2020年11月

ミンクの毛皮

「ミンクは気の毒だ。コヨーテやオオカミ、そして何よりも人間に食い物にされてきた。人間はかつて毛皮をとるために、ミンクを罠で捕まえていたが、今では養殖にするようになった。現在デンマークでは、コロナの変異種が確認されたミンク1700匹が殺処分される可能性がでている。動物保護団体ヒューメイン・ソサエティ・インターナショナルがまとめたデータによると、2018年に欧州で飼育されたミンク3500万匹の約半分をデンマークが占めた。これは2000万匹を飼育する中国に次いで世界2位だ。ファッションとしてのミンクの魅力は薄れつつあった。ミンクの毛皮はかつて、華やかな時代に欠かせない存在だった。女優のエリザベス・テイラーがクリスマスの贈物として200組のミンクの毛皮を使ったイヤーマフを注文したこともあった。ところが今やミンクは時代遅れだ。動物愛護団体は、毛皮を纏うことが、‟羨望の対象”ではなく、‟軽蔑の対象”になることを保証している。グッチからプラダまで高級デザイナーは毛皮が社会的な魅力から失態に変化したことを察知し、本物の毛皮を使うのをやめた。デンマークの殺処分を受けて、毛皮養殖組合であるコペンハーゲン・ファーは事業的縮小と2〜3年後の廃業を決めた。同社の販売データは需要の減少を示している。平均毛皮価格は14年2月の半分未満にとどまり、最近のオークションでは40%強の毛皮が売れ残った。現在の価格では生産コストもまかなえない、と報告する農家もある。遅かれ早かれ、西欧に残された唯一のミンクは野生のカワウソに、最後の戦いを挑むことになるだろう。  
  ミンク農場包囲網  コロナが加勢  ファイナンシャルタイムズ Lex  日経ヴェリタス  」

すっごく高いコーヒー豆100gと、お安いコーヒー豆200gを買った。
その日の気分によって使いわける。ゴージャスな気分を味わいたい時、貴重な100gのハワイコナ山岸農園(美味しいコーヒーを作るには完熟実だけを摘む事が大切と山岸氏自らが完熟実を手摘みに力を込める。すっきりとした味わい、やわらかな酸味が特徴です。) 
初めての毛皮は、バブルの時。
兄ちゃんがボーナスで買ってくれた!! 
九州ではなかなかその毛皮を着るチャンスはなく、ほとんどがケースの中に入っていた。
それから義理の母が、形見分けでくれたミンクのハーフコート。これも一回も袖を通した記憶がない。
もしか本当にもらったのか・・・・・。 とにかく九州で毛皮はタンスの中のお宝だった。
それから長い長い年月が、今は兄ちゃんも義理の母もみんな旅立った。
東京に移り住み早くも20年の歳月が流れた。
浮き沈みはあるが、私の中ではまだバブルを忘れられない余韻がくすぶり続けている。
そんな中、4年前にいや5年前か!? ショウメとクリスチャンディオールがコラボした。その記念パーティですっごくかるーい、まばらに毛皮が田植えの稲の穂のようにあしらわれた毛皮を買った。
一度バブルを味わった人間は、一生バブルの夢から抜け出せない。
いつかはまた・・・・と、果てしない欲望の渇きに翻弄される。
それでも、このちっとも温かくないうすーいうすーい毛皮を、しゃきっとして着れるよう、身体を鍛えるしかないな。
と、不思議な結論で自分をまとめる。

resilience 折れない心を

本日店回りラストは、品川から横浜へ向かった。
フォークダンスの取引先と連絡がつかなくなっていた。そのビルがある場所へ・・・・・。横浜駅からすぐそこの8階建てのいい感じだ。外にあるテナントのインフォメーションボードには名前があった。よしと!! ところが、郵便受けにはガムテープが貼ってある。部屋番号へ行くと、名前ははがされている・・・・・。ということは、連鎖倒産の可能性が・・・・・。
まだホームページはそのままだ。何とか連絡をつける方法はないのかと、さぐってみる。
またあの何ともいえない悲しさが心をグレーにしてゆく。
今日から飲食店は午後10時まで。ゴートゥーキャンペーンも終わり、大阪や北海道ではキャンセルが相次ぐ。
おしんの時代がまたやってきた。人間パワーを全開にして立ち向かっていかなければ、という時に。
南砂、西新井、北千住と、お店を回るなか・・・・、今日はももとさくらを連れていく。
子どもをおぶったり、カートをひいたりと、込み合った店内を連れてまわり、エレベーターに乗る。
一番気づくことは、人と人の距離が離れている。
マスクを着用すると、‟あーすみません” ‟ありがとうございます”、エレベーターですれ違ったり、ボタンを押して開いてくれたり、というちょっとした言葉、笑顔がなくなっていることに気づく。
自分だけエレベーターに乗り、自分だけ買い物をし、自分だけフードコートで食べる・・・・・。人と人がまったく触れ合わない。こんなに人がいて、ショッピングセンターに集まり、何かを共有しているにもかかわらず・・・・・。心と心が触れ合わない。殺伐とした北朝鮮の軍事パレードそのもの、ザックザックと厳しい号令のもとに運時訓練をしている。消毒され、マスクというペルソナをかぶった人間の群れになってしまったら・・・・・おしまいだ。
温かい心と血潮が欲しい。
なんとか、横浜のお取引先を探しだそう!!

