DSC07253 稀に特別措置法、「特措法」が成立することがある。自・社・さ連立政権の村山内閣時代に、沖縄県の大田知事が代理署名を拒否して大荒れになった時にも特措法が急ごしらえで成立して収用された。

 本日、コロナVに関連して様々な緊急措置を実行できる特措法が衆院を通過、明日、参院で成立する。最大野党の立憲民主党が賛成に回ったために審議が進み、自公の他、維新、国民民主と合わせての特措法成立となる。共産党や社民党、れいわは反対に。ただ、山尾議員、寺田議員、阿部議員、福島議員らがこうした立法過程に強い疑義を持ち、特に山尾議員は一人、反対の立場をとった。阿部議員は採決を欠席。

 日頃から誠実な政権運営をしてきた与党であれば別として、初めから今に至るまで虚偽で埋め尽くされた安倍政権に「緊急事態宣言」と強権的な諸々の処分、権利制約を可能ならしめる強大な権限を持たせる今回の法案には大きな問題がある。盟友である甘利明・UR汚職事件、共謀罪法案など、総理、時の政権へ余すところなく「忖度」役を務めて裏方の立ち回りを行った検察官、黒川弘務検事長を最高検の検事総長へ出世させる「法解釈の変更」を、何の行政文書もなしに「口頭での決済」で強引にやったと説明する内閣が、緊急対応が必要なコロナV対策だけは、民主党時代にできた法律ではなく「解釈と適用」が難しいので敢えて自分たちの新法を作って対応したいと説明する。このような幼稚な説明に信用に値する理はない。

 立憲民主党の幹部たちは少数野党の今、法案をひっくり返せないということで賛成に回った。しかし、そのような「弁解」がなされるならば、何の法案についても同じであって、国権の最高機関であり、唯一の立法機関である国会の働きとは、徹底的に審議しつくすことそのものにある。反対なものには反対と立場を貫くことが野党の役割であって、全てが与野党相乗りの体制翼賛になったら民主主義の意味はない。

 今回、「妥協」で合意された内容である政府による「事後報告」であるが、事前承認と事後報告は天と地ほど内容や効果が異なる。政府が当該法案に明記された権力を「合法的」に行使して強引に何もかも行い終わった後に国会に「事後報告」されても何の意味もない。