2008年07月

2008年07月30日

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先週末の読売新聞の記事である。内容は下記の通りである。

「スイスを訪問中の増田総務相は25日夕(日本時間26日未明)、同行記者団に対し、重症患者らが救急搬送されながら、病院への受け入れを断られる「たらい回し」を防ぎ、円滑に患者が受け入れられるようにするため対策強化に乗り出す方針を表明した。消防法など関係法の改正案を2009年の通常国会に提出する方針だ。
 消防法などを改正し、都道府県単位で医師、消防などが連携する協議会の設置を法的に位置づけて連絡の徹底をはかる。消防法には、消防機関が医療機関などと協議する役割を新たに書き込む考えだ。消防向け救急医療情報システムの医療機関情報を即時更新し、患者の症状に応じた迅速な病院選定を可能にすることなどを目指す。
 救急医療情報システムは都道府県が運営しており、山形、島根、沖縄の3県を除く44都道府県が導入している。消防機関は同システムで、診療科ごとに、〈1〉手術ができるかどうか〈2〉診察ができるかどうか〈3〉男女別で空きベッドがあるかどうか――などの情報を知ることができる。
 これらの情報の更新は現在は、「1日に数回などのケースが多い」(総務省)が、即時更新されるようになれば、消防側は適切に病院を選定できるようになる。
 総務省消防庁によると、「たらい回し」は医師不足が深刻な地方圏よりも、大都市部で多く発生している。このため、消防庁は「大都市部で空きベッドなどの情報がすぐに分かるようになれば、『たらい回し』削減の大きな対策になる」としている。
 消防庁内に近く、検討会を設置し、厚生労働省とも連携を図りながら、法案作成作業などを進める。
 消防庁の実態調査では、昨年1年間に全国で救急搬送された重症患者のうち、3・9%にあたる1万4387人が、医療機関に3回以上受け入れを断られていたことが判明している。」(2008年7月26日 読売新聞)


 非常に良いニュースであるが、上記の取り組みでどれだけの効果があがるのかはわからないが、実際私も医療の現場で患者のたらい回しを経験してきた。

土曜の午後には、脳梗塞の疑いのある患者が受け入れに1時間半もかかったこともある。あろうことか1時間半前に診療所を出発した救急車が帰ってきたのである。理由は提携病院も含めて、専門のDRがいないということである。ベッドの空き状況だけでなく、専門のDRの配置も重要なファクターである。今後はこの専門DRの配置含めて議論、整備されていくことを期待したい。


(09:36)

2008年07月16日

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 一昨日、配信されてきた「70歳から74歳の医療費窓口一部負担引き上げ凍結」のニュースである。内容は下記の通りである。

「与党は12日、来年4月から70―74歳の医療費の窓口負担を引き上げる措置を凍結する方針を固めた。現行の1割負担から2割負担への移行を1年程度、先送りする方向だ。約1400億円の必要財源は今年度補正予算で手当てしたい考えで、政府との調整に入る。来秋までに次期衆院選があるなか、高齢者の反発を招く負担増を回避する狙いだが、財政規律は緩むことになる。
 15日に開く与党の作業チームで具体的な議論を開始。2009年度予算の概算要求基準(シーリング)策定前の月内に決定し、政府に財源の手当てを求める。窓口負担は現在、69歳までと、70歳以上の現役並み所得者(夫婦世帯で年収約520万円以上)が3割。現役並みの所得がない一般の70―74歳は1割負担になっている。
 政府・与党は06年に成立した医療制度改革関連法で、70―74歳の窓口負担割合を08年4月に2割に引き上げることを決定。ところが07年7月の参院選で与党が惨敗したため、福田康夫政権発足後の同年10月に実施時期を09年4月まで1年先送りした。今回、先送りすれば2度目の凍結になる。」

