小椋桂

小椋佳 未熟の晩鐘

34af9820.jpg 小椋佳が、9年ぶりにオリジナルアルバムを出したのがこの8月。タイトルは「未熟の晩鐘」。東芝EMIから3000円で売られている。

 それを記念して、今年、ずっと継続して全国を回るツアーのコンサートが行われている。東京では、来年1月7,8日とNHKホールでコンサートが行われる。このアルバムとコンサートについて、小椋自身の記したメッセージがたいへん印象的だったのでご紹介したく思う。
 

 年齢なりに紛れも無く心に響き始めた晩鐘の遠音を聴きながら、それでも悟りを弁ずるには未熟なることを老いの達観を語るには未だその期熟さずと意識することを、むしろ是としつつ、同時に様々に心に生起する想いを、それが年齢不相応の戸惑いであれ揺らぎであれ、あるいは無邪気な悦びであれ、いずれも現今の命の営みとして愛しみ歌化する試みなのだと言えましょうか。


 最新号の「週刊朝日」に小椋佳が息子の琵琶奏者・琵琶製作者である神田さんと親子対談している様子が記事になっている。意外な一面もうかがい知れる上に、なかなか面白いやり取りであった。興味がある方はご一読に値すると思う。

未熟の晩鐘
もうと言い、まだと思う
真夜中のキャッチボール
自由と孤独
岩 漿(マグマ)
美味しい時間
あなたが発つ日に
想い初めさえしなければ 『閑吟集』に依る恋歌合わせ
出来るなら
記 憶
山 河
落日、燃え
船 旅

「遠い夜景に」

 この曲は、私が尊敬する小椋佳さんがテレビ東京の23時からのニュース、WBSのために作詞・作曲した曲である。私が気に入っている曲の一つ。彼の曲には透明感があるのが好きである。

 東芝EMIから発売。 
「小椋佳:遠い夜景に CDナンバー:GECN−5001」
 
一 戯れて 語り合おうか
  出来れば嘘で 飾らぬままに
  互いの心 暖炉の炎 揺らめくままに

  静かに 煌くと見せて   
  街は 夜も 瞬きの間に
  動き 流れ 移り 変わる
  闇が 矛盾を 押し付ける
  軽やかな フットワークと
  大地 踏みしめる脚と

二 指と指 結び合おうか
  確かなものを 弄るように
  別れの兆し 嵐の予感 打ち消すように

三 肌ならず 重ね合おうか
  見えない愛の 奇跡信じて
  夜のキャンバス 二人の絵筆 絆描いて

  静かに 煌くと見せて
  街は 夜も 瞬きの間に
  動き 流れ 移り 変わる
  闇が 矛盾を 押し付ける
  軽やかな フットワークと
  大地 踏みしめる脚と

  気遅れ 躊躇いを見せて
  愛は 夜の ビルの谷間に
  その身 潜め 時に 祈る
  闇に 胎児を 抱え込む
  老木 芽吹きの夢か
  小鳥 巣立ちの孤独か

美しく生きている 小椋佳さんに憧れる

57ba1dd3.JPG 以前、私のお気に入りの番組、NHKのETVスペシャルで90分間、「美しく生きたい〜小椋佳・還暦からの出発」が放映された。この時の小椋さんの言葉が忘れられない。

「美しく生きたい」と。最近、めったに聞かない良い言葉では無かろうか。

 小椋さんの息子さん、次男の宏司さんは私よりも1つ年下。1973年生まれである。小椋さんの本名が神田紘爾なので、発音は親子で全く同じということになる。とてもかわいがっていらした。

 ところが不幸が襲う。14歳の時、原因不明の脳梗塞に。しばらくは声が出なかったという。入院していたベッドに両親が見舞うもなかなか好転の兆しが見えない。そんな中、小椋さんが自分の歌を何気なしに歌うと彼の口からその歌が自然と出てきたという。
 
 脳梗塞になった人にしばしばあることだが、論理野と感覚野は右左逆なので、脳細胞の反対側で正常に機能するらしい。言葉は話せなくても覚えている歌は歌えるのである。私が介護していた老婆もそうだった。

 この時の小椋さんの喜びは相当のものだったらしく、「歌をやっていて本当に良かった。」と思ったそうだ。黒田アナももらい泣きしていた。
 
 その後、なかなか授業に付いていけず高校を自主退学。そんな時に琵琶と出会い、小椋親子は2人で琵琶をやり始める。宏司さんは9年近く石田琵琶店の坂戸工房に行き、2003年その工房を卒業。今は独立している。素晴らしい!http://www.gfe.co.jp/ogla/biwa.html

 小椋さんの歌の特徴は、深い詩と美しい旋律である。元々文学青年であり、哲学を愛した人らしく言葉に深い意味と含蓄がある。旋律も非常に細やかな組み立てがされていて美しい。

 2年前、胃がんが発見され、7時間の手術。胃の大部分を切除した。再起が危ぶまれながらも、復活を果たした。私も嬉しくて思わずNHKホールまでコンサートを聴きに行ってしまった。

 「限りある命の時間を美しく生きたい。」という小椋さん。ぜひ、つらいとは思うのだが禁煙していただき、長生きして貰いたいものだと、ここ吉祥寺から思っている次第である。
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