季節の切り抜き帳 〜 Clipping of Season 〜

移り変わる季節と日々の暮らしの記録

カテゴリ: 三浦 しをん

3
4120047393あの家に暮らす四人の女
三浦 しをん
中央公論新社 2015-07-09

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【内容情報】(「BOOK」データベースより)
謎の老人の活躍としくじり。ストーカー男の闖入。
いつしか重なりあう、生者と死者の声ー
古びた洋館に住む女四人の日常は、今日も豊かでかしましい。
谷崎潤一郎メモリアル特別小説作品。
ざんねんな女たちの、現代版『細雪』。

古びた洋館で暮らす4人の女たちの物語、「細雪」のオマージュなんですね。
学生時代に読んだはずだけど、全く記憶にない・・・(^-^;
4人の女性のキャラはしをんさんらしく、とても良い。
主人公の刺繍作家の設定なんて、凄く好きです。
4人の恋愛観や価値観なども面白く、ストーカー退治や漏水事件など、一つ一つのエピソードもとても楽しい。
40代女性の水着選びのエピソードなんて、いかにもしをんさんらしくって、しをんさんのエッセイにあったんじゃないかしら・・・なんて思いながら楽しく読ませていただきました。
ただ、烏と河童に体を借りた父の魂の話、何だか唐突に感じてしまったのだけれど、どんな意図があったのかしら?

2
4198638039かむさりやまの おまじない
三浦 しをん 山岡 みね
徳間書店 2014-05-23

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【内容情報】(「BOOK」データベースより)
あるひ、さんたがにわにざぶとんをほしていると、うさぎがやってきていいました。
「ふかふかざぶとん、ちょっとすわってええかいなあ」うさぎはくるんとまわって、おんなのこにかわりました。
そのおんなのこ、「あかさん」がおまじないをとなえると、さんたたちをのせたざぶとんは、そらたかくビューンととんで、あっというまにかむさりやまのやまおくへ…。
山には、ふしぎがいっぱい!
神さまも、動物たちも、みんないっしょに遊びます。
三浦しをん著『神去なあなあ日常』からうまれた、色彩豊かな絵本。5さい〜

「かむさり」の物語で絵本が出たというので読んでみました。
勇気の物語ではなく、山に住む少年・山太の物語。
かむさりの山の不思議、5歳ならこんなふうに楽しく体験できるのかな。
色使いがビビットで、画風もパワーがあり、本のページから飛び出してくるような感覚もありました。
ただ、小説から来てしまうと、ちょっと違うかな・・・と感じてしまうかもしれません。

5
4163825800まほろ駅前狂騒曲
三浦 しをん
文藝春秋 2013-10-30

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【内容情報】(「BOOK」データベースより)
いつもの奴らがなぜか集結ー?まほろ駅前は大騒ぎさ!
四歳の女の子「はる」を預かることになった多田と行天。
その後なんとバスジャック(?)に巻き込まれることにー。

シリーズ第三弾、待ちに待った本書、でも・・・これで終わってしまうかと思うとそれが寂しく、一気に読みたい衝動と、別れがたく少しでもゆっくり・・・という想いが交錯しました。
二匹目のドジョウ、三匹目・・・ともなると失速しがちなのがシリーズ化の難、ファンにはそれが一番悲しいことなのですが、流石、しをんさん、素晴らしい作品でした。
冒頭、いきなり4歳の女の子「はる」を預かることに・・・
それも1日とかではなく2ヶ月弱ほど・・・
おまけに「はる」ちゃんは、「春ちゃん」の娘。
そのことをナイショにしてそんな長期間、預かることが出来るのか。
多田と一緒に私もドキドキしてしまいました。
母親とニアミスしそうになったり・・・とドキドキの展開、なんとか行天にナイショで・・・と思っていたら、まさかまさかのはるちゃんの自己紹介。
そうきましたか!? しをんさんがほくそ笑む顔が目に浮かびます。
細かいことは嫌いというしをんさんですが、はるちゃんのしぐさの描写が素晴らしい。
愛らしさが伝わってきます。
そして、世話をする多田の心が変わっていく様子も。
多田と行天、どちらもが抱えていた家族の問題、特に行天に関しては謎が多かった。
その謎が、今回、明らかにされます。
彼が今まで抱えてきた問題、敢えて目をそらして生きてきた問題が突きつけられる。
これも凄かった。
しかし、問題が解決されたらきっと行天は・・・
ここも本当に切なかった。
行天は、まほろを去ってしまうのか・・・
このことも、実にしをんさんは見事に描いてくれました。
そして、急転直下な多田の恋愛も・・・ビックリしましたが、嬉しかった。
もうファンには最高の一冊としか言えません。
しをんさん、ありがとうございました。

