2024年02月

いのち

「私の東京物語 木下晋(すすむ) 対等のいのち
絵本作家ではない僕に絵本をかかせたのは福音館書店の松居直さん。編集者の中国人唐亜明(タンヤミン)さんと3年かけてパンダの絵本をつくりました。この時、上野動物園にはパンダがいなくて、パンダの生息域で研究所のある中国四川省の奥地に行きました。パンダの研究者や出版社の人たちとプロジェクトチームをつくって、車2台で山を登りました。数万人が亡くなった四川大地震で起きた崖崩れの跡がまだあって、こわかったです。限られた時間では野生のパンダには会えません。ただ昨日捕獲されたばかりのパンダはいた。目にまだ野性味がありました。研究所では病気で倒れたりけがをしたりしたパンダを治して、また野性に戻すんです。パンダはもともと肉食です。氷河期に、生きるために残った竹を食うようになった。周辺の少数山岳民族がパンダを支えていて、干し肉をやったり、病気を治したりして助けたおばあさんの話を聞きました。おばあさんは、パンダと自分たちとのいのちを対等の目線で見ていました。世界が欲得にあふれて、これだけおかしくなっているときに、人間はパンダや微生物も含めて目の前の自然を見つめ、学ばないと、未来はないのではないかと思うのです。 (鉛筆画家) 」

私も鉛筆を持って、白い画用紙にいろんなものを描いている。その時は、心が自由で、羽ばたいて、幸せなオーラがでてくる。
会社を経営していると、常にB/SとP/Lの数字が頭をパンパンにしてしまう。欲や得や損で心はドロドロになる。そんなせちがらい自分でいつづけることは、すっごく苦しい。
バレエを踊ったり、キャンバスに向かっている時は、全てのことが頭から消える。
そして正常な自分になって、経営に取り組む。
‟世界が欲得にあふれて、これだけおかしくなっているときに、人間は、パンダや微生物も含めて、目の前の自然を見つめ、学ばないと、未来はないのではないかと思うのです”
ふっと立ち止まって、2月の終わり。
何が大切で、大事なのか、しっかりと考えてみよう。  
やさしいパンの絵を描いてみた。

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セロファン効果

「ミネベアミツミ会長CEO 貝沼 由久
  賃上げ
 春闘の季節になった。どこの会社でも苦悩しているのは賃上げ。政府は7%の賃上げを促しているが、余裕のない会社は簡単に動かない。なぜ賃上げができないのか。原因の一つは、日本の終身雇用制度にあるのではないだろうか。労働基準法は、1ヶ月分の給与を支払えば解雇できる旨規定している。しかし、戦後様々な訴訟を経て解雇は原則認められない。世界景気変動の波が激しく押し寄せる中で、一度上げた給料うを下げることはできない。一昨年来、メタ、マイクロソフト、グーグルは1万人を超える大規模な人員削減に踏み切った。米国ではこのようなことが、簡単にできる。こうしたことができれば、賃上げはもっと思い切って進めることができるかもしれない。日本だけが独自の雇用制度を将来にわたり維持していくのは、至難の業と考えるのは私だけであろうか?」

 インフレで全てのものが値上がりしている中で、賃金のほうが上がらないのは、確かに厳しい。コロナ明けから最低賃金がどんどん上がってきているのは、確かだ。そうやって、デフレから、インフレスパイラルの渦の中に・・・。ただその波に乗らないと、人が集まらないから、という面もあって、だけどそうだろうか。別の話もある。‟子供の学費や生活費も上がっているから、パートに出たの” ‟そうするとこの年で(40代!?)なかなかいい仕事が無くて、ライバルは外国人、しかも、まいばすけっとみたいなところで、仕事はきついし、縛りも強いの”という話も聞いた。大手の有名な外資の仕事で、高待遇、高収入で稼げても、いつ首切りになるかわからない。そんないい話は世の中には転がっていない。私も、子供が3歳の時から、考えれば40年以上働いてきた。そういえば、父も母もずっーと朝早くから夜遅くまで働いていた。仕事は私にとって生活の一部というか、大切なもの。賃金だけじゃない自分を成長させ、楽しい仲間とふれあい、なにかを達成して行く場。私の目には、違った価値の見方がある。そうだ、セロファン効果。今、絵画教室では、やっと水彩絵の具を使いだした。まず、パレットに18色の色の絵の具を並べる。そして、1週間寝かせて、練りじょうの色が固まる。まず、その中から、一色を選ぶ。例えば赤、そしてその絵の具が乾いた上に、違う色を重ねる黄色。そうすると、赤の上に黄が重なった部分は、セロファン紙を重ねたように、違う色が複雑に見えてくる。楽しい、思いもよらない、美しい色だ。働くって、仕事をするって、賃金の為だけじゃない‼しかも、終身雇用は、日本が誇るべきシステム。80年定年、できれば、ずっーと私は現役で働きたい。そんなことをふっと考えてみた。とくのバレエを迎えに、家に帰り着くと、私の部屋でももとさくらが、水彩画のセロファン効果を楽しんでいた。
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桃の節供

「桃の節供のしたく(くらし歳時記) 広田千悦子
小さな芽吹きのうちに、見つけておいた蕗(ふき)の薹(とう)がそろそろ食べごろかなと、のぞきに行くと、思いがけないほどぐんと背を伸ばしている。2月は短く過ぎて、次の日曜日には桃の節供を迎えます。ここまでくれば冬のなごりもあと少し。春の足音もだんだん強くなってきます。そんな大きな季節の節目に新暦の桃の節供はやってきます。桃の節供はお雛さま、雛祭り、上巳(じょうし)の節供など呼び名もさまざまです。時代の流れの中で、社会的な背景や流行などにより、行う理由が変化してきたことを示しています。桟俵(さんだわら)は雛祭りの風習の一つ。流し雛の舟としておなじみの道具です。古くはお正月のお供えの器として、あるいは感染症の疱瘡(ほうそう)が流行していた時代、疫病除けとするなど数多くの役割がありました。さまざまな災い除けが欲しくなるような時代となりましたが、自分の中の邪気払いの願いも込めて、桟俵に草花を添えてみました。」

