2022年11月

最善をつくして歩く

「大豆の収穫 広田千悦子
11月もあと2日。師走の扉が開けば、一年を振り返ることも多くなるでしょう。どんな一年であっても、その時それぞれの最善を歩いてきたのだと、人にはもちろん、自分に対してもねぎらえるようでありたいと願っています。裏山を歩くと水仙の茎が元気よく伸びて、枯れ葉に埋もれた山道に勢いを添えています。ついこの間まで固く閉じていた山茶花のつぼみも、一気に華やかに花開いてきました。今年は節分の邪気払いに用いた豆柄のこぼれ種が育ち、秋の彼岸ごろ枝豆としていただきました。それを少し庭に残しておいたものがさらに熟して、今度は大豆として収穫することができました。大豆を取り出した豆柄は、新年や来年2月の節分の邪気払いのために大事に保存します。田畑と共に暮らしてきた昔の人と同じようにはいきませんが、ぐるりとめぐる一年を感じながら生きていた時代の行事を、垣間見ることができたような気持でいます。」

ももとさくらと一緒にお風呂にはいる。
ポカポカと暖かいまま、ベッドにドカンと横たわる。
さくらがやってきて  ‟ギコバタしてバーバ ”
‟ よし!!”
さくらを足にのせて、ギッコンバッタン、ギッコンバッタン。そして、足の裏にさくらの太ももをのせて、手を合わせ、空中飛行機 ‟ ブーン ブーン ”
‟ 次はももよ!! ももの番だよ ” ‟ よーし ”
と、くり返し、遊ぶ。
これも足腰の強いバアさんだからできる。
この家族には、じいさんがいないから、バアさんがじいさんのぶんまで孫と遊ぶ。
師走の扉が開けば、一年を振り返ることも多くなる。
月次報告、決算と、会社が5個もあれいば常に数字、数字で一年を何回も振り返っている。
本社も自宅も引越ししたし、決算ごとに竹のように節目が節となって、次へ次へと、続いてゆく。
‟どんな一年であっても、その時それぞれの最善を歩いてきたのだと、人にはもちろん、自分に対してもねぎらえるようでありたいと願っています”
最善をつくして歩く!!

ウェルビーイング

「経済学者ロバート・フランクは、他人と比較できる財を‟地位財”、比較できない財を‟非地位財”と名付けました。地位財には、金(カネ)、モノ、地位などがあります。これらによる幸福感は長続きしない傾向があります。それは慣れや、より上を目指す、などからです。一方の非地位財は、幸福感が長続きする財です。精神的、身体的、社会的に良好な状態(ウェルビーイング)が影響します。幸せには4つの因子があります。
第一因子は、やってみよう!因子(自己実現と成長)です。やりがい、強み、成長など。この反対は、やらされ感、やる気がない、やりたくない、そんな人は幸福度が低い。
第二因子は、ありがとう因子!(つながりと感謝)です。感謝する人は幸せです。利他的で親切な人や、多様な友人を持つ人は幸せです。逆に孤独感は幸福度を下げます。
第三因子は、なんとかなる!因子(前向きと楽観)です。ポジティブかつ楽観的で細かいことを気にし過ぎない人は幸せです。リスクを取って不確実なことにチャレンジしてイノベーションを起こそうとするマインドもあります。
第四因子は、ありのままに!因子(独立と自分らしさ)です。人と自分を比べない。自分軸を持って、我が道を行く人は幸せです。   前野 隆司  」

