考え方を押し通すことしかできない点も共通している。
犬様のお散歩友だちと称して集まる飼い主様たちの集団においては、それらの悪しき共通点がより増幅するので怖ろしい限りだ。
とにもかくにも、だ。
当ブログ読者、とりわけ犬様と暮らしている飼い主様方には、件の事故や判決に関し、”決して他人事ではない”と考えて頂ければと思う。
他者に怪我や迷惑をかけないためにも、ご自分と暮らす犬様のためにも、飼い主様ご自身が常日頃から高い意識を持ち、義務を怠らないようにお気をつけ願う。
あなた様とあなた様の大切な存在が
今も明日もLucky Lifeを送れますように
富山桃吉
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