4
4087806855政と源
三浦 しをん
集英社 2013-08-26

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【内容情報】
簪職人の源二郎と元銀行員の政国は、ふたり合わせて146歳の幼なじみ。
ふたりを中心にまき起こる、人情味豊かで心温まる事件の数々。
東京都墨田区Y町。
つまみ簪職人・源二郎の弟子である徹平(元ヤン)の様子がおかしい。
どうやら、昔の不良仲間に強請られたためらしい。それを知った源二郎は、幼なじみの国政とともにひと肌脱ぐことにするがー。
弟子の徹平と賑やかに暮らす源。
妻子と別居しひとり寂しく暮らす国政。
ソリが合わないはずなのに、なぜか良いコンビ。
そんなふたりが巻き起こす、ハチャメチャで痛快だけど、どこか心温まる人情譚!

白しをん作品、楽しかった〜
しをんさんが描く男共、今回は146歳の幼なじみのジイさんズ。
元・銀行員の雅国と簪職人の源二郎、正反対の二人をコンビにする妙、とても良かったです。
じいさん達が街の事件を解決・・・と、『三匹のおっさん』風?かと思ったのですが、彼らの身近な話にとどまっていた点も◎。
墨田区Y町、未だに船を使って水路で移動する様子、思い浮かべるのも楽しかった。
元ヤンの徹平くんとマミちゃんのバカップルぶりも実に楽しい。
徹平くんは読んでのイメージでは短髪だったんだけど、イラストではかなり甘めのイケメンボーイでしたね〜
この扉絵のイラストも楽しかった。
雑誌・cobalt、知らなかったのですがジュニア〜YA世代向けの小説誌なんですね。
イラストを増やして読みやすくしているのかな、若い世代の本離れ対策として面白いですね。
作品にあまりビターな問題が提起されなかったのも、対象世代が低め設定だからかな。
でも、あまり難しいことを考えずに楽しく読めました。
後半の政さんが奥様に手紙を送り続けるシーンがとても良かったです。
仕事人間だった政にとって、何故妻が家を出たのかが理解できなかった。
少しずつ、彼が考え、妻の心に寄り添っていく過程が本当に良かった。
奥様の言葉も、本当に良かったですね。
源さんの素敵な髪の色、まだ虹色は出現していなから、続編書いてくれないかなぁ〜

3
4198635064神去なあなあ夜話
三浦しをん
徳間書店 2012-11-28

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【内容情報】(「BOOK」データベースより)
三重県の山奥で、林業に取り組む平野勇気、二十歳。
神去村の起源、住人の暮らし、もちろん恋にも、ぐいぐい迫ります。
お仕事小説の旗手が贈る、林業エンタテインメント小説の傑作。

勇気が神去に来て一年。
仕事にも慣れて・・・という内容。
勇壮で神秘的な祭りのシーン・・・といった大きな出来事は無く、前作と比べてしまうとやや小粒。
しかし、勇気ファンとしては、彼のその後はやっぱり知りたい。
無我夢中だった山の仕事も、少し解ってきて、100年先を見据えた仕事に対する理解や、理解できない不思議を自然に受け止めて生きる人々の様子も良い。
繁ばぁの語りによる村の昔話も非常に良かった。
直紀さんとのじれった恋愛も・・・
勇気のPCがオフラインなのが本当に残念。
リアルタイムでUPされていたら、読者になって楽しみにしちゃうのに!
勇気の作品を読むためにPC教室で学び、書き込みまでしてしまう繁ばぁ、カワイイ!
PCの前にぼぅ・・・っと座っている姿は不気味かもしれないけど・・・w
まだまだこれから、勇気の成長とともにシリーズを楽しみにさせて頂きます。