今朝は、頭がボーっとして、疲れが残っている。それでも火曜日、いつものようにルーティーンが入る。
ベッドメイキング、シャワー、お湯をわかし、豆を挽き、コーヒーを淹れ、トーストを焼き、スープを温める。千のご飯にお湯を注いで・・・、ろくハチを連れて、2階のMy roomでコーヒーブレイクとブログタイム。サラサラとすすめてゆく。
この疲れのしこりは、昨晩こらえきれずに、モモをトイレに閉じ込めたこと。ここ何日か、モモのかんしゃくが続いている。夜中そして日中、ママはモモのかんしゃくの嵐が過ぎ去るのを待っている。そばにいる私たちも、見て見ぬふりをしている。
そして今日、とうと、私の堪忍袋の緒が切れた。
ま、昔でいえば、わるい子は押し入れに閉じ込めるよとか、やいとをすえるよ(モグサのような熱いおきゅうをすえる)などと言われていた。
開けようとするモモの力と、バーバの外に出さない力が、感情の嵐にぶつかり合う。そして、静まり返ったトイレの中に向かって、‟どうしてモモは、お腹のすいた千君にご飯をあげないの。どうして、モモはママの髪を引っぱったり、ママをたたいたりするの” ‟バーバの知ってるモモは優しいモモだよ。ユズちゃんや千君にご飯あげたり、ママのお手伝いしたり、優しいモモでしょう。どうして、いじわるするのか教えて” と繰り返し話す。
ドアの後ろで、しゃくりあげて泣いているモモのヒック、ヒックが聞こえてくる。
‟幼稚園でなにかいやなことがあったの” ・・・・・。 モモからは何もかえってこない。
そして、モモの手を引いて、またリビングに戻った。
食事の最中の、冷めたスパゲティはもう食欲はなくなってしまった。とくとさくらを連れてお風呂に入る。あとから、モモもやってきて、お風呂を楽しんだ。そこから、とくの宿題タイム。またもとにもどったモモが、私にお水を持ってきてくれた。
‟ねえモモ、何かあったの?” と聞いたが、モモは黙っている。
おやすみ、ドアを閉めてモモは出て行った。
私は65歳。モモのバーバだ。私にもモモくらいの子供時代があったはずだ。私は手につけられないぐらい悪い子だった。‟しいこは業が深い” とよく言われていた。
私は、私の子供の頃を忘れた。思い出せない。だから、モモのことが理解できない。
もしか、モモからしたら、バーバがかんしゃくを起こしている、恐いと思ったかな。

to be unworldly

「モードは語る 中野香織 スーツに見る英国の変化
チャールズ3世が9月に英国王となって間もなく、リシ・スナク氏が同国首相となった。この2人のスーツスタイルが、今日的な対照をなしている。英国王室メンバーは、伝統的にそれぞれの個性に応じたスーツの規範を示してきた。チャールズ3世も例外ではなく、皇太子時代からダブルスーツを好み、ポケットチーフやブトニエール(ボタン穴飾り)も含む華やかなVゾーンを演出してきた。ファッション産業の支援や地球環境保護に対する啓蒙活動に熱心で、スーツや靴は英国老舗企業の最良を選び、傷むと修理して長く愛用し続けるという姿勢も示している。かけはぎやつぎはぎはチャールズパッチと呼ばれ、新品からそれを模様のようにあしらう倒錯したトレンドまで生んだ。古き良きジェントルマン型の美学をかたくなに体現する国王は、名実ともにキング・オブ・スーツであり、持続可能性が求められる時代におけるリーダーとしての意識も高い。一方のナスク氏は、経営学修士号(MBA)とゴールドマン・サックスでの勤務経験を持つグローバル資本主義における金融エリートである。テーラーは2009年に創業したヘンリー・ハーバート。百年企業に比べれば新顔である。3500ポンド(59万円)というスーツは、英国人男性としては小柄なナスク氏をスマートにみせる。スリムで無駄のないスーツにスキニータイを合わせ、プラダの靴を履く、‟ミッションの後に迅速な後始末を計画する雇われ暗殺者” の雰囲気を漂わせる。トラス前首相が退陣したあとの経済的混乱の後始末を請け負う有能な財務管理人という誉め言葉と解釈しよう。国王と首相が着るまったく異なる方向性のスーツは保守の支配層の多様化を映し出すかのようだ。ただ、どちらのスーツも大多数の英国国民の現実からは浮世離れして見えそうだという点は共通している。 」

田園調布の家から、自由ヶ丘のマーケットまで歩いて買い物に出かけた。
空は蒼く、お日さまがさんさんと照っている。
あ、そうだ!! 花梨の実をザルに入れて、「ご自由にお持ち下さい」と、絵札をつけて出しておいた。「花梨です。ハチミツ漬けやジャムに。風邪や咳などに効きます」
1669683158705











1669683152040






もも、さく、とく&ママ。
東急スーパーが新しくなってるらしく、あー花梨みつけた、小さくってなんと1個580円もする!?!? うちの花梨は3〜4倍も大きくって、ツルツルでりっぱだナあと感心した。
歩いて帰る途中、保護犬のシェルターに人が集まっていた。
大きなプードルが、ちょこんと座っている。真っ白の毛がすす汚れていた。まどかが、さくらに聞かれて、ネットで調べていた。
‟ねえママ、あの犬、ママやパパがいないの?”
‟そうだよ。あのプードルは、まだ若くって2才らしい”
飼い主が急死したらしく、それであそこに連れてこられたみたい”
自由ヶ丘マーケットから帰る途中、もももさくらもエ―ンエ―ンと泣き出した。
途中、日陰でセーターを脱ぐ。さくらのベストもはぎとる。
‟よし、これで歩きやすいよ”
抱っこして欲しいのか、歩きつかれて、トボトボとした足取りになる。
‟もうすぐだよ!!お家はあそこを曲がれば見えてくるよ”
さくらの手をひき歩く。
あれれ、家の前の花梨は、すっかり空っぽになっていた!!
1669683167422






