失恋天国 (文芸書) 瀧羽 麻子 徳間書店 2015-09-08 by G-Tools |
【内容情報】(出版社より)
結婚式目前に婚約者から振られ、放心状態の雛子のもとに手紙が届く。
それはなんと「失恋学校」の入学案内だった。
最初は訝しく思っていたが、入学を決意する雛子。
失恋学校は全寮制で、バスの中で泣きじゃくっていたエミリと、美人の貴和子と、雛子は同室になり……。
「今日の授業は、“思い出の品を捨てる”です」--など、奇想天外な授業やテストに明け暮れる雛子たちは、無事に「失恋」できるのか。『うさぎパン』の著者が贈る、大人の学園物語。
国から補助がある「失恋学校」なんて設定、垣谷美雨さんぽくて、瀧羽 さんらしくないんじゃない?と最初は感じたのですが、そこは恋愛の導師らしくいい感じに描かれていました。
垣谷さんだったら、どうして雛子のところにダイレクトメールが届いたか、実は結婚式場から情報を得ていた・・・とか、そんなノリになってたんじゃないかな?w
ルームシェアする3人の個性、恋愛観の違いの描き方も良かったし、学校に入学しているのが若い世代だけじゃなかったという点も良かった。
美人で仕事もできる貴和子が一番古い恋を引きずっていたのも何だか彼女らしい。
男性用の失恋学校もあり、男の方が引きずるから・・・と2年生だというのも面白い。
大先生が失恋学校を立ち上げた経緯など、小さなエピソードも好感が持てた。
ただ、運動会や文化祭は必要なのかなぁ?もう少し学校の授業の話も読んでみたかったな。
どんな授業をして1年かけてもう一度恋をしたい!って思えるようになっていくのか、そちらの方にも興味があったな。