f31c1858.jpg テレビ朝日 会長の早河洋(中央大・法卒)、社長の吉田慎一(東大法、ハーバード大ケネディスクール卒、朝日新聞社を経て現職。)

 テレビ朝日が作ったスクープ映像の投稿サイト、「みんながカメラマン」の利用規約があまりに一方的でひどい内容だということで非難を浴びている。8月11日に開始したが、批判を浴びて現在改訂中。


 視聴者がスクープ映像を投稿するサイトとして貴重な映像を集める目的だった。スマートホンや携帯電話、デジタルカメラなどによって、視聴者が事故や天災などの決定的な瞬間を画像や動画で撮影してSNSに投稿し、テレビ局がそれらを後追いで使用するという仕組み。



 スクープ映像投稿サイト「みんながカメラマン」開始


 11日から始まったテレビ朝日の映像投稿サイト「みんながカメラマン」は、「テレ朝ニュース」のホームページからアクセスできます。みんながカメラマンをクリックすると、スマートフォンなどで撮影した映像を簡単に送ることができます。事件や事故の様子、ゲリラ豪雨や竜巻などの気象現象、また、思わぬハプニングなどの動画や写真をぜひお寄せ下さい。



 というふれこみだった。最初から自社運営のサイトに投稿してもらい、簡単に豊富なコンテンツを集める手段として作られた。


 
 問題はその投稿に関する規約。強い非難があるのは4から8まで。


4.テレビ朝日は投稿データを、地域・期間・回数・利用目的・利用方法(放送、モバイルを含むインターネット配信、出版、ビデオグラム化、その他現存し、または将来開発されるあらゆる媒体による利用)・利用態様を問わず、自由に利用し、またテレビ朝日が指定する第三者に利用させることができるものとします。当該利用にかかる対価は無償とします。




 これは、要するに、投稿されたデータをいつどのように使おうとテレビ朝日の自由で、テレビ朝日が第三者に利用させることもできるという内容。対価は一切投稿者には支払われない。



5.テレビ朝日(テレビ朝日指定の第三者を含みます)は、前項記載の利用のために、投稿データを自由に編集・改変することができるものとします。投稿者はいかなる場合も、投稿者の有する著作者人格権を行使しません。




 また、投稿データを無償で自由に使えるだけでなく、データ自体も自由に編集、改変できる上に著作権者が変更されても投稿者の「著作者人格権」をも行使しないことに同意ということになっている。「著作者人格権」では2014年5月、ユニクロのTシャツ自作プラン「UTme!」での規約と同じ。Tシャツのデザインの著作者人格権を行使しないことを求めて大きな非難を浴びて炎上し、1日で「著作権はユーザーに帰属する」と規約を変更することになった。

 

6.投稿データの採用不採用、投稿データを第4項に定める範囲で利用するか否か、投稿データの利用時期、期間および利用方法等の投稿データの利用にかかる詳細は、すべてテレビ朝日が任意に決めることができるものとし、投稿者は一切の異議を申し出ないものとします。なお、投稿データの採否に関する個別のお問い合わせには、回答できません。




 加えて、投稿データをどのように利用するかはテレビ朝日が任意で決定でき、それに対して投稿者は一切の異議申立てができない。それらの個別の問い合わせにも応じないとしている。



7.テレビ朝日は、投稿データの利用に関して投稿者に何らかの損害が生じた場合でも、一切の責任を負いません。また投稿者は、投稿データの利用に関して第三者からテレビ朝日に何らかの異議・請求等があった場合、テレビ朝日からの要求に従い、投稿者の責任と費用において解決します。また、投稿データの利用が第三者の権利を侵害したとして、テレビ朝日が損害を被った場合は、これを賠償します。

8.投稿者が、本規約の一の条項に違反した場合、テレビ朝日は投稿者による本サイトの利用を停止することができるものとします。また、これにより、テレビ朝日に生じた損害は、すべて投稿者が賠償するものとし、テレビ朝日は一切の責任を負わないものとします。




 この7,8は極めて問題な内容で、投稿データをテレビ朝日が自由に改変して好きなように使用し、著作者人格権まで放棄させているが、それにも関わらず、投稿者に損害が発生しても責任を負わないとし、第三者からテレビ朝日に意義や請求があった場合は投稿者が自らの責任と費用によって解決しなければならず、テレビ朝日が被った損害についても全て投稿者が賠償するという内容。


 
 投稿者はスクープ映像にまつわる全権利を放棄して無償で差し出した上、問題が起きれば全ての損害を賠償しなければならないということになる。事件や事故の様子、ゲリラ豪雨や竜巻などの気象現象、思わぬハプニングなどのスクープ映像ということになれば、他人のプライバシーなど権利上の問題が含まれる映像が映り込む可能性がある。このような規約を公然と押しつけるテレビ朝日には、社内の法的なガバナンスが成立していない上、放送の公共性を担う資格もない。


 
現在鋭意「みんながカメラマン」の利用規約を改訂中です。



 としているが、どのような内容になるのか。

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