fc98381f.bmp 岡田武史からサッカーの日本代表が発表された。予備代表としてリストアップされたメンバーは選ばれた23人にけが人などが出た場合、試合開始24時間前まで入れ替えることができるが、よほどのことがない限りこのメンバーで行くことになる。発表以降、日本中のサッカー通やサッカーファンの圧倒的多数が強い非難の声を挙げた。通常、サッカーファンは誰しも「なんちゃって代表監督」。評論家顔負けの持論をぶつのが通例であるが、しかし、これほど広範にあちこちから強い批判が巻き起こった人選は珍しい。

 今回のメンバーについて、GKの選出については、川口が骨折あけで今季の公式戦も戦っていないが、実際上は起用されるチャンスがほとんどゼロの第三GKとして帯同し、選手をまとめ鼓舞する役割を期待したのは間違いとは言えない。問題はフィールダー20人。

 前田遼一(磐田)、渡邉千真(横浜F)、小笠原満男(鹿島)が入っていないことが理解できない。前田(昨季得点王)と渡邉(昨季新人王)は今季も絶好調。共に得点王ランキングで7点を獲ってケネディやマルキーニョスと首位争いをしている。二人ともまだ若く、183cm、181cmと長身で俊足。空中戦にも強く、左右どちらの足も使えて応用性の高いストライカー。なぜ、得点が両者より遙かに少なく今季不調の大久保、玉田らを入れながら両者を外したのか、さっぱりわからない。岡崎も小野伸二(清水)が優れた中盤を作ってくれている恩恵から首位争いをするチームという勢いもあり得点は取っているが、下位チームながら奮闘している前田や渡邉よりずっと少ない。岡崎は背が低く、ボール扱いがあまり優れず、本人も認めるように足が遅い。ただ、運動量とがむしゃらなプレー態度は岡田監督好みのようでずっと起用されている。

 長身のスピードFW矢野は元々はサイドバックだったこともあり、FW・DF兼任で選んだならばわかるがそうではない。岡田のお気に入りSBは長友、内田、駒野。岩政、闘莉王、中澤の3人のうち誰か一人でも現地で累積警告などで出場禁止になったりした場合、長身の守備力が高い予備DFがだれもいない。オランダをよく知る長身の吉田麻也(オランダVVVF)などを入れるべきではなかったかと思う。エトーやベントナー、ロッベン、スナイデル、ファンペルシーのような超攻撃能力を持った相手を考えると、運動量やキックの精度に優れる反面、高さや守備力に難がある長友、内田、駒野では抑えられないと思う。中澤、闘莉王、岩政、長谷部の4人でバックを組むのが良いのではないか。要するに予選は1勝2分の2位通過で良いのであり1つも負けてはいけない。日本が負けてはいけないということは予選3試合で1点も取られてはいけないということと同じことであるから攻撃力に目をつむっても鉄壁の守備DFを並べるしかないはずではなかろうか。

 守備的なボランチとしてもっとも優れた守備力を発揮するのは、昨季のJリーグMVP、小笠原である。相手の強さを考えると、稲本と2枚並べた堅守のボランチが必要だと思われるが、なぜ、MVP選手が今季も好調であるのに選ばれないのか、これもわからない。彼は気持ちの強さも群を抜いて強い選手で経験も豊富である。

 今夜、NHKのサンデースポーツに長谷部、岡崎、長友の3人が生出演していたが、3人の受け答えは張り詰めた緊張感と強い意思が感じられない。特に何とか許容範囲だった長谷部はともかくとして、岡崎と長友はふざけているとしか思えなかった。ワールドカップは他の全ての大会と比較して段違いのプレッシャーがかかる特別の大会。あれでは出る前から資格なしと言われてもしかたない。長友は世界屈指の運動量があるが、背の高さ、瞬発力、足技、守備力、パワー、ワールドカップ経験などその他の面に大きな問題がある。25cm身長が高いデンマーク、ベントナーを守備にミスが多い彼が抑えられるかどうか。

 また、元監督トルシエも言うように、小野伸二(清水)は入れるべきではないか。彼は今季絶好調。清水を首位争いに牽引している。まだ30歳。瞬発力とスタミナ面で問題が残るとされるが、人格的にも優れチームのまとめ役としてはうってつけである上に、後半途中から投入する切り札としてはこれ以上の選手はいない。

 日本代表はFWは少なめで問題ない。元々1トップになる可能性が高い上に、本田、松井の両名はトップとしてもコンバートできる。闘莉王がいつもするするとオーバーラップして(しまう)いること、慢性的に退場処分を食らうことを考えれば、信頼できる安定DFの補強に使わなければどうにもならない。大久保、玉田、岡崎、今野と阿部のどちらか一人、駒野、矢野を落としてでも今季好調なこれらのメンバーを入れてもらいたかったと思う。

 ジーコジャパンも大会が終わって辞任が決まってからいきなりあれこれ言い始める人間が多かったが、予選が終わってからあれこれ言うのは正当ではない。日本代表は3敗か1分2敗で終わり、帰国後の岡田監督は針のむしろに座ると予想。