“ 社長そんな本読んじゃだめですよ ”
銀行さんと打ち合わせの時に、私は手帳と一緒に一冊の本をこわきに抱えていた。
銀行さんは、仕事以上に一個人として、いろいろとアドバイスをメガブルーバードに下さる。
“銀行は雨降りに傘をとりあげ、晴れの日に傘を貸す” とも言われるが、私にとっては、雨降りも晴れの日も、数字に基づいた、会社の進むべき道を教えてくれる貴重な存在だ。だから包み隠さず仕事のことを話せて、それでいてアドバイスもいただけるわけだから、社長にとって、大切な人、ありがたい師匠だ。
ところで、私が久しぶりに読み返した本。銀行さんが読んじゃだめですよという本は税理士の先生が書いた本だ。
その人の本は、会社立ち上げの時、蕨でチラシを配っている時偶然見つけた。“あーそうなのか”と、会社経営について目からうろこの指南書だった。それから彼の本を何冊か読み進んでいった。そうして、銀行さんが、“社長がそんな本読んではダメですよ”っと言った本にいきあたった。
その本は相当古い。紙が黄色に変色しだした。2004年に書かれたものだ。“あなたの会社にお金が残る 裏帳簿のススメ 岡本史郎”
私はこの本を10年以上前に読んでいたはずだが、なぜか2019年12月になって、もう一度読もうと思って、本棚の奥から取り出した。

「多くの中小企業の売掛金という科目には、そういうゾンビが潜んでいる。p152
いわゆる経理処理の悪い会社。こういうところが会計事務所に記帳代行(いわゆるアウトソーシング)を頼む。そうすると会計事務所がもらった領収書を処理するのだが、この時に経費にできない金額を勝手に貸付金にしてしまうのだ。その後の説明もないので毎年増えるばかり。こうなると決算書でもなんでもない。 」
と、書かれている。まさにうちの事だ。今回17年ぶりに膨れ上がった売掛金のゾンビを見て、ウミだしをすることにした。会計事務所を変え、アウトソーシングをやめ、自分の会社できちんと処理をしていくことにした。あとは、グループ会社それぞれに主力商品をおき、利益を上げ売掛金をしっかり回収できるように、戦略をたてる。裏帳簿のススメと書いているけど、実は、節税や脱税のススメの本ではないので、銀行さんご安心下さい。

「p35
しかし、人間には見たくない現実は見ないという癖がある。この癖を克服した経営者だけが、成功してゆくのだが、世の中にはそういう経営者ばかりではない。むしろ、見たくない現実から逃げる経営者の方が多い。」

決算書のウミだし、それは私にとって、ここ一年そしてせめて二年以内に達成すべき必要な利益。そして、目標とするベンチマークの数字だ。俄然エネルギーが湧いてくる。そしてウミだしのあとには、新社長たちも生まれてくるだろう。