うっすらと白い。雪が降る夜は、静かに、深々と長い。楽しい夢が見れる。亡くなってしまった人たちもその時のままいつでも会える。まだ会ったことのない未来の人にも。夢は時間を越える。雪が降る夜は集中して夢の世界へ入っていける。だから次の日はすっきりとした朝がやってくる。誰にも夢を邪魔されずに、どっぷり夢を満喫した次の日、心は穏やかで晴れやかだ。
今日は月末の金曜日の雪降り。東京はパニックにならなければいいが。
I am Stanley Kubrick を観た。
1990年代のロンドン。
スタンリー キューブリックと名乗る男が、「次の映画に起用しよう」と人々に声をかける。超有名なキューブリック監督は、マスコミに姿を現さない謎の人物だった。監督に声をかけられた人々は喜んで酒や食事をおごり、金を貸す。
"I am Stanley Kubrick." と名乗る男は、実は詐欺師でアルコール依存症で同性愛者。本人とは似ても似つかない男だった。
これは本当にあった嘘のような話。
人は簡単に嘘の夢のような話に引き込まれる。嘘をついている本人も、自分の話が、どこまで嘘でどこまでが夢でどこまでが本当の話か? 時々意識は子供の手から、“あー” と離れて、空を漂いだす。黄色、赤やブルーの風船のように、高く登れば登るほど、黄、赤、ブルーの色さえも区別がつかなくなってしまう。
思いや意識は、まず心や頭に浮かび、言葉となって現実に姿を現す。そして、行動となり、ソルーションとなるまでは、本物ではない。とすれば金融経済は実態がない空気のようなもの。その中で私たちは I am Stanley Kubrick やら、何やらを演じているのかもしれないなあ。
6時40分。 外は深々と降る雪、雪、雪のうっすらとしたカーテンがひかれている。
雪は真っ白だ。確かに実態もある。しかし はかない。
空が明けてきた。雪の日。真っ白な世界が広がる。
少しうれしいなあ。
ベランダから。
東京タワーは足元だけ。
本当に雪が降っている。

ハチは
ベッドのタンスの間でひっそり。

ズーム。

新しいおもちゃだよ!!
頭 使ってネ。
