6d312e8e.JPG 島根県。竹下登のお膝元であり、公共事業削減などどこ吹く風で今もなお日本一、公共事業が潤沢に注ぎ込まれる自治体として有名である。

 この島根では、原発を建設する地元自治体に匿名で異様に多額の寄付が続いている。例えば、中国電力の島根原発がある鹿島町では、例年のごとく今年も8億7000万円の匿名の寄付が寄せられた。2001年度から昨年度までで合計するとなんと26億円が匿名寄付である。おそらく寄付しているのは中国電力だろうと見られているが、匿名なのでわからない。

 どう考えても札束で頬をひっぱたいて強引に原発を押し込もうとしている卑劣な手段としか言いようがない。26億円もの大金が寄付されるというのは通常の善意によるものとは絶対に考えられないことである。鹿島町は災害に見舞われたわけではないのだから。

 「島根原発増設反対運動」の芦原康江代表がいうように原発問題を金で解決しようとするみえみえの作戦といわなければならない。

 寄付の金は毎年、町議会に補正予算案として計上されている。鹿島町の隣、島根町にも2000年度から昨年度までに合計で12億円の匿名寄付があった。この6月には、火力発電所の着工が延期になった三隅町にも4億5000万円の寄付があった。

 つまり、こうした数十億円に達する「寄付」を行ってもなおあまりある巨額の利益が転がり込むのが電力業界ということである。数千億円にも達する原発の建設、公共事業としてこれほどあからさまに食い物にされている領域は他に例を見ない。諫早の干拓ですらまだ小さく見える。土建国家日本と親方日の丸電力業界が抱える病巣はあまりにも深い。原発の地元自治体に合計26億円が匿名寄付。どうしてこれを正常といえようか。
 
島根原子力発電所の基礎データ 
所在地   島根県八束郡鹿島町
1号機=46.0万キロワット、BWR  1974年3月運転開始
2号機=82.0万キロワット、BWR  1989年2月運転開始

西日本で初めて運転を開始した1号機。日立製作所との共同研究で建設。国産第1号の原子力発電所である。1号機建設日本の原子力産業の先駆けとなった。

中国電力の発電電力量
2002年度発電電力量(自他社合計)は635億キロワット/時。うち原子力発電が17%。その他は火力(LNG、石炭、石油)が77%、水力が6%。