「危機は突然訪れる・・・・。
今回の巻頭特集で、リーマンショックの起きた2008年の日経ヴェリタスの紙面を振り返って、そんな思いを強くしました。当時、保険会社を取材していた私にとってはリーマン前後の “ AIGショック ” が突然訪れた危機でした。寝耳に水の事態に日本法人では詳細な情報をとれず、対応に右往左往していました。AIGとは何の関係もなかったアフラックにまで風評被害が及んだのを思いだします。あれから10年。危機は遠のいたかにみえます。ただ特集で指摘したように、そのマグマがたまっているのは事実です。噴火するのがいつなのか誰にもわかりませんが、その時に備えるヒントを紙面で示していけたらと思います。 日経ヴェリタス 編集後記 デスク 山腰克也 」

一週間に一度、日曜日に経済の特集記事、日経ヴェリタスが届く。私が読むいくつかのコーナーで、この編集後記、最後の紙面への意図がけっこうおもしろい。
たしかにいつ噴火するか、マグマがたまっているんだろうな。一番近くて、オリンピックあたり・・・・。ところで、リーマンショックの始まりだったAIGショック。
私がこの事件を知ったのは? ピンポーンピンポーンという自宅のインターフォンの呼び鈴を押す音だった。
“すみません。お隣のAIGの社長さんについて、少しお伺いできますか?”
という、報道陣の問いかけから、その事件を知った。AIGって何だろう? えー社長さんが隣に住んでた!?!
10年前 私は、東京で起業して、あこがれのいずみガーデンに住むことができた。ここの最上階は、日産のゴーン社長がフロアーごと借りていた。近くのショットバーは奥さんがオーナーで、サインももらった。住んで間もなく報道陣が車寄せを取り囲んだ。加藤和彦さんが亡くなった。えー、私の大学時代の憧れの彼もここにいたのかあ・・・・。そのころ私は、手帳に、いずみガーデンの写真と、もう一つ、二つの写真を入れて持ち歩いていた。いつも近くに夢を肌身離さず持ち続けていると叶う というイメージトレーニングだ。いずみガーデンに住むという一つはクリアした。もう一つは、そのうち手帳から消えた。それは自家用ジェットだった。
そう言えば、最近現実的なことばかりが手帳に書かれているなあ。もっともっと大きな夢を探してみよう。手に届く、手堅いものでは、夢はふくらまないナあ・・・・。

「天井の当たりに音がしたと思ったとたんに、激しい揺れと家鳴り・・・・そこいらじゅうが埃くさい空気になった。19歳で、関東大震災にあった作家幸田文は、その時を生々しく描いている。町に火が上がる中、主人公は不安を感じながらも、家を離れ上野を目指す。火が迫りそうな場所や津波が怖い川沿いを避けての道中、見たのはわれ先に道を争ってパニックに陥った人々や、なぜか火の手の方角に逃げる人々の姿だった。死者や行方不明者は10万人以上で、逃げた場所で火に巻かれた人も多かった。・・・・・。
いつ、どこに、どう逃げるか、遅すぎず、パニックにも陥らずに・・・・。 2018.9.1 筆洗 」

冒頭の危機は突然におとずれる。そして、何も考えずに群集の群れ、ヌーの大群になれば、ひとたまりもない。取り合えず、台風が通りすぎ、小雨がぱらつく今朝、風はまだ強いが、天気は晴れらしい。しっかり準備といこう。