ネジが回らない理由

昨日の続きで非常ベルを分解してみよう。

今日はモーターの隣にある、このネジを外してみる。

 

……

…………

……………………

……固い。

ものすご～く固い。

汗だくになりながら格闘するが、ビクともしない。

 

仕方ない、こんな時は電動ドライバーだ！！

……

…………

……………………

……モーターが負けた。

電動ドライバーがピクリとも動かない。

ダメだこりゃ。

今度誰かにインパクトドライバーを借りよう。

 

さて、そんな感じで今日は完敗した訳だが、

実はこの固いネジにはれっきとした理由がある。

 

実はネジというのは、

温度による部材の伸縮や、使用時の振動などによって

時間が経てば立つほど緩んでしまうことがある。

 

なので、工業製品は

「このネジを締める時は○○以上の力で締める」

というように、それぞれ独自の基準を持っているのだ。

それだけではない。

耐久評価や温度環境評価、加振試験などを通して、

ネジに緩みが出ないかなどの評価も行われている。

何気なくそこに打たれているネジでも、

そんな風にして、

たくさんの計算や評価の結果としてそこに存在しているのである。

 

非常を知らせてくれる非常ベル。

いざという時にネジが緩んでいて、上手く作動しないのでは話にならない。

これだけ固いのには、きちんと理由があるのだ。

 

……しかし、ちょっと頑張りすぎたようで、さっきから手がダルイ。

 

（551文字）

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