3
4479681728本屋さんで待ち合わせ
三浦 しをん
大和書房 2012-10-06

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【内容情報】(「BOOK」データベースより)
口を開けば、本と漫画の話ばかり。
2012年度本屋大賞に輝く著者が本と本を愛するすべてのひとに捧げる、三浦しをんの書評とそのほか。
【目次】
1章 口を開けば、本の話と漫画の話(『女工哀史』に萌える/読むと猛然と腹が減る ほか)/2章 愉しみも哀しみも本のなかに(時に抗った作家の生ー『星新一 一〇〇一話をつくった人』最相葉月・著/『タブーと結婚「源氏物語と阿闍世王コンプレックス論」のほうへ』藤井貞和・著 ほか)/3章 本が教えてくれること(『植民地時代の古本屋たち』沖田信悦・著/『中国名言集 一日一言』井波律子・著 ほか)/4章 読まずにわかる『東海道四谷怪談』(幕末迫る一八二五年に初演/伊右衛門 悪の魅力 ほか)/5章 もう少しだけ、本の話(孤独と、優しさと、茶目っ気と。-『駈込み訴え』太宰治・著/川の流れのようにー『潤一』井上荒野・著 ほか)

しをんさんが冒頭で書かれていらっしゃるように、評論ではなく「好きだー!」「おもしろいっ」という魂の咆哮でしたw
最初は、もう少し本の内容や細かいことを知りたい、と感じたのですが、それは読んでみろよ、と、読んだ人の感想だから・・・ということですね。
押し付けがましいことが嫌いなしをんさんらしい、奥ゆかしさw
いくつか気になる本があったのでチェックしました。
自分では結構読んでいる方だと思ったのに、既読本の少ないこと。
そう、しをんさんの読書の幅の広さに圧倒されました!
ご自分の作品の登場人物の職業について調べる時、調べる作業よりもその本にのめり込んでしまうお話などとても興味深かった。
辞書の話も出てきましたよね。
萩尾望都さんのお話も出てきましたが、たぶん、萩尾望都さんは書店でお会いしてもすべての人の本をチェックするわけではないと思います。
しをんセレクトの凄さをご存知だからこそ、ちょっと見せてなのだと痛感いたしました。
あとがきには、BL愛も満載で・・・w
そして、スカイエマさんの「お友達から・・・」との2冊の表紙、あの人がこの子と待ち合わせ?
あ、あの子がはにかんでここに居るのは・・・と、ホントに素敵な表紙に大満足!!

3
447968171Xお友だちからお願いします
三浦 しをん
大和書房 2012-08-11

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【内容情報】
だいたいこういう人生ですが、こんな私でよかったら・・・。
どこを切ってもミウラシヲン(よそゆき仕様・自社比)が迸る。
本屋大賞1位の人気作家が贈る極上自選エッセイ集。
【目次】
1章 ひととして恥ずかしくないぐらいには(餌を与えないでください/短くなった父 ほか)/2章 そこにはたぶん愛がある(老婆は行脚する/愛の地下鉄劇場 ほか)/3章 心はいつも旅をしている(キリストの墓とピラミッド/田園風景のカーチェイス ほか)/4章 だれかとつながりあえそうな(包んで贈る十二月/ヒノキのテーブル ほか)

しをんさんのエッセイ集、今回は「よそゆき仕様」。
それでもAmazonレビューで、しをんさんのエッセイ初めてという方、面食らってらっしゃいましたけどねw
第一章は読売新聞連載のもの、これは連載時に殆ど読了。
挿絵がとても雰囲気にぴったりだったので、あの感じを楽しめないのはちょっと残念かな。
読売にその後執筆されていた方のエッセイも挿絵が良かったんだよね。
イラスト描かれていた方、誰だっけ・・・
第二章は、日経に連載。
やっぱり日経だと更に、ちょっとよそゆき感が増すよね。
第三章はVISAの会報誌でテーマは旅。
これもとても楽しかった。
本を読む時は、まず最初に奥付の初出をみるんだけど、やっぱり掲載誌によって作品の雰囲気って違うよね。
各章ごとにあった書き下ろし作品が、これまたとても良かった。
すごく素直で心にしっくり来る感じが、良い感じでした。
表紙はスカイエマさん、しをんさん熱望だったそうで、これもまたとても素敵!
同じコンビの書評集も楽しみにさせていただきます。

2
4591126919黄金の丘で君と転げまわりたいのだ
三浦しをん 岡元麻理恵
ポプラ社 2011-12-08

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【内容紹介】
作家、三浦しをんさんが、超初心者を代表してワインの先生に入門。
自分の好みのワインをおいしく飲めるようになる1冊です。
三浦しをんさんが、ワインと美食のスペシャリストに入門! 
「知識を詰めこむより、気の合う仲間と楽しく飲みたい」という超初級者も、
自分好みのおいしいワインを見つけられます。
読んで面白く、役に立つ一冊。