「折れない心の resilience
‟強靭性”と訳したresilience(レジリエンス)は日本人宇宙飛行士の野口聡一さんが搭乗する予定お宇宙船の名前にもなっています。コロナの困難な状況に打ち勝つという意味を込めたそうです。辞書ではThe capacity to recover quickly from difficulties. 困難から迅速に回復する能力や The ability of a substance or object to spring back into shape. 物質または物体が元の形に戻る能力と説明されています。resilienceはラテン語で、to spring back 跳ね返るを意味する単語が語源と言われ、物理学用語として‟stress物体に圧力を加えることで生じるひずみを跳ね返す力”として使われていました。それが経済やビジネスの場面でも見聞きするようになったのは、2013年の世界経済フォーラムダボス会議での‟レジリエンスが高い国ほど国際競争力が高い”との報告がきっかけとの説がもっぱらです。  編集委員 木村恭子 」


幸せのホルモン

金曜日の予定をすべてキャンセルして、ラ・トミオカ(工場)へ向かう。
相変わらず空気はいい。どこかで野火をやっているのか少し煙りっぽい匂いが漂ってくる・・・・。
トウシューズの注文にラ・トミオカ(工場)の対応が追いつかず、2カ月待ちになっている。急遽ラ・ニタ(工場)の生産ラインをオープンすることにした。つねに実体経済、現場は右往左往のドタバタが続く。目先のことのモロモロにかかわっていると、まっすぐに歩けなくなる。だから、ずーっと先の光を信じて、それに向かって進んでいくこと。くねくね蛇行しながらも、遠くに輝く北極星に向かって一直線に、心を集中させる。

「‟私、半年で体重が4キロも減ったわ”
‟変だなって心配したよ。めしの時間になっても食わない。どうしたんだ。”
‟自殺者の数が増えていて、特に女性の増加が目立つそうなの。そういう報道を新聞やテレビでみているうちに、気持がすさんだり、心が落ち込んだりしていくの。考えるだけで、ブルブル震えてしまう。”
‟大丈夫、気が付かなくてごめんよ。元気を出してくれ”
‟昨日、市の消費生活センターで、不安とかストレスで体調を崩す人たちを支援するグループの人から、「オキシトシン」というホルモンのことを聞いたの。少し気持が落ち着いてきたわ”
‟なんだい、オキシトシンって”
‟家族と一緒にいるなどして楽しいとか、幸せと感じた時に脳の中で分泌されるホルモンのことらしいわ”
‟知らなかった。いいものがあるんだね”
‟そうなのよ。セロトニン、ドーパミンという脳内物質とともに幸せのホルモンと呼ばれている。”
‟一緒に庭で花の世話でもして、日常の中で楽しみを見つけていこう” 」
      介護 シニア、 幸せホルモン 西田小夜子

外出禁止やマスク、人と人がつながることを避け、ソーシャルディスタンスを強化する中、幸せホルモンがでることが少なくなっているのかもしれない。
ラ・トミオカの2階は、裁縫部の部屋だ。
窓から、赤城山の紅葉が広がっている。
ゴトンゴトンと、ミシンを踏む音がする。大きなハサミをスースーと動かしながら、レオタードの型をとっていく。
‟社長、このはぎれも捨てないんですよ。あとで、リボンや飾りに使えるんですから。レースは高いし、もったいない。捨てるところはないんです。”
親子二代にわたって仕事をするプロの職人さん。目がキラキラと輝き、まるで蝶が舞うように、黒、白、桃色と、お花畑。
美しい心の女たちが、また美しいバレリーナのために、美しいレオタードを作る。
ワアー私も、仕事を40年やってきて、とうと、宝の山に巡り合うことができた。
最高の仕事だ。数々の困難はこれからも降りかかってくるだろう。
だが、私にはいつも幸せのホルモンが降り注ぐ!!
うれしい。