 70歳から74歳の方の医療費窓口一部負担については、2006年度の第五次医療法改正において現役並み所得者が3割になり、また2008年4月より現役並み所得者以外の方も1割から2割になると決定され、将来的には75歳以上の後期高齢者の方も2割に引き上げられると示唆された。しかし、本年4月からの引き上げは諸事情(内閣の支持率や後期高齢者医療制度の混乱等)により凍結された。従って、今回は2度目の凍結になる。凍結自体は好ましいことと思うが、財源はどうするのか等、どうも安易に選挙対策などのために問題を先送りしているように感じる。1400億円必要であれば、それをどこで捻出するのか等、もっと早い段階で議論が必要ではなかろうか。このまま問題を先送りして次世代にツケを残す構図はいい加減にやめるべきではと思う。このまま問題を先送りしても必要なものは必要で、構造が変わらない限り高齢化は進展し、医療費は増大する。それを誰が負担するかという議論になる。もっと根本から構造を変える議論が必要ではないかと日頃から思う。現在の生活習慣病等疾病構造を長期的に変える取り組みが必要だし、保険制度自体も見直す必要があると思う。国民が健康で長生きし、老後も安心して生活できるように日頃からの予防対策等、検討できることは多いと思う。


(16:20)

2008年07月02日

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先週、6月28日(土)、29日(日)とお手伝いしている医療モールで、7月1日(火)から開業される一般歯科と矯正歯科の一般患者さん向け内覧会を開催した。

開催に向け、2週間前から集客の準備を開始した。なにしろ、その医療モールは、「共同事務長設置」をアピールしているだけに、内覧会の集客は重要なテーマであった。

すでに開業されている内科の先生の在宅患者獲得も含めて、入念に検討してチラシを作成した。このチラシをもとに半径1KMの2万世帯に地域渉外(チラシを1件1件ポスティングし、表に出ている方やお店への飛び込みで声をかけていく。私はポスティングと言わずに、チラシをもとにした地域渉外と言っている)。

内覧会の内容も入念に打ち合わせをし、「血管年齢測定器」の導入や「口臭測定」、内覧会にお越しになる子供さん向けに着ぐるみや風船、粗品などを準備し、チラシに案内として掲載した。

チラシの配布は、1週間前からスタートし、丸1日はお手伝いしている会社の社員の方も含めて7人、その他の日は私を含めて3人で、主要な地域1万6千世帯にお声をかけながら、配布した。歯科の先生もご自分の負担で2万枚の新聞折り込みを入れて頂き、連携しながら集客活動を実施した。入り口のわかりにくいモールなので、手作りの大きな立て看板を2つ作成し、人通りに面したところに着ぐるみ2人に立ってもらい、通りを歩く子供たちに風船を配ってもらうことにした。

結果、初日の6月28日(土)の来場者は10時〜15時の開催時間で197名、二日目の29日(日)は強い雨の中、148名の来場者となった。来て頂いた方には、粗品と伴に、アンケートにお答え頂いた。

来場者のほとんどの方にお答え頂き、1家族1枚だったが、174枚を回収した。「何を見てこの内覧会に来られたか」、「今後、この医療モールにどんな科目が入ってほしいか」など、貴重なデータを頂いた。特に、今回の集客方法の検証としての「何を見て来られたか」については、新聞折り込みのチラシ、ポスティングのチラシ(その両方もかなりあった)、来場された方からの口コミ等で8割を占めた。あらためて、渉外活動の重要性を実感したデータとなった。

口臭測定を実施してくれた歯科の先生は二日間で30人の予約を獲得して開院を迎えることになり、こちらも予想を上回る結果で、大変喜んで頂いた。

まだすべての科目が埋まっていないが、今回の内覧会で地域の患者さんから貴重なお声を頂き、あらためてこのモールのニーズの高さを実感した。今後も地道な渉外活動を継続しながら、地域の患者さんの期待に応えられる充実した医療モールにするため、若くて優秀な医師の先生方を誘致する活動をお手伝いしていきたい。


(18:56)