※浮世離れ 世間の常識や基準から離れて超然としていること to be unworldly

傷ついた鳥に学ぶ

「釧路 猛禽類医学研究所代表  斉藤慶輔 
かつて北海道各地にいたシマフクロウは森林伐採や開発によって今では約70つがい、約160羽が確認されるだけになった。近い将来絶滅の恐れが極めて高い種とされる。活動は、冬にロシアから渡ってくるオオワシやオジロワシなど他の絶滅危惧の猛禽に広がっている。96年のことだ。斉藤は一つのオオワシの死骸に出くわす。やせ衰えてはいるが、外傷は見当たらず、胃の中から鈍く光る金属製の狩猟用銃弾がみつかった。‟鉛散弾による水鳥の鉛中毒のことを知っていたので、すぐに鉛が頭に浮かんだ” 狩猟のためにエゾジカなどの体内に撃ち込まれた鉛のライフル弾が砕け、その肉を食べた猛禽類が鉛中毒になることをつきとめた。彼の訴えに国の動きは鈍かった。食物連鎖のトップに立ち、数が少ない猛禽類は、環境破壊や汚染の影響を受けやすい。彼らが安全に暮らせる環境は人間にとっても良好なものだといえる。 井田徹治 」

知らないところで、気づかないところで・・・ いくらソーシャルディスタンスをとろうが、ロックダウンをしたとしても、すべての生き物はつながっている。しかも食物連鎖、フードチェーンは、下から上にいけばいくほど、濃縮されてゆく。
自分一人が、シェルターに入り、全てを遮断したとしても。
なのにゼロリスクの考えによって、なんとか、隔離できて、安全に安心が保たれるように、ワクチンを打ち、マスクをし、消毒をして、逃げる。
逃げれば逃れるほど、相手は早く、より強くなって迫ってくる。からだだけじゃなく、とうと、頭も心もおかしくなって・・・・。
環境をかえることはできない。自分が変わるしかない。
問題と向き合い、逃げずに、リスクもとって、その環境に合わせて、自分が変化できたものだけが生き残れる。自然界のおきでだ。

3つのお願い

「三つのお願い 三木義一
神様が現れ、私に三つの夢をかなえさせてくれるとという。誰もが願うように、私もまず、十億円を欲しいといったら、私の口座に十億円入っていた。このお金でマンションを購入し、様々な贅沢を楽しんだ。すると、税務署がきて、十億円を誰からもらったのかと尋ねられた。神様からだといったら、旧統一教会の役員と思われたようで五億円の贈与税を払えと言われたが、残金はほとんどなくなっていたので、仕方なく再び神様にお願いした。今度は余裕を持って二十億円入金してもらった。翌年もまた税務調査があり、今度の二十億円についても無申告だし、極めて悪質な嘘ばかりつくということで、無申告犯・脱税犯として起訴されてしまった。しかも、罰金額が史上類のない高額にされ、テレビにも取り上げられ、マスコミでも、‟私は韓国へ信者の金を運ぶ闇ルートの親玉である”と報道された。連日顔がテレビに映し出される。これではもう生きて行けないので、最後のお願いをした。前にもどり、何ももらわなかった状態にもどして下さい。おかげで、貧しいけれど、こうして平穏な日々を送っている。 (青学大名誉教授) 」

アハハ、三つのお願いおもしろいナあ。
そういう目で、この田園調布の町を見る。
500坪の大邸宅に住む人や、大企業の会長や、財をなし有名な成功者がどういう生活をしているのか・・・。普通の人で、平穏な暮らしぶりに見える。庭木の手入れをしたり、犬を連れて散歩、食材も値段と質を比較しながら、スーパーに買い出しにも行くだろうし・・・。
以前、六本木ヒルズ、虎ノ門ヒルズ、青山、麻布と次々移り住んだお金持ちであろう人が住んでいるマンションでは、華々しい、光輝く、人たちが、山あり谷ありの人生を謳歌していた気がする。マスコミの人が詰め寄せ、‟お隣の〇〇さんのことでお伺いしたいんですけど”など、ピンポンが鳴ったこともあった。報道陣が遠巻きに出てくるのを待ち構え、シャッターチャンスを狙う、パパラッチもどきにも、けっこう遭遇した。
そうだね。三つのお願いかあ。
たしかに、私も、毎日、毎朝、お先祖さまに、コーヒーを上げお祈りをしている。
たしかに三つほどお願いをしている。
お願いの内容を吟味してみようっと!!


記事検索
月別アーカイブ
プロフィール

末口静枝

カテゴリ別アーカイブ
タグクラウド
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