明治屋さんは、今回はお茶、虎屋の最中も口にしなかった。
私は商談のあと、どっしりとこたえた。今日はその残した最中とコーヒーでおいしいブレックファーストのデザートだ。
“僕は50年商売をやっていますから”
“かけは しません”
“ぜったい安全なビジネスをやらなきゃいけないよ。”
“ハイリスクハイリターンはないということですね。”
“もちろん!!”
その手堅さで、明治屋さんは歴史ある商売を積み重ねておられるのだろう。
と、私も英語学校は25歳から始めたから、36年のキャリアがある。だけどまだまだだ。そしていちかばちかというかけを、私は常に性懲りもなくやってきた。ただ、いちかばちかだから、100か0。もし0になってしまえば、新しいビジネスに投資をしても、全て失ってしまう!!
36年、100か0か?を、すっごい勢いで散弾銃のように、バラバラバラとたまを打ってきた。何かよくよく考えてみると、それって100人のボートに200人が乗っている。だけど100人100人が交代交代に次々とジャンプする。だからボートに足をつけているのは、100人で沈まなかった・・・・、みたいなこと・・・・・かも!?! それでも沈まずにボートは進んでいる。アハハ。というわけで、歴史あるビジネスを50年引き継いでこられた社長には、がっちりとした不動の資産と、成功の輝かしい経験がある。そして私は、発展途上のいちかばちかの社長。話は平行線か。もちろん私がわかりましたと 引くしかない。そして私はまた考える。人や環境を支配し、コントロールすることはできない。唯一変われるのは、自分の考えを変えることだ。壁が立ちふさがったとしても、壁は壁。環境の一つだ。遠回りして道を変えるか、または壁に絵を描いて遊ぶか、壁がくずれる時を静かにずーっと待ち続けるか? もっと大きな壁を作るか・・・・。私は、そんなことをいろいろと考えて、対策を練る。

「認知症の介護には勉強が必要です。症状について正確な知識を持ちましょう。現実を受け止めるのはつらいことです。でも、知らないままでは、大きなストレスになります。例えば、認知症の主な症状が、“物忘れ”であると多くの人が考えています。この理解は十分ではありません。記憶は、覚える(記銘)、覚えておく(保持)、思い出す(想起)の3つの機能で構成されています。認知症では、これらの全ての機能が低下します。つまり、認知症の人は、“忘れる” だけでなく、新しいことを “覚えられない” のです。認知症を患う料理好きの女性がいました。ある日ガスコンロの火を消し忘れ、鍋を焦がしてしまいました。娘が心配して、IH調理器に替えましたが、女性は使いこなせません。娘は、“せっかく買ったのに” と怒りました。女性は新しい機械の操作方法を覚えられなかったのです。でも娘はそれを理解していなかったために腹を立て、母を責めてしまいました。女性はその後、台所に立つことはなくなりました。・・・・・・・。
認知症の人は何度言われても覚えられません。介護する家族は、何度も同じことを言わせる、言ったことを守らないといったイライラや不満が募ります。時には、わざとそうしているのではないかと疑い、自分が被害に遭っているように感じます。怒りの感情は、介護する側、される側の関係を悪くします。そして認知症の人は自信をなくすのです。」  精神科医 渡辺俊之  “おぼえられない” を知る

私も61歳。覚えられないし、忘れてしまうことがほとんどだ。いや、もしかしたら、けっこういいことだけは、しっかり覚えている。そして、痛い目に会ったこと、いじわるされたこと・・・・、けっこうすっかり忘れている。
あーそういうことかあ。だから、いちかばちかをずーっと続けられるのは、ゼロの記憶を覚えてないからだ。この厳しい世の中を笑って、楽天的に、転んでも転んでも立ち上がって生きていくためには、“忘れる”社長 もいいのかもしれない。
私を胸を張って、すっごく何でも知ってて、すばらしい社長の前で、“えーっと、そんなこと仰いましたかしら” と言ってみようと!!決心した。
一件落着OK!! 結果オーライ!! 忘れる社長を突き進もうと。