「ニッポン放送について、本書では語らないわけにはいかない。私や、あるいはライブドアの堀江氏がいろいろな面で世間を騒がせたからではない。ニッポン放送が、上場企業としてあるべき姿と大きく離れたところにあり、コーポレート・ガバナンスの不在が顕著な銘柄の代表格だったからだ。2001年当時のフジサンケイグループは、ラジオ局のニッポン放送がグループ内で圧倒的な存在感を放つ、フジテレビの親会社であり、筆頭株主として3割を超える株式保有していた。規模の小さな親会社の時価総額が保有資産を下回るいびつな状態だった。簡単に言ってしまうと、現金1万円の入ったお財布を7000円の値段で売っているようなものだ。ニッポン放送の飛び切り割安な株式を取得すれば、フジテレビと産経新聞まで手に入る。特定の意図を持った人物が買収に乗り出せば、ラジオ、テレビ、新聞の3つの大メディアが簡単に乗っ取られてしまうリスクが明らかだ。」 生涯投資家 村上世彰
今から過去を振り返れば、株式市場にはすっごいお宝がゴロゴロしてたんだ。既得権益の戦いに乗り出した人には、うまくいけばすっごいことにもなるし、逆もあった。ある専門的な能力が世の中のアービートラジュをあぶり出す。私はこわがりの凡人だから、ちょこちょことおこぼれを拾い集める。
それにしてもしっかりとファイナンスの知識を持っていないと、足もとをすくわれかねないような、輩がビジネスの世界は蠢いている。
またまた、うちの英語学校の契約更新時期を狙って、横槍をいれてきた学校がある。すでに何百店舗も出店しているから、よその陣地になぜ? まあ正義が通らないビジネスの世界は常だ。食うか食われるか? トヨタの社長は、ダーウィンを引用して、王道を説いた。
“強いものが勝つのではない。環境の変化に対応できるものだけが生き残っていく。”
“メガの場合、大きいものだけが勝つのではない。小さいものも、環境の変化に対応できれば、生き延びていける。そして未来は大きく拓けてくる。”
思いもせずパンチをくらったとしても、すぐに立ち上がって、もっと違う環境に向かってこまを進める。自分から道を開拓していけば・・・・。
とにかく時間は大きいものにも小さいものにもフェアーだ。たっぷりと考える時間はある。打つ手をしっかりと考えてみよう。
7月31日 とり年
「文句を言わず黙して受ける者は天帝の意にかなう」 松風庵主