家にもどると、お雛様が飾られていた。
木彫りのひな人形は、まどかが生まれた年に、私の母が買ってくれたものだ。その頃は、私の父も母も、そして末口の父と母も元気だったから、みんなでお祝いをして、雛人形といっしょに、ちらし寿司やらのご馳走を大家族でいただいた記憶がある。
そのうちまどかが大きく成長するなかで、お雛様は段ボール箱にずーっと仕舞われた状態になっていた。
そして20年以上経って、箱からまたこの節供の日に飾られるようになったのは、桃とさくらが5歳と4歳になり、田園調布の一戸建てに引っ越した春からだった。
まあ、お雛様も、三人官女も、みんなびっくりしたことだろう。
いったい何が、箱の中で眠っている間に、起こったんだろう!?!?
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すっごい能力

「マクスウェルと猫  元警察庁長官 松本光弘
猫の目は暗視装置付きだ。動体視力も素晴らしいが静止物はみえにくく、近くに焦点が合わない。赤と緑は区別できないが、紫外線は見えパラボラ地獄耳は超音波も聴ける。木からジャンプして鳥を捕まえるため、体長の5倍の高さまで跳べる。落ちても大丈夫。32階から落ちて軽傷だった記録もあるそうだ。逆落とししても足から着地する。椅子の高さからの瞬間宙返りは私も見た。ウサギにも出来て犬は出来ないそうだが、ライオンや虎で試した人はいないようだ。19世紀最大の理論物理学者マクスウェルも猫落しが好きで、どう落しても無事に着地するのはなぜか、考えるのが趣味だったらしい。目にもとまらぬ速い動きゆえ、大天才にも秘密は解明できなかった。日本で飼われている猫は犬より3割多い。自立性が高い猫は単身世帯にも飼いやすく、毎月の飼育費用も半分ほどだからか。キティちゃんの神秘は汲めど尽きない。」

私は、猫は飼ったことがない。猫好きと犬好きがいる。
猫は大好きな私の鳥を襲う。だからよく夢にはでてくる。
猫が爪をとがらせてやってくる。首根っこを捕まえて、家の外に何度も何度も出そうとこころみるが、またどこかからか現れて、私の鳥を奪おうとする。それにしても、動物たちはそれぞれにすごい能力を持っている。
ヒインコ ハチは言葉をしゃべれるし、耳がとってもいい。
ろくまんじゅう(ワカケホンセイインコ)の飛行能力はすばらしい。
ヨウムの梅は、もちろん言葉もできるが寿命は60年以上、多分私が100歳まであと40年近く生きられても、まだまだ続く。そして、金魚の陳ちゃん銀ちゃんたちの美しい泳ぎと水面ジャンプ!! それに、ラブラドール千のノンバーバルコミュニケーション能力・・・・。
そして、人間を癒してくれるセラピー。
そばにいてくれて、黙って見つめてくれる!!
やさしさと愛の波動。ありがとう!!

今日より明日はより楽しい

「筆洗
イエスタディ君。若いころにバブル期を謳歌した作家の甘糟そう呼ばれていた男性がいた。東京、環八通り沿いに店があったレストランチェーンの名に由来する。親が営む中小企業に勤め、親に与えられたソアラで甘糟さん宅に迎えに来てドライブし、若者に人気のその店で1万円弱の食事をして会計の際 ‟千円ね” と一部負担を求めてきた。ごちそうする ‟メッシー君” 、運転手役‟アッシー君”ら、恋人未満の女性に尽くす男性が多い時代。デートが全額奢りでないことに衝撃を受けたという。著書‟バブル・盆に返らず”。若者も消費を堪能したバブル時代。絶頂期の1989年に記録した日経平均株価の史上最高値が昨日、更新された。人口が減る国内に頼らず、海外で稼ぐ会社が買われている。人々の財布の紐は緩くなく、政府の景気判断でも個人消費は力強さを欠くという。民の熱さが乏しい株高。燃料高などで苦しい中小企業。甘糟さんはバブル時代に、‟今日より明日はより楽しい”と信じたという。昨日は顧みられぬだけに、その呼称が悲しいイエスタディ君。ソアラをくれた父から大きくない会社を継いだのなら今、何とかやっているのだろうか。 」

1989年。今から35年前。私が31歳の時バブルだった。
ちょうど若さモリモリ、仕事もノリノリ、まどかは?小学1年生の頃。二人でシルビアに乗って、いや雄太も連れて家、マンションと不動産を見て回った。
楽しかったナあ。なんでも手に入れられそうな錯覚に陥っていた。カモメが飛ぶ海沿いの道を走った。真っ青な海と空と、真っ白い波しぶきとかもめ!!
窓を全開にして潮風を浴びた。音楽もガンガンかけて酔いしれた。億ションの最上階にはまるい海を一望するお風呂があった。
今でもふっと考えただけで、あの時の潮の香りが蘇る。
それにしても、35年前のバブル期の株価を更新した!?!?!?
ぜんぜん実感がない。
蚊帳の外だ。
ただ、最後のババを引かないようにだけは、しておかないといけない。今日より明日はより楽しいとジャブジャブ泳いでいたら・・・。波が高く高くなり、そして砕けおち、波が引いてしまったあとに、最後まで泳いでいる人は裸んぼうだから。
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