しをんさんを含む丁稚達のぐだぐだぶりが楽しい。
ワインの詳細情報にラベルの写真があったら良かったのにな〜
画像情報って版権とかあってダメだったのかな・・・
ラベルで覚えておけば、ワインを買う時の参考に出来たのに残念です。
それと、先生の描いた絵も見たかったな〜w
赤は常温とは限らない、っていうのは、早速、薀蓄ネタに使わせて頂きますw

4
4334927769舟を編む
三浦 しをん
光文社 2011-09-17

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【内容情報】(「BOOK」データベースより)
玄武書房に勤める馬締光也。
営業部では変人として持て余されていたが、人とは違う視点で言葉を捉える馬締は、辞書編集部に迎えられる。
新しい辞書『大渡海』を編む仲間として。
定年間近のベテラン編集者、日本語研究に人生を捧げる老学者、徐々に辞書に愛情を持ち始めるチャラ男、そして出会った運命の女性。
個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。
言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていくー。
しかし、問題が山積みの辞書編集部。
果たして『大渡海』は完成するのかー。

しをんさんの新作、堪能させていただきました。
あまり人に知られていない狭い社会、『仏果を得ず』のような系統のお話。
今回は辞書編纂。
一生を辞書づくりに掛けました・・・なんて人の写真を拝見すると、髪はボサボサ、服もヨレヨレ・・・、言葉にしか興味がないんだろうな〜と、常人とは違う世界に生きる、ちょっと普通じゃない人・・・って感じがありました。
確かに辞書って、誰もが一冊は持っていただろうけど、出版社による違いまでは解りませんでした。
それが、普通だよね。
ま、今後は辞書すら買わないでWEBって世代になっていくのだろうけど・・・
このあたりの辞書編纂の手法の紹介自体も面白かったし、そこに人生を掛けていく人々の話も実に良かった。
登場人物たちがキャラ立ちしていないのに、どの人もが実によく描かれていたし、役割分担も見事でした。
異色な西岡の存在もスパイスとして面白かったし、彼なりの辞書愛も良かった。
そして、西岡の後がまになった若い女性・岸辺が徐々に辞書愛に染まっていく過程も、実によく描かれていました。
辞書に人生を捧げた老学者・松本の最期と、馬締達の奮闘も素晴らしかった。
装丁もとても良い!
きちんと『大渡海』を模した装丁にしてくれてありがとう!
コミック風の帯、要らないと思うんだけど、平台では地味すぎて目立たないから仕方ないかな。
しをんさんの好きな作品がまたひとつ、増えました。
秋の夜長、是非、読んでみてください、オススメです!

3
4104541079ふむふむ―おしえて、お仕事!
三浦 しをん
新潮社 2011-06

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【内容情報】(出版社情報より)
「物語」を宿さぬ人はいない。
聞いてみたい、それも仕事のことを。
靴職人、ビール職人、漫画アシスタント、フィギュア企画開発、現場監督、活版技師、染織家……小説とエッセイ、そして妄想とツッコミの名手が、時におたく心を揺さぶられ、時にやみがたい物欲と戦い、「ふむふむ」と相槌を打ち、共感に震えた四年にわたるインタビュー集。 
著者初の人物探訪記。
【もくじ】
ふむふむしたい まえがきにかえて
靴職人 中村民
ビール職人 真野由利香
染織家 清水繭子
活版技師 大石薫
女流義太夫三味線 鶴澤寛也
漫画アシスタント 萩原優子
フラワーデザイナー 田中真紀代
コーディネーター オカマイ
動物園飼育係 高橋誠子
大学研究員 中谷友紀
フィギュア企画開発 澤山みを
現場監督 亀田真加
ウエイトリフティング選手 松本萌波
お土産屋 小松安友子/コーカン智子
編集者 国田昌子
ふむふむしたら あとがきにかえて

対談集って、あまり好きではないのですが、しをんさんならどうなるかしら・・・と興味を持って読み始めました。
最初のうちは、やや硬さがあったのですが、だんだんとしをんさんらしさが出て、仕事そのものと、その人への興味をストレートに描いてくれました。
この探究心が、しをんさんのお仕事小説に生かされているのでしょうね。
このインタビューに出てきた人達よりも年長の私、(謎の編集者を除くw)
時代の流れをひしひしと感じました。
自分の興味を持っていることに女性であるというハンディをものともせず、飛び込んでいく彼女たち。
やっぱり羨ましい。
もう一度、今の時代に生きなおしたい!

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