エーゲ海のテーマ

‟俺は舟からおりる!!”
と、その人は言ったらしい。
‟誰でも我慢して働いている。妻や子供や・・・・のために”
木曜日私は、銀ブラにひとり、プラリと出かけた。
何か自分がきたならしく感じた。
きれいな色のフレアースカートがほしいと思った。
あの時から、黒一色に包まれた私の装い。ダンボールの山の仕事をしてから〜。いやいや、バレエのレッスンが着替えの部屋が封鎖された時から〜。レッスン前レッスン後ドアを閉める。みんなはレオタードを脱ぎ、肌をあらわにして、私服に着替える。まるで、ガラス張りの広い部屋は生活をともにし、プライベート空間が排除された、避難所のようで、私の心はいたたまれない。
だから、いつもレッスンがそのままできる黒のスパッツに黒のトレーナーにジャンパ―をはおり、髪をひっつめて、マスクをかけ暮していた。
銀座の華やかな通りを無性に歩きたくなった。そしてショーウインドウに写る自分を見て愕然とする。そうこに写っているのは・・・・。
‟みすぼらしい、キンニクバーサン” だ。
だから、お店に入っても、店員は後ろにピタリとくっつき、私に接客はしない。万引きしないか警戒している。
そもそもこのきたないズックはなんだあ!!
トウシューズを履きだして、足の負担を軽減するため、普段はヒールのものじゃなくって、ズック。これだとどんなにおしゃれしても、それにマスクだって・・・・。 ムリ、ムリ。
あ・・・・!! すてきなフレアースカートをみつけた。プライスの札を探す。そんな自分が写る鏡。
私はダッシュで銀座の街を離れた。
あーどかっと疲れたあ。
皇居から国土省、外務省と銀杏並木が黄金色に歩道を照らす。
あー東京の街は、にらむいたちにハイジャックされた。
北朝鮮では国境警備が一段と厳しくなったと、川沿いに舟を走らせ、対岸からジャーナリストが報道する。
すべては、コロナから命を守るための名目に、自由は奪われていく。
‟俺は舟から降りる!!誰でも我慢して働いている。”
そんな自由は許されない時代がやってきた・・・・・・。
早く正気に戻ってほしい。
みんなカゴの中で、なんとか羽をバタつかせて、それでも自由の空気を吸っているのだ。そして・・・・
なぜか、私は今日の銀ブラで一枚のCDを買っていた。

‟南に向いている窓を開け
一人で見ている海の色
美しすぎると怖くなる
若さによく似た 真昼の蜃気楼
Wind is blowing from the Aegean
女は海
好きな男の腕の中でも
違う男の夢をみる
私の中でお眠りなさい
Wind is blowing from the Aegean”
   魅せられて エーゲ海のテーマ

そうか筒美京平の追悼コーナーでこのCDを手にとったのかあ。
私が大学時代聴いていた曲だった。
あの頃、学生時代が一番自由だと思っていた。
だけど、社長になって、私はもっと自由だと感じた。
社長は舟の舵を決めることができる。
まっすぐすすめー!! 右に旋回せよー!! と舟を自由に動かす存在だ。
そしてハッと気づいた。自由とは責任をとった人に与えられる唯一のごほうびだ。
もし、舟から降りたとしても、もっともっと我慢しなければならなり現実が待っている。
自由と責任はセットなのだから。

地面をしっかりと踏む

「文句ない? コロナ封じ 上海
上海市内で、久々にコロナの感染者が確認された。その後の市政府の対応はすさまじかった。感染者の名字と年齢、職場や居住地の公開は当然。発症前の2週間に訪れたスーパーや百貨店の名前のほか、3カ月以内に医療機関での受診歴はないという情報も当局から発表された。26人の濃厚接触者を直ちに施設隔離。濃厚接触者の濃厚接触者や職場の同僚などに一斉にPCR検査を行い、2日後の会見で‟約9000人の陰性が確認された”と発表があった。ネットでは‟上海の一部が封鎖された”とのうわさが流れたものの、実際は感染者の住む町内だけが中リスク地域に指定され、住民が市街に出ないように要請された。私の住む地区はだいぶ離れているのだが、出張をする際はPCR検査は不可欠となる。一部のホテルが上海市民の宿泊に陰性証明を求めたからだ。病院では早朝から屋外の仮説PCR検査場に行列ができていた。費用は約2000円。対策の徹底が経済回復を早めている面もあろうが、感染者が一人出ただけでこの騒ぎでは、かかるコストも少なくない。  白山泉 」

そもそもコロナがおきた武漢では、コロナ後、キャッシュレス化が進んだ。そして一人の感染が9000人のPCR検査ならびに個人情報の流出というか、2日で一気に、1人から9000人の状況を政府はみてコントロールする力を持っている。国民一人一人の動きをあの大国が網羅しているとしたら、すごい恐怖を感じる。
そして、日本でもPCRが義務づけられる法案が通った。1億2000万本のワクチンも用意されている。なかには、同時にチップが人に埋め込まれていくらしい・・・・。新しいマイナンバーの仕組みが構築される。まるでSFの世界のように、じりじりと地球を白から黒に塗りかえる作業が着々と進んでいる。
とにかく、身体を強く鍛えるしかないな。
免疫力を高めよう。 こんな時はトウシューズが一番効く。
‟ラストー エシャッペ 16回!!”
さんざん飛び動き、踊りをやったあと、クールダウンと思いきや、中野先生の指示が飛ぶ。
‟ハイ、エシャッペ、エシャッペ・・・・・あと8回!! 地面を強く踏んでえ、そうしたら立てる!!”
そうか、地面を強く踏む。
私はしっかりと足の裏に全身の力をかけて、すくっとエシャッペで立てた!!
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