2022年01月06日
サントリー二ブルー
Buon Anno Nuovo!
新年おめでとうございます。
今年が皆様にとって良い一年でありますように。
昨年は仕事が多忙のため、ブログを書くことが全くできませんでした。
今年は時間を確保し、素敵な地中海の国や島についてもっとお伝えしたいと思っています。
さて、前回の続きになりますが、クレタ島から大型フェリーに乗り、サントリーニ島に向かいました。
サファイア色のエーゲ海・・・
いよいよサントリーニに到着です。
三日月のような形をしていますが、これは紀元前1628年ごろに起きたミノア噴火によって陸地が陥没し、現在の姿になったといわれています。
このことからサントリーニ島は、プラトンがその著作の中に書いた、沈んでしまった幻の大陸アトランティスではないかと考える説が生まれました。
三日月形の島の壁面は削り取られたような茶色の地層が露出し、その上に重なる白い街と紺碧の海との美しいコントラストが見られます。
ドラマチックで幻想的な光景に一目で魅了されてしまいました。確かに、沈没してしまった幻の島にふさわしい場所のように思われます。
フェリーから降りると、団体の観光客には送迎バスが出迎えにきています。でも私達は個人旅行だったので、ぽつんとその場にとり残されてしまいました。
港の周辺にはタクシーの姿もなく、どうしようかと途方にくれましたが、運転手らしき男性から声を掛けられフィラまで50ユーロで乗せていってくれるということでした。
これを逃すと10キロ近い道のりをスーツケースと共に歩くことになってしまうため、やむなく乗ってホテルに向かいました。
今回滞在したのは、島の中心にあるフィラの町の中のリゾートタイプのホテル、アリア・スイーツです。
お部屋の窓や壁は、淡いブルーで統一されています。
後で地元のペンキ屋さんの店先で教えていただき知ったのですが、この色はサントリーニ・ブルーというそうです。島ごとに異なる名前のブルーの色があり、少しずつ違うようなのです。ギリシャには好きな島がたくさんあるので興味深いです。
広々としたお部屋は真っ白な壁にブルーのプリントのソファーが置かれ、装飾が施されています。
テーブルには赤いバラの花束と共に、ウェルカムワインとフルーツがセットされ、私たちを迎えてくれました。
ホテルの中庭にはプライベートプールがあり、バカンス気分が盛り上がります!
私は、憧れていた島にようやく来られた嬉しさでいっぱいでした。
まだ海に入るには早い5月でしたから、プールサイドのデッキチェアで日光浴をしました。
燦燦と降り注ぐ日差しの下で青と白の景色を眺めていると、日常の仕事や喧噪から解き放たれてリラックスできます。
プールサイドでサントリーニの空気に浸った後は、フィラの街の散策に出かけました。
サントリーニの中心にある広場には白亜の大きな教会があります。
そこを中心に、たくさんの小さなお店や、見晴らしの良いカフェが狭い道幅の道路に沿って並んでいます。
町を散策しながら見つけたカフェ・ザフォラはフィラで一番といっていいほどお勧めしたいカフェです。
一番海に近い席に座れば、遮るもののない美しいエーゲ海を眺めることができるのです。
高台の上にあるサントリーニの街にはしばしば強い風が吹きますが、ここには透明な風よけがあるので、ゆっくりと過ごすことができます。滞在中頻繁に立ち寄ってはカフェ・フラッペで一休みをする憩いの場所になりました。
マネージャーの方もとても親切で、何度か行くうちにすっかり仲良くなりました。
濃くて冷たいカフェ・フラッペで一息入れてから、街の散策を続けます。
道沿いには、様々な店が立ち並んでいます。ギリシャ特有のレースのドレスを売るお店もあります。
ギリシャの女神が身にまとうような、優雅な白いドレスが並んでいます。
ウインドーショッピングをしながら歩いていると、小さなアクセサリーショップに目が留まりました。手作り感を残しながらもモダンなデザインの素敵なブレスレットやイヤリングがキラキラと輝いています。中に入ると、素敵なマダムが出迎えてくれます。私はこのお店でオリーヴの葉をモチーフにしたゴールドのアクセサリーを購入しました。
サントリーニ初訪問の記念と同時に、また訪れることができますようにとの願いを込めて。
フィラの中心の広場には夕暮れ時になると大勢の人が集まってきて、海を茜色に染めて沈んでゆく太陽と、キラキラと光る海をただ黙って見つめていました。
それは、アルチュール・ランボーが詩に詠んだ通りの光景でした。
永遠。それは太陽に溶け込む海だ。
太陽が水平線に消えていくと、今度はゆっくりと月が現れ、高台の街を照らし始めました。
ディナーのためのお店を探しながら歩いていきます。沢山のレストランがあり決めがたいのですが、弾き語りを聴きながらお料理をいただけるレストランを見つけて、入ってみることにしました。
少しメランコリックなメロディーをギターで響かせながら、若い男性が歌っていました。
ギリシャ語の歌詞の意味は残念ながら分かりませんが、おそらく昔から伝わる曲を歌ってくれているのではないでしょうか。歌に包まれながら郷土料理をいただき、ギリシャに来た気分が一層高まりました。
素敵な歌と美味しいお食事を満喫して、ホテルに戻りました。
今回はサントリーニ島の中心フィラの魅力あふれる景観や街をご紹介しましたが、
次回はイアの町や島の歴史も辿ってみたいと